リヒャルト・ストラウスによる全1幕のオペラで、台本はオスカー・ワイルドの同名戯曲です。
R.ストラウスは、ブラームス派でアンチワグネリアンだった父親への反発からワグネリアンになったと言われており、事実、同オペラの随所でワーグナーの影響を強く感じ取ることができます。
しかし実際には、このオペラの音世界はワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」を凌駕していると思えるくらい官能的に響くのです。
印象派の特徴ともいえる無調性音階を効果的に用いることで、この戯曲が持つ背徳性を、色彩豊かにあぶり出しているのです。
実はこのオペラ、カラヤン指揮によるCDでしか聴いたことがなく、先日、BS NHKプレミアムで放送されたのが初見でした。コベントガーデン王立劇場での舞台でしたが、退廃的な雰囲気や狂気を見事に表現しきっており、実に見ごたえのあるものでした。
