こちらに来た頃は、移民を助ける仕事がしたいと思っていましたが、今思うと、その仕事はとても大変だと感じます。なぜなら、文化や考え方が一人一人違い、移住する人達は、必ずカナダ文化に溶け込まないといけないからです。たまに家でホームステイの学生を受け入れていましたが、一番大変だったのが、学生の両親がイネーブラーの人が多く、英語さえできれば成功できると思っているひとが多かったことです。カナダは個人主義社会なので、自ら人生を切り開くような自主性が必要なのですが、集団文化社会からきた人達は、ホストに頼りっきりで、自主性がないので、結局成功できない。本当にやる気がある人達にだけ、カナダ文化を教えていましたが、たまにプライドが許さないようで、助けるのが大変でした。
カナダでは、学歴だけで就職するのはかなり難しいです。専門職の経験が必要で、職歴と職歴の間にギャップがあると、なかなか就職しにくいです。それを埋めるために、仕事がない人達はボランティアをしたりします。そのボランティアでさえも、面接があり、リファレンスレター(推薦状)が必要です。こういったボランティア活動でポジティブなリファレンスが2つあればやっとパートタイムの仕事をもらえる可能性があり、パートで雇って正解だったら、やっとフルタイムになったりします。また、ネットワーキングも重要です。私はボランティアはコネでもらい、後は頂いた仕事で頑張って良いリファレンスをもらう事ができました。移民の人達はこのシステムを知らないので、学歴だけでアプライし、失敗する事が多いです。ボランティアをすすめても、お金が貰えないからやらないとか、やる気がない人が結構います。ボランティアはこちらでは、仕事扱いなので、履歴書にもかけます。学歴だけではダメなのだよと言っても、自国では学歴だけで仕事が貰えたから、フルタイムの仕事を見つけるのは簡単だろうと思ったままの人が多く、しかも、こちらの資格がないので、雇って貰えない事が多いです。こうして何年たつうちに、高学歴の移民の人は、タクシードライバーになったりします。人に雇われるくらいなら自営業と思うのかもしれません。そうして、自分が思っていた仕事が貰えなかった事を恥に思い、鬱になります。どん底に落ちた頃にやっと、このシステムを理解できる人達がでてきます。カナダも大昔は、学歴だけでなんとかなる時もありましたが、今は仕事の競争率が高いので、経験が重要なようです。今の仕事も内部で64人がアプライしたとスーパーバイザーが言っていましたし、前の会社のポジションもマネージャーによると100通くらいカバーレターと履歴書がHRにきて、学歴と経験で、面接を10件にしぼってから選んだといっていました。マネージャーが、学歴が高い人はプライドが高くて働かない人やら、やる気がない人が多いからHRに学歴で選んで欲しくないのだと言っていました。確かに、高学歴の人の中には、仕事が見つからないから、職歴のギャップが空かないように、どんどんアップグレードする人がいて、その結果、実践できない人達を結構みました。
後、移民の高学歴の場合、文化の違いを知らずに資格がないのに、治療をするケースはかなり危険です。中には自国で元ドクターだと言って、こちらの資格がないのにクライアントに薬のアドバイスして首になる人がいたり、私もEMDRの資格のないフィジオセラピスト(元ニューロロジスト)に過去のトラウマを聞かれ、かなりパニック的な鬱になり、その人はそのフィジオのオフィスで働けなくなりました。なので仕事のバウンダリーはかなり重要です。
私は人生の成功の秘訣は、郷に入れば郷に従え。だと思います。
私はこちらでかなり年をとってから短大に行ったので、就職とPRの取得が大変でした。日本文化をもったままカナダで働いていた頃は、コンフリクトが沢山で大変でした。でもボランティアしたり、現地の人に文化を教えてもらった結果、私の問題はバウンダリーに欠けていた事だと気がつきました。
海外就職を希望される方、英語も大事ですが、私は文化を理解する事がもっと大事だと思います。会社や家庭にも文化があり、それぞれに適応する事も大事だと思います。海外にでられる方頑張って下さいねー。