散歩に行こう. HY
今日は母がお世話になっている施設に行ってきました。
なっちゃん達が作業所で作った来年のカレンダーを配達するためです。
母は毎年、このカレンダーを楽しみにしています。
カレンダーのことやら、孫達のことやらを話している途中で
母が突然、目をキラキラさせて言い出した内容にビックリしてしまいました。
「あのね、もうすぐ家に帰るのよ。
そして、犬を飼うの!
前にいたみたいな柴犬!」
え・・・柴犬?
もうちょっと小さい犬の方がいいんでない?
「嫌よ! 絶対に柴犬!!」
犬は散歩が必要だよ?
柴犬みたいなサイズの犬の散歩は大変だと思うけど・・・・
「大丈夫!! いい運動になるわ♪」
。。。。。。。。。。
突然、夢のようなことを言い始めましたよ。
車椅子が無いと移動できない母です。
ベットから車椅子に移るのも大変です。
リハビリを頑張っている~とはいえ、歩く以前に1人で立つことも困難です。
悲しいかな、もう家には帰ることができない状況です。
ましてや、犬なんて飼えるわけないじゃん。。。。。
そんなん、無理だよ。。。って言う言葉を飲み込みました。
そうだね。 犬がいたら散歩も楽しいよね。
これからは寒くなってくるから、暖かくして出かけないとね。
少女のようにキラキラした瞳で
犬と散歩する状況を話す母にフンフンと相槌を打って話を流しました。
今の施設に移ってから、ずいぶんと表情が落ち着きました。
スタッフの皆様はとてもきめ細やかな対応をしてくださっていて
私達、家族も安心してお任せできています。
それでも、家に帰りたいと母は言い続けます。
そうだよね。 帰りたいよね。
お父さんと一緒に何十年も一緒に暮らした家だもんね。
やっぱり、自分の家が一番いいよね。
母の嬉しそうな顔を見ながら、胸の奥がキュッとなりました。
切ない・・・っていうのは、きっとこういう感情の事なんだろうな。
私には何ができるんだろう?
車椅子を押して外を散歩するだけじゃ物足りないんだろうな。
次に訪問する時には、何か気晴らしになるようなモノを持っていこうかな。
気晴らし・・・何が気晴らしになるんだろう?
最近の孫達の写真でも持っていって話をそっちに向けるしかないのかな?www
それでも、犬を散歩させる話を楽し気に続ける母を制止するのも可愛そうな気がして
そのままフンフンと聞き続けておりました。
誰もが歳を取ります。
間違いなく老いていきます。
元気でいたいと願っていてもどうなるのかはわかりません。
母は精一杯を尽くして私達に”生きる”ことを伝えてくれます。
私も精一杯、この人生を楽しんでみようと思います。
12月の「障害者のママ達のお話お茶会」は12月21日(金)10時~です。
「障害者のママ達のお話お茶会」のお申し込みは
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