さて、これまでに「思い出せない風景」、「思い出せない性別」と公開して来ましたが、次は「思い出せない思い出」の話をしようと思います。
ツインにとって「不思議な出来事」はまるで日常茶飯事のように起きますが、この「思い出せない思い出」も、不思議な導きによって片鱗を提示されています。
それは今年の春。
夜中目が覚め、唐突に「小説を書こう」と思ってベッドを下りたことが始まりでした。
(これで一応、私は物書きで、相手はイラストレイターです)
だけど、いい話を思いついたわけではありません。物語に使えそうな夢を見ていたわけでもありません。
手元にも、脳内にも、小説を新たに書けるような材料は揃っておらず、なのにパソコンの前に座ると言葉はすらすらと出てきました。
小説の内容を詳しく説明してしまうと、作品が特定され私たちの正体が完全にバレてしまうのでどこまでどう説明しようか迷うところなのですが、なにせ、すらすらと出て来た物語は、私たちにとってビックリするような内容だったわけです。
ツインの相手はその小説を読み、「これ、言ってないはずなんだけど……」というようなことがいくつか物語に登場していて、キャラクターの設定も、今となっては少し意味深な感じになっています。
あれもこれも沢山不思議なことがあったので、出来ることなら全部説明したいところなのですが、作品内容の説明が必須になるので泣く泣く諦めます。
ですが一つだけ。
この作品をきっかけに「川」「土手や田んぼ」「夕日」以外のキーワードが浮上したのです。
それは「シロツメクサ」。
彼女はシロツメクサの思い出として、「遠足に行くといつもシロツメクサを編んでいた」という話をしてくれました。
誰に教えてもらったわけでもないけど、友達の見よう見まねでひたすら編んでいたのだと。だけど、それを輪っかにして花冠に仕上げる方法を知らなかったようで、編んだシロツメクサはひたすら縄状に伸びていくだけだったと教えてくれました。
それを聞いて、なんて微笑ましい話だとクスクス笑っていたのですが、「自分はどうだったかな?」と振り返り、衝撃を受けたのです。
私はシロツメクサを(もちろん編むことも出来るのですが)何が何でも輪っかに仕上げたくて、何度も何度も母や祖母に仕上げ方を教わっていたのです。
思い出せない過去世2でも話していますが、私はボーイッシュだったし、花冠なんて似合わないし柄じゃないし、それは当時からも分かっていたのに、私はシロツメクサを「花冠」に仕上げることに特別なこだわりを持っていたように思います。
相手が輪っかに出来ないということを知り、だから私が仕上げに拘っていたんだな、って納得出来ました。
しかもそれだけじゃありません。
その春。私は娘と、一面クローバーとシロツメクサの生い茂る河川敷の公園を散歩していました。
シロツメクサだなぁと思いながら、娘と一緒に花冠を作ることにしたのです。娘はすぐに根を上げて投げ出していましたが、私は花冠を一つ仕上げて、娘にそれをプレゼントしました。
そして、どうせなら作った花冠をツインに見せてあげようと思って写真を撮影。ちゃんと輪っかに出来るよ、と教えてあげたかったんです。あなたの編んだシロツメクサを、いつかちゃんと輪っかにするからね、と。
その写真を送信すると、彼女からすぐに返事が返って来て「シルシからLINEが来る少し前から、何故か涙が溢れてたんだよ」と言ったのです。
「花冠を作ってたからか」って彼女は納得して、この説明のつかない現象に、感動と驚きと……少しの寂しさを覚えました。
大事なことなんだろうと思うんです。シロツメクサの花冠。
でも、私たちはそれを思い出せません……。
春のうちに……シロツメクサの季節が終わってしまうまでに、本当は初めての逢瀬を果たしたかったんですけど、それは何かの因果で叶いませんでした。
年明けから春にかけて、これでもか!と言うほどシフト休みが被ったし、休憩時間まで一緒というミラクルを連発していたのに、春になった瞬間、休みはパタリと合わなくなり、休憩時間も被らなくなりました。
希望を出せば休みを合わせることは可能だったのですが、自然と休みが合った日に会うことに私たちは拘りました。そのタイミングこそが、宇宙的にも私達的にもきっと「ベスト」なのだろうと信じて。
結果的に、初の逢瀬は夏の終わり。いつか、その時の話も出来ればいいな、と思っています。
次は何の話をしようかな。考えておきますね(*•̀ᴗ•́*)و
それでは、年内のブログ更新は今日でおしまいにさせてもらいます。
今年一年、読みに来てくださり有り難うございました。
良いお年をお迎えください(*´ω`*)
記-シルシ- でした~🗝🍀
See you next year!✨