私はもう15年会社を持つ自営業です。
随分長い間、マネージメント事務所には所属していません。
15年自身で仕事をとり、お給料を自分に支払ってきました。
社員は今はいません。
今年の春に妊娠がわかり、そこで私は仕事をどうしていくか、かなり悩みました。

普通に会社員であれば、産休が取れるし、その間お給料も多少保障があったりしますよね。
マネージメント事務所所属でやはり固定給がある契約であれば産休中も同じく安心できます。

私の場合はというと、自分自身が稼働できなければお給料はないし、だからギリギリまで働く事を考え、妊娠、結婚のご報告を7月に皆様にするまでは妊娠を内緒にして仕事をしてきました。

でも実際には妊娠4カ月目で不正出血があり3週間は絶対安静だったり、妊娠7カ月目には当日体調不良でライブやイベントを2日出演できなくなったり、、、。
自分では大丈夫と過信していても、お腹の中で命が育つというのは一人だけの問題ではなくなってきていました。

そこで私が妊娠最初に調べたことは
仮に私が仕事ができなくなり、はたまた結婚をしない場合に1人で子供を育てながら仕事をしていく環境になるとしたら、どのようなものかなどいろいろ考え悩みました。

だって女性は必ず結婚して、旦那さんが生計を立ててくれるから、と日本は当たり前の風潮があります。
でも離婚率や晩婚化をみても必ずやそうではないことは確かですし
私と同じように幼い子を持ち、派遣社員で働く女性には、育児もままならず働かなければ食べていけない状況が出てきます。

私は最初から赤ちゃんができたから、再婚とは考えていませんでしたし、
むしろ、結婚前に婚前契約書を交わしたのも、自らがパートナーと同じように働き、子育てをするフェアな形でいたかったからです。
だから、扶養や社会保険制度、雇用制度、労働者派遣法の改定、問題になっている子供の貧困率の高さは人ごとではないんです。

★「労働力調査」で、女性の非正規比率は57.3%と6割近くです。

★日本の子どもの貧困率は16.3%。6人に1人の子ども300万人が貧困状態で、先進国の中でも非常に深刻とされています。

妊娠してー出産しー、生活不安になる、こんな劣悪な環境サイクルを実際に体験されてる方が多いという事実が数字にあるわけです。

児童扶養手当、公立の教育資金援助、いろいろあるけれど実際には近年女性が社会進出してきたことと、子供を産む女性に対しての助成制度が全く追いついてないし、生活保護を受ける選択ですらままならない現実があるのも現実なんです。

タレントさんや歌手ならセレブな生活をしているでしょうと思われる方が多いかもしれませんが、職業に関わらず、これらの問題は社会の雇用制度の問題や、家庭環境、子を産み仕事を休まなければいけない大多数の女性の現実、それにともなう充分な育児ができない連鎖は皆さんと同じくある問題です。

実際に、私は出産後すぐに仕事復帰を考えています。
乳幼児を人に預けて仕事にいくなんて、かわいいそうだという意見もあるかもしれません。
でも調べてみたら実際都心でベビーシッターを雇えば安くて3時間¥7000くらいからだったり。

生活費や家賃は産休する私に発生する結婚スタイルなのでその分サラリーマンのパートナーにも育児休暇を取ってもらい育児も分担しなければなりません。

私の両親は近くに住んでいないので預ける事は出来ませんので保育園入園はマストです。
ただ認可私立と区立の保育園、無認可保育所では月額もそれぞれ違います。
それ以前に問題視されている、待機児童の溢れるエリアもたくさんあり、そのために我が家も産前に引越しをすることになったくらいです。

かといって、
産後の女性の体は十分に休ませないと、あとで婦人科系の病気になりやすいと妊娠中に指導を受けます。授乳も一年してあげれば子供の免疫も上がるし、育児だってあんなにかわいい時期に一緒にいれないなんてなんとも過酷な労働、育児環境になるわけです。

子供を産む、育てることで、やりたい仕事、積み上げた実績を変えなければいけない選択に追いやられることも実際にあるわけです。それは母子父子家庭だけにとどまらず、一般家庭でも体を壊したり、雇用環境によってはありうること。

子供を作る前にそんな問題を考えて作る人いるでしょうか?
もし考えるなら子供は作らず独身で生活する方が良いと選ぶ方は増えるような状況です。=少子化、人口減少につながる問題です。

私自身だけではなく、
40代の私の周りをみても、最初は主婦業なのに子連れ離婚を考えたりしてる方も同じように悩まれていたり、シングルマザーを選んで一生懸命育児と仕事をしようと、我が家で子供を預かることさえあります。

だからこの問題を私は真摯に受けとめていて、改善や対策をもっと積極的に行って欲しいと社会に言いたい。
独身の方も他人事じゃない問題ですよ、子供を産み育てるのが困難だとなれば少子化が進み、税収は下がり国の財政が厳しくなれば年金などの社会保障制度の在り方は困難を極めます。

何より子供が満足な食事や愛情を受けられないなんて状況は先進国の日本と言われながらあるなんて、、、。
子供の気持ちを考えると本当に胸が痛くなります。

子供はみんなで育てるもの、私はこの精神に賛成です。下町で育った私にはいつも周りに老人、子供、沢山の大人たちが世話を焼いてくれ叱られながらもみんなに育ててもらった記憶があります。
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子供の頃の写真整理をしながら
自分がどんな風に育ててもらったかの記憶をたどりながら、自分はどう育てていくかを模索する日々。

子供は勝手に育つもの、その意見もわからなくはないです。でも乳幼児や幼児には当てはまりません。
心に葛藤がある思春期の子供、身体に障害がある子供たち、みんな同じく大人の私達の手を愛情を必要としています。

妊娠8カ月の私、正直出産の痛みもしかり、育児にも、仕事にも不安だらけです。
でも事前にこれら社会問題を目の当たりにする前に調べたり学んだり、また皆さんと情報共有する事でも随分前進は出来ますし、なにより、産んだら何がなんでも我が子を幸せにしてあげたい気持ちはさらに膨らむわけで。

自信なんか全くないですが、人の親になる以上、社会人としても声を大にして言いたいのは
「支え合う人間社会でありたい」という事と
世界のどんな子もいつだって「ハッピーバースデー」にしてあげたい

一人きりで生きていくなんて、誰もできないんですから。


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シングルマザーではないけれど、この本も買い、調べてみたりしました。