毎度おなじみchapicoさんの素敵なイラストに助けていただきます。

 

 

 

百合(石田ゆり子)への恋心を認めましたね。

こんな名場面で大根を返上した大谷亮平さん演じる風見とポジモン・杏奈(内田理央)の一幕。

このシーンが心に残りつつ・・・

感想記事もついにその④。

すすすすみません・・・

筆がのらず・・・

何故だろう・・・

 

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自分の小賢しさを痛感し、たかがお米の炊き忘れで平匡(星野源)につらくあたってしまった自分を責めてしまったみくり(新垣結衣)。

 

前の記事にも書きましたが、こういうことって同棲カップルや夫婦にはあるあるなんでしょうか?

 

 

場面一転。

カフェに一人でいた百合(石田ゆり子)のところへ、

「相席いいですか?」

と、半ば強引に、二人テーブルの向かいに座ったのはなんとポジモンこと杏奈(内田理央)。

辺りを見渡し、

「他にも空いてる席あるみたいだけど。」

と、百合は言いますが、杏奈は席を立つ気はないようです。

「おねーさんと風見さんて、どういう関係なんですか?17歳も違うのに、恋愛対象ってことはないですよね?」

言うねぇ。

百合は落ち着き払って、

「年までよくご存じで。」

「50にもなって若い男に色目使うなんて、虚しくなりませんか?」

「訂正箇所が多すぎて、どこから赤を入れたらいいものか・・・。」

百合、全く動じませんね。

「正確には49歳、でも周りから見れば同じです。アンチエイジングにお金を出す女はいるけど、老いをすすんで買う女はいない。」

遠慮のない杏奈の台詞が、この後の百合の台詞の価値を更に高めるのです。

 

「あなたはずいぶんと、自分の若さに価値を見出してるのね。」

「おねーさんの半分の歳なので。」

この杏奈の言葉に、返す百合が素晴らしかった。

「私が虚しさを感じることがあるとすれば、あなたと同じように感じている女性が、この国にはたくさんいるということ。今、あなたが価値がないと切り捨てたものは、この先あなたが向かっていく未来でもあるのよ。自分がバカにしていたものに、自分がなる。それって、辛いんじゃないかな?

杏奈は、言葉が出ません。

うつむきます。

そして、百合は続けます。

私たちの周りにはね、たくさんの呪いがあるの。あなたが感じているのも、その一つ。自分に呪いをかけないで。そんな恐ろしい呪いからは、サッサと逃げてしまいなさい。

 

この百合の、赤文字の台詞こそ、このドラマの肝であったと私は思います。

もしかすると、私たちは、みんなそれぞれに自分に呪いをかけているのかもしれません。

自分はこういう人間なんだと、だからダメなんだと、そんな風に思っていたり、感じている人みんなに向かって、百合の台詞は、俗に言う「コンプレックス」や「決めつけ」みたいなものから、逃げてもいいんだよと、優しく諭したのです。

何も、年齢のことだけに限った台詞ではなかったのではと感じました。

 

 

みくりがなんと、家の浴室の、浴槽の中にパソコンを持ち込んで、浴槽のふたを机代わりに仕事をしています。

文章を打ち込んでいると、スマホのアラームが鳴ります。

 

浴室からダイニングへ出てくるみくり。

テーブルで、平匡が待っていました。

「お待たせしました。」

「お風呂場、狭くないですか?」

「集中できるので。」

 

そして始まる経営責任者会議3回目。

ここでも「真田丸」パロディです。

 

よろしくお願いします。」

よろしくお願いします。」

 

平匡がまず、

「分担の変更から一週間、率直な感想は?」

みくりは言葉に詰まります。

「じゃ、僕から。僕が思ったのは、分担て、結構やっかいだな、ということです。分担した仕事を、相手ができていないと、マイナスに感じる。一方、できている場合でも、担当なんだし、やって当然と思ってしまって、感謝の気持ちが持てない。もしかすると、相手を積極的に評価するシステムが必要で・・・」

これに被せたのはみくり。

「食事、私の担当なのに、満足に作れてなくてごめんなさい。」

今度はみくりがこじらせ担当?

「いや、責めているわけでは。」

「いっそ、役割分担をやめましょうか?シェアハウスみたいに、自分のことは自分でやるんです。一人でもご飯を作ったり掃除したりしますよね?」

「でも、それだと、共通スペースをどちらも掃除しない可能性が・・・。」

「じゃ、家事も全部、私がやります。でもそれは、ボランティアです。」

えええっ?何言い出すのかと思ったら。

 

あくまでもボランティアなので、私が自分で、ああ、今日はもうご飯作りたくないと思ったら作らないし、今日は掃除したくないって思ったら掃除しません。ボランティアだから、ご飯ないんですか?とか言わないで欲しいですし、部屋が汚いですとか言わないで欲しい。だってボランティアだから!仕事じゃないから! 」

どうしちゃったの??と首をかしげたくなるみくりの語気の荒さよ。

 

「みくりさん、話の方向性が・・・」

そりゃ、平匡も戸惑うわ。

頭を抱えたみくりは、

「やめるなら、今です。平匡さんだって、面倒ですよね、こんな生活。私と暮らす前みたいに、外部の家事代行業者に、週に一度頼む程度のお給料ならあるはずです。一人なら。主婦の労働の対価がどうとか、小賢しいこと言わないで、平匡さんのプロポーズを、素直に喜んでくれる女性が、たくさんいます。それが、普通です。面倒を、背負う必要はありません。」

悲し気な顔をしたみくりは、そう言ってまた浴室に籠りました。

 

平匡は、ジュウシマツに餌をやりながら思います。

<みくりさんが閉じたシャッターは、いつか、僕が閉じたものと同じかもしれない。だとしたら。僕は、開け方を知っている。何度も何度も、あきれるほど、見捨てずに、ノックしてくれたのは、他の誰でもない、みくりさんだ。>

過去に、自分と一生懸命コミュニケーションをとろうとしてきたことを思い出す平匡。

 

みくりが籠った浴室へ向かいます。

電気をつけずに籠ったみくりのいる浴室のドアをノックする平匡。

「お仕事中すいません、話してもいいですか?」

返事がないので、平匡は続けます。

「面倒を避けて避けて、極限まで避け続けたら、歩くのも、食べるのも面倒になって、息をするのも、面倒になって、限りなく、死に近づくんじゃないでしょうか?」

 

「死」

というワードが出て、みくり、ここで初めて声を出します。

ドアの方を振り返って、

「はい?」

と。

平匡は、ドアの向こうに座り込み、

(この場面、浴室の扉って、透けて見えるから、だからいいんですよね、腰をおろしたことが、みくりからも見えて分かるっていう)

 

「生きていくのって、面倒くさいんです。それは、一人でも、二人でも同じで、それぞれ別の面倒くささがあって、どっちにしても面倒くさいんだったら、一緒にいるのも、手じゃないでしょうか。話し合ったり、無理な時は時間を置いて。騙し騙しでも、なんとかやっていけないでしょうか。やってやれないことはないんじゃないでしょうか?みくりさんは、自分のことを、普通じゃないと言ったけど、僕からしたら、今更です。とっくに知ってました。大したことじゃ、ありません。世間の常識からすれば、僕たちは、最初っから、普通じゃなかった。今更ですよ。青空市、楽しみにしてます。」

顔の見えないみくりに、ドア越しに語りかける平匡。

伝わっていたようでした。

みくりの目から涙がこぼれます。

無理にドアを開けることはせずに、

「おやすみなさい。」

と残して去った平匡。

みくりのことを、どんどん嫌いになった私は変でしょうか?

平匡は、どんどん成長しているのに・・・

 

 

<うまくいかない時、待っていてくれる人。信じてくれる人。見失っちゃいけない。>

溢れる涙をぬぐいながら、みくりは思うのです。

<立て直そう。一つ一つ。立て直そう。ゆっくりでも。>

みくりの心のドアは、開いたようです。

 

いや、平匡の優しさには、感動しますね。

こんなメンドクサイ女性、普通、嫌でしょう?

小賢しいとかそういう問題じゃないですってば。

前にも書きましたが、ガッキーが演じていなければ、

「泣いても許されないよっ!」

と、思ってしまう私の心は狭いのだろうか?

 

 

そうして迎えた青空市。

みくりが作ったチラシが行方不明の模様。

商店街の案内を配ることが主な目的なのに、

「意味ないじゃないですか!?」

と、困り果てる面々に、チラシが置いてあった場所から風で飛ばされたという情報が。

1枚だけ残ったチラシをコピーしに走るみくり。

 

みくりが走って行った姿を見て、

「みくりさん、あんなに走れたんだなぁ。」

と平匡が言った時、百合は

「何よその感想。」

と言うのですが、沼田(古田新太)は、

「愛だね。」

と言います。

ここでは、同じものを見ても、感想は人それぞれなんだなぁと思わされました。

 

コピーの為に神社から出たみくりですが、風で飛ばされたチラシを、なんと百合の部下、梅原(成田凌)と柚(山賀琴子)が見つけ、「もしこれを百合が見たら放っておかないだろう」と考え、地面に散らばったチラシを集めることに。

 

その頃、神社の一角に腰かけて、百合と沼田は話しています。

「なんだかんだ言って、年齢っていう呪縛に、一番縛られてたのは私なのよね。怖気づいちゃったのよ。自分の歳に引け目を感じて付き合うよりも、友達でいたほうがいいかなぁ、って。そう都合よくいかなかった・・・。」

「俺も怖気づいてたとこある。いつも振られちゃうから。決定的なメールは送らなくて、避けて避けて、引き延ばしてた。」

「お互い、ダメな大人。」

「何を守ってんだかねぇ。」

ここで百合が決意して持ち掛けます。

「ねぇ、メールしてみる?私もするから。惨めな結果に終わったら、骨を拾ってちょうだい。」

「じゃ、俺の骨も。」

「拾う、任せて。」

 

 

その頃、コピーの為に奔走するみくりの目に入って来たのは、散らばったチラシを拾い集めた梅原と柚でした。

みくりは「ありがとうございます、百合ちゃんの部下の方たち。」

と、一礼し、チラシを持って走り去ります。

残された柚が、

「私も百合さんて呼んじゃおっかな~。」

と口にすると、梅原が、

「やめて、それ、俺のハンドルネームだから。」

と!

え?ハンドルネームって?

「土屋さんの名前勝手に借りてんの。ゲイアプリで。」

「えっ!?ゲイなのっ?!」

ここでまさかの梅原のカミングアウト。

「内緒な。カミングアウトする勇気ないし・・・。」

驚いて何も返せない柚。

そこへ、梅原のスマホが鳴ります。

(ここ!私の自分のスマホと全く着信音が一緒で、観てて一瞬”ビクッ”ってなりました)

 

スマホをポケットから取り出しながら、

「ゲイアプリで知り合ったすげー気の合う人がさ、近くで働いてるはずなんだけど、絶対会ってくれないの。俺のことは死んでると思ってくれ、とかって・・・」

梅原が開いたスマホには、

「YURIさん

良かったら、来ない?」

という一文と、

差出人は、なんと沼田!

クックパッドに使っているアイコン、「ハートフル坊主」!

添付されていて写真は、まさにこれから行こうとしていた青空市でした。

思わず梅原の口から、

「嘘・・・。」

それな!

視聴者みんな、そう思ったわ!

 

梅原と柚から受け取ったチラシを持って戻って来たみくり、早速チラシを商店街の店主たちに配るよう渡します。

 

ふと安恵(真野恵里菜)の出店した店に目をやると、なんと平匡が販売員してるじゃないか!

慌てて駆け寄るみくり、

「やっさん、何させてんの!?」

「一人でボーっとしてたから・・・。」

「ボーっとしてるようでしてないの!」

この言葉に安恵、

「あ、ノロケ。」

とニヤリ。

私もそう感じました。

 

しかし平匡は、首をかしげて、

「今のはノロケではないと思います。」

と。

 

そこへ、来られないと言っていた日野(藤井隆)が後ろから平匡をハグ。

「驚いた?驚いた?」

「はい!」

「子供が熱出したっての、嘘。」

満面の笑みの日野。

みくりは、思えばこれが日野とは初対面。

「日野さんですかっ?」

「みくりちゃん?!」

大きくうなずくみくり、日野、興奮気味に、

「あー、もう!ついに会えた!一生会えないかと思ってた!」

「私もです!!」

二人、がっちり握手。

会えないと思っていた運命が、覆った瞬間でした。

 

そこへ、

「津崎さーん。」

と後ろから呼ぶ女性の声。

振り返るとそこには乙葉・・・じゃなかった、日野の妻、二人の子供を連れて、

「お久しぶりです。」

「どうも。」

日野が、

「僕の奥さん。」

と紹介。

「初めまして。」

「初めまして、日野の家内です。」

 

数字が良ければ何でも許されるんだなぁ・・・と思いました。

脚本家の野木さんが無理言って出てもらったとか。

ほっこりしたし、観てて楽しいんだけど、もはやもう作り手が、何でもあり感が漂って・・・

ちょっと、萎えました。

乙葉さんが悪いわけでも、藤井さんが悪いわけでもありません。

ただ私がそう感じてしまっただけです。

 

沼田が決意のメールを送ったというのに、百合は未だ送信できていませんでした。

スマホに向かってぐずぐずする百合に、

「まだ送信してなかったの?俺もう送ったよ!青空市に来ませんか?って誘うだけでしょう?」

「いや、いざとなると、指が動かなくて・・・」

「ちょっと貸して、俺が送ってあげる。」

「いい、いい。」

と、二人がもめていると・・・

 

バーの山さん(古舘寛治)が、

「風見君連れて来たよ。」

と、百合がまさにメールを送ろうとしていた主がそこの立っていました。

状況が理解できない沼田をその場から連れ出したのは、百合と風見を、カウンター越しに見てきた山さんでした。

さすがバーテンダーさんだ。

よく分かっていらっしゃる。

 

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私の中では、クリスマスの夜に記事を完成させて読者の皆さんと喜び(?)を分かち合おうと思っていましたが、思いのほか風邪の勢力が強くてですね、でも、こうして記事が書ける平和な夜に改めて感謝しようと思いました。

 

というわけで、その⑤に続く!!

 

うー、早く今年の連ドラを振り返る記事を書きたいっ!!