いま、センタースピーカーをどうしようか、あれこれ頭で考えている。

いまのセンタースピーカーはしょぼいので、交換したいのだ。

いまの考えでは、ラインアレイを取り入れたい。

それを説明する。

普通のスピーカーは、(例えば)10m先では点に見えるので、点音源という。

音は、球面状で伝搬してゆく。

この絵のような感じだ。

 

点音源だと、球面形、つまり四方八方に音が飛び散る。
当然壁に反射するので、1次反射の影響を大きく受ける。

波の干渉が多々発生し、明瞭度が下がる。

この一次反射の影響を極力ないように音源をいじって調整するのが、
ルームコレクション技術である。

 

距離が倍になると、伝わる最先端の面、その表面積が4倍になる。

100インチのプロジェクターの投射距離を倍にすると
200インチに拡大されるが、その時、表面積は4倍になり、
単位面積当たりの光の量は1/4になるのと同じ考えだ。

倍の距離における単位面積のエネルギーは1/4になるのだ。

音量としては-6dBになる(-3dBではない)。

これに対し、ラインアレイのスピーカーは、多数のスピーカーを縦に
並べて、同じ音を出す。

主に業務用のPAスピーカーで使われているが、

ハイエンドオーディオでも数は少ないが作品はある。

ただちに思い浮かぶのは、チェロのStrad Grand Masterや
インフィニティのIRS Vだ。マッキントッシュもXRT290(だと思う)があった。

音は点ではなく線を構成し、円筒状に音は進む。
 

こんな感じ



この時、音は直進し、上下には(あまり)進まないので、一次反射は(あまり)しない。


距離による減衰は点音源の半分で済む。

この配列が意味をもつのは、L/R/C、特にCだと思う。

 

LRが出す音に対して、無駄に干渉しないように、アレイスピーカーにすると
よい気がするのだ。


ラインアレイに関しては、数値解析が進んでいて、文献も多い。

アレイスピーカーは、理論的には、ユニット数は多いほど良い。

そして、長さも長いほど遠くまで円筒効果が及ぶ。

スピーカー間隔も、一定の計算で設計するようだが、

スピーカー口径は小さいほど良い。

10cm口径では大きい。

かといって、ヴォーカル音域を再生するのだから、一定の低域も
再生する必要があり、5cm-8cmあたりの口径になるだろう。

先ほど挙げた、ハイエンドオーディオのラインアレイSPはいずれもディスコンである。
もうない。

仮にあったとしても、大型すぎて部屋には迎え入れできない。

 

AVマルチチャネルに使えるラインアレイスピーカーを探しているが、

なぜか見たことがない。

 

自作か、何か適当なものをいくつか縦に並べて、ラインアレイもどきに仕立てて、

試験的に、ぜひ試してみたいと思っている。