さて。
滞在半年目あたりから、ようやく我に返ってベトナム語をならいはじめたワタクシ。
「ベトナム語は発音が難しい」 というのは、皆さん言われる話なので有名だと思います。
確かに、難しい。
しかし・・・それ以上に私の心を悩ませているのが 、実は人称代名詞。
何故って、ベトナム語には英語の「I」と「You」に相当する単語がないのです。
あ~、一応「Toi」が「I」っぽいのかな
しかし、「You」はない。
かわりにあるのは、「おじいさん」「おばあさん」「お兄さん」「お姉さん」「先生(男性)」「先生(女性)」「同僚・友達」「弟・妹」などの、相手の年齢と性別&自分から見て目上か目下かで変化する言葉のみ。
でもって、相手が目上か目下かによって、自分の自称も変化します。
つまり、誰に対しても「わたし=Toi」という自称ではないんですね~^^;
年上と話すときは「わたし=Em(弟・妹)」になったり、お年寄り相手だと「私=chau(孫)」になったり。
なかなかややこしいです
ある意味、常に相手に対して自分が目上なのか目下なのかを意識しながら生活しているわけですね、ベトナムの人って。
彼らが目上を敬うというのも、このあたりに一因がありそうな気がします。
さらに、このことを知って以来、常に考えてしまうのが、「この人は私から見てchi(お姉ちゃん)なのco(おばちゃん)なの」ということ。
ぶっちゃけ、「どっからが、おばちゃんなのよっ」と言う、素朴な悩みだったりします^^;
ちなみに同僚に聞いたら、「ん~、大体10歳以上上だと”おじさん・おばさん”、白髪だったら”おじいさん・おばあさん”ですかねぇ~」とのこと。
よ・・・よくわかりませんっ
ベトナム語の先生いわく、「年配の人でも、だいたいChi・Anh(お姉ちゃん・お兄ちゃん)と呼ばれるのが好きなので、白髪の方以外は無理におばさん・おじさんと呼ばなくても大丈夫ですよ」とのこと。
なるほど・・・そのあたりの心理は、やっぱり世界共通なのね^^;
それにしても、相手の年齢がわからないと会話が成立しないし、まともな人間関係も築けない。
この国の人がやたらと年齢を聞くのには、そんな理由もあるようです。
不思議ワールド、ベトナム。