今日は写真ございません。
実はNYに来てから、日本ではあまりない事がいろいろと起こり、何度もスモールコートに駆け込む手前まで行く出来事がありました。スモールコートとは小額事例における裁判なのですが。

今日も一つ行かずに済んだ案件があったので今までの事例をいくつか、この機会にお話しようかと。

最初は来てからしばらく経って、djの仕事をやっとこさっとこもらった際に、仕事をこなし、仕事が終わった際に精算にクラブオーナーのところへ向かうと、最初は2時間のDJタイムが実際には3時間半になり、さらにキャッシュでの精算がチェックという小切手を後で送るから、インヴォイスという日本で言うなれば請求書を出して欲しいと説明を受けたのです。がしかし、値段が最初の話の約1/3まで目減り。うーん話が違うなあ、と悩みながらも、新人の私の仕事の出来が悪かったんだと反省しながら請求書を作り発送しました。が、もちろんのこと相手は無視。いっこうにcheckは送られてきません。
それから2度請求書をだしました。でも電話もメールも無視され続け。
ま、これは新人ですもの、しょうがない社会勉強!と思い、もちろん訴える何ぞはいたしませんでした。私の力不足だと思って、初心に返ろう!と。ただその際にこちらの友人にスモールコートという小額の裁判があるから、今後金銭のトラブルにはそれを申請して弁護士さんを使い、訴えるということができる事覚えておくようにと言われて、その時その制度をしりました。

さすが、アメリカ。弁護士!裁判!というのがこういうふうに日常に浸透しているのかと思うと、日本との違いにびっくりしました。

しかし、この時点でそんなにお金にはルーズではない日本の感覚でいたため、いつでもどこでも
安心しきって、行動していたのが、仇となり。

例えば、タクシーで目的地まで平気で遠回りをされ、それに対してしっかり文句を言えず、結局払うハメになり。でも、これもスモールコートではないけれど、運転手さんの名前の登録番号が車内にあるので、それを目の前で控えて、会社の方にクレーム出させてもらいます。というと、かなりその場で問題が片付く事もしばしば、とそれもこちらの友人に教わり、ほほ~。と関心。
しかし、それはもちろん正当な理由であればする事でしょうけど、それにより運転手さんは会社からクビを言い渡されるほど厳しいクレーム効果になると知り、うーん私にはそこまでできないって思いました。もし英語が達者であれば、希望の道を指示すればいいのだし、、、なんて思ってました。

しかしだんだんと生活の中で小さなトラブルは増えて行きます。

地下鉄で買ったばかりのPAYカードが機械の故障で改札口をスリップするたびに、値段をひかれて
改札であせった私は何度も改札のスリップするところにカードをスルーさせてしまい、気がつけば20ドルで買ったカードはたった一回の乗車(2ドル)で4ドルまで引き落とされていたのでした。
ですが、ここらへんからNY生活の意識が変わり始め、駅の窓口に行って事情を説明。「じゃこれに書いて本社に送って」と地下鉄会社のクレーム封書を渡され、、、。
しかし、ここからがアメリカ!
クレームの書類を受け取ったものの、そのクレームを説明する欄がかなり細かい。
どこの駅の何番のチケット販売機で、いつ、何時頃、どんな事情で、それでどこまで行ったか、
レシートあるか、などなど。
ようは面倒くさくなるんです。面倒くさくなるようにできてるように感じます。
だから途中で、「あきらめようかな?」って思わせられるんです。
でもこのときばかりは英語もろくにかけなくとも、完璧に書いて送ってみよう!と思い、
指示の通り、質問には的確に、さらに領収書もコピーを取り、などやれるだけの事をしてクレーム書類を完成させ送りました。

其の甲斐あって、なんと遅いですが3ヶ月後に、ちゃーんと、元のカードに引かれた金額を戻してくれたものとお詫びのお手紙が届きました。すごーい!やればできる!ってその時確信。

次に起きたのが、最初のアパートの不当な解約通告。敷金もかなりの金額を払わされていたのにも関わらず、一向に戻ってこず、シェアした友人が必死になんども不動産屋に足を運び、お金を返してくれーとねばりにねばって半年後にやっと全額戻って来たり。。。。
その際も「訴えてやる~」とばかりにすでにスモールコートの資料を作り始めてたところでした。ま、行かなくて済みましたが。。。

まだまだ続きます。笑 (今日文章長いですね、すみません)

近所に「何でも直すhandyman」というおじさんがいたのですが、そのおじさんに家のベルが壊れたので直して欲しいと頼んだところ、「うーん機械も買い直しになるから、パーツそろえるのに全部で60ドルかかるよ。先に全額くれたら明日にでも部品そろえて直すよ」というので、私はそのときに「ん、半額で、ちゃんと直ったら最後に残りを払う」と言ったのですが、そのおじさん「いや、パーツだけで30ドルかかるから、それじゃ俺の動く足代が無い。すぐに直す必要があるだろう、明日すぐに直してあげるから60ドル全部払って」というのです。もちろんこれ、口約束ですが、家の近所のおじさん、所在も分かっているし、ま、明日直るならと、渡したところ、、、はい、2ヶ月連絡ありません。笑
お金持ち逃げ。その後会うたびにおじさんは「明日パーツが手に入るから」とか「奥さんが病気で」とか、「歯が痛くて歯医者にいけないんだ」とか「携帯が壊れた」とかある事ない事言い訳をしてきて、逃げる日々。
しかし、日本にいたら、ま、近所の手前、つきあいもあるし、いいずらいから、ま、いっか、なんてなる程度の話ですが、いやいや、私の闘志に点火はすでにされており、まずは60ドルを預かった正式な証書を英文で作成。おじさんにサインをさせ、そこから定期的に返すか、直してくれるのか、の連絡をとりあって8ヶ月。笑 もうベルは自分で直してましたが、お金は返してくれという事は伝えていました。ただ、そんなに困っているなら、、、と同情する気持ちもありました。かわいそうかなと思ったり。
でも、タバコも買ってるし、お酒も飲んでるし、明らかにありもしない嘘を突き通せば、逃げ切れる事を知っている常習性が目に見えて来た為に、やんわり長い時間をかけて、お金を返して欲しいと言って来た私もついにこの手がつかえるものか?と半信半疑ながら「スモールコートに明日書類を提出するから」と伝えてみると、、、、なんとおじいさん、それだけはーーーーとばかりにお金を20ドルずつ返してくれました。
まあ、訴える気はなかったんですが、そんなに効果があるのかと逆にびっくり。
結局40ドルしか返してくれなかったですが、ある意味「勉強」になり。。。

そしてそれからというもの、最後まで不当だと思う事はちゃんと訴える。伝える。最後は法まで持って行く!という事までしなければ、それ以外はあきらめるしかないんだと知り。。。。

そうです。今日方付いたのも2ヶ月以上かかった事案。
今年日本にもオープンしたあの人気格安洋服店。アメリカLAが本社ですが、そこで私はかなりお気に入りのブランドでしたので、通販で結構買っておりました。長い間。もちろん、自分のものではなく、ほとんどが日本の家族や友人へのプレゼントで。でも定期的に通販を利用していたので、今回もthanksgivingに向けて友達たちへのプレゼントをずいぶん前から買ってLAから発送してもらっていました。
が、しかし!届いた箱は半分につぶれ、中から洋服の一部がペローンと出ており、梱包テープは剥がれているものの上に無理矢理別のテープでくっつけたような痕跡。運送会社から受け取る際に思わずびっくりして「壊れてない?これ」と言ったところ、「いや、一応箱は閉じてるから、何かクレームあるなら会社に連絡してくれ」と。。。そして案の定、中を開いてみるとサイズの関係ない商品、いわゆるアクセサリーなどが9点紛失状態。しかもそれ以外の安ーい私用に買ったセール品のタンクトップやらだけが残され、ほとんどの友達へのプレゼントで買ったものが配送途中に盗難。
そこからが戦争でした。友達のプレゼントはもちろん他で用意しなきゃだし、其のクレームを運送会社、洋服会社に問い合わせ、事情を何度も何度も説明。メールも電話も、箱の写真、中身の状態、紛失品の詳細などすべてをあきらめずに、週1回必ず問い合わせをしつづけ、
先方の説明は「内部調査をしますから、もう少しお時間ください」や「もう処理は終わったので、もうすぐお返事します」とか「箱を取りに行かせますからそのまま取っておいてください」とか「あと5日で処理されて返金されますから」と言われ続け、毎回違う説明にもめげずに、問い合わせをしました。英語も分からない度に聞き返し、自分の言葉はゆっくりでも確実に伝えようと必死でした。
で、そこまでは柔らかく丁寧にしてきたのですが、よし、あの手を、、、と思い、最後の最後に「このまま説明も返金も曖昧なままなら、スモールコートへの準備はできているので、そちらに書類をだします」と告げたところ、なんとそれから1週間で返金されたのでした。。。

とまあ、小さな事例ばかりでしたが、ようは私が小さい人間だ!と言われるとそこまでなんですが、
日本ではあまりない事例で、しかもクレームに対して企業は丁寧に対応してくれるものだ!と思って来た私でしたが、この国ではそれが当たり前ではなく、小さな金額だとしてもこういう失敗がたくさんあり、積もれば山となり、それらに対してあきらめてしまえばそこまでだというところで、社会勉強にはなっているのです。で、其のクレームを出すのに、書類も何度も何度も同じようなものを書かされたり、電話で説明させられたり、心理的にはあきらめたくなるような仕組みになっているのです。
ので、お金の問題ではなく、私の場合、社会勉強の感覚で、自分の失敗や、起きたトラブルには最後まであきらめずに追求してみようというところで、ここまで来てます。

ま、結局スモールコートには行ってませんし、この先はそんな事が起きないよう、
用意周到にしっかり物事に対応して行こうと毎回改めて思い知らされています。

ということで、この長い文章のブログにクレームは出さないでくださいね。笑