農業問題: TPP後、農政はこう変わる (ちくま新書)/本間 正義

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「農業政策の根幹に「慣性の法則」が蔓延している中、日本の農業・農村で改革は可能であるのか」を検討する、規制緩和を重視する著者の書。農業の特殊性、日本の農業の特性、農政の展開過程を踏まえて、コメ、農地、農協、食料自給率(への拘泥)を日本農業の弱点(≒農業問題)と位置付ける。またTPPの交渉参加に関して賛否に触れながら、過去のFTA・EPAにおける農業の扱われ方やTPP参加の際の日本農業への影響についての農水省の試算を(後者に関しては批判的に)検討する。そのうえで「攻めの農業」のための着眼点を示すとともに、最後の章では国内農業のさまざまな取り組みを紹介し、日本の農業を平均値でとらえた政策からの脱却を提案する。
 日本農業の弱点の一つとして挙げられていた食料自給率への拘泥に関しては、自給率の向上そのものが目的化してしまっていることはまさに問題だと私自身関心を寄せていたところで、根本的な解決が訴えられていたのが興味深かった。また、「グローバル化の下での自由貿易協定は、モノ・サービスの貿易の国境保護措置撤廃を超えて、経済競争のルールや制度の共通化に向けた取り組みとなる」という視点は今後重視したいと思った。そして、日本農業の発展を「大規模経営集団」「園芸作物展開」「条件不利地域農業」の3類型に分けたうえでそれぞれの発展を考えるというのは、今後の日本農業において重要であると思う。また「フードバレー」への関心も高まった。





…急にブックレビュー的なものを書いてみましたが、あらすじをなぞりすぎな気もしますし、読んだうえでの感想をうまくまとめきれていない気もしますが、今後もブックレビューを書く練習ということで続けていければと思いますし、この本、とてもよい本だったのでブックレビューの書き直しもいつかしたいと思います。