比奈子(波瑠)に
「自分らしく殺せばいい」
と、故郷の長野でナイフを渡したのは一体誰なのか?
謎を引っ張って、今回はカラスが針金でぐるぐる巻きにされ、惨殺されて死体に人間の指がはさまったものが発見されるところから。
出かける比奈子。
退職届、七味が並んで置かれています。
意味があるようなないような。
この無駄な演出(脚本)?が、イライラします。まぁ、何かしらの意図はあるのでしょうが・・・。
回想?職場の会議室のようなところせ東海林(横山裕)と二人きりの比奈子。
東海林は比奈子に、ナイフを所持して正当防衛気取っている比奈子に刑事を辞めるよう勧めます。
比奈子は妹を殺した犯人を殺しかけた東海林に自分と違いはないと言いますが。
「興味本位で殺人者追っかけてるお前と俺は違う」と、何も知らない東海林は言います。
「上に報告すりゃ、どの道懲戒処分だ そうなる前に自分で警察辞めろよ。」
出かける間際に、比奈子はこの東海林の言葉に、決意をしたようで、中島に会いに行くので登庁が遅れると厚田(渡部篤郎)に連絡します。
今回はオープニングまで短かったですね。
サブタイトルは「CHAOS」=混沌、無秩序など、今回はまさにこのタイトルがピタリと当てはまりました。
今回もかなり情報過多です。長文にどうしてもなります。
これで面白いドラマならば苦ならないのですが・・・情報過多なだけで、面白いわけではないと言う・・・。
お墓に手をあわせる東海林。妹のお墓ですかね?
尾行されていることに気付き、走り出します。
尾行していたのは片岡(高橋努)班の面々でした。
場面変わって中島の白い部屋。
東海林に刑事を辞めろと言われたことを中島に相談に来た比奈子。
どうやた刑事を辞めることを決意した比奈子は中島に別れの挨拶にきたというではありませんか。
「一内勤員だった私が捜査に参加して手口も動機も異なる多くの殺人犯を接することができました。自分自身を知るという目的は果たせたのではないかと。」
自分にも殺人者になる可能性があると知ったことが分かったことで十分というようなことを中島に伝えます。
しかし中島は違うと思っていました。
「答えなんて、出ていませんよ。まだ何も。あのナイフを捨ててもう一度考えるべきです。凶器を持ったままでは正しい答えなんて出ない」
「心配して下さってるんですね、私が、そちら側にいくかもしれないって」
そちら側・・・中島は実際に人を殺していますからね・・・。
この中島と比奈子の二人きりのシーンはものすごく演技力が求められると思うのですが、波瑠さん、林遣都さんに負けず健闘されていると思います。
これは毎回感じることですが。
「それが私らしさなら、仕方ありません、失礼します」
軽く会釈して去ろうとする比奈子。
悲しそうな表情で・・・でもやっぱりこの藤堂比奈子役は相当な難役。感情が表に出ない役なのにこういう場面では感情を分かるようにも見せなけれなならない、複雑です。
立ち上がり比奈子を追いかけて比奈子の腕をつかむ中島。
「藤堂さん」
掴んだ中島の手をそっと外して
「さようなら」と比奈子。
その帰り道。
バッグの中のナイフを見て中島が言った一言、
「凶器を持ったまま正しい答えなんて出ない」という言葉を思い出します。
先週腹痛で病院に運ばれた都夜(佐々木希)の居る病院?
警察官が病室の前に立ち、そこへ別の警官が。
交代時間でもないのに「先輩に盾つく気か?」と見張りを交代。
何やらこの先輩警官の表情が怪しい・・・分かり易過ぎてちょっと引いた・・・ニヤニヤしながら都夜の横たわるベッドに近寄って・・・
その警官の表情を確認した都夜の表情も怪しい(笑)。
取調室では片岡が殺された情報屋、藤川の携帯の発着信履歴を東海林に見せていました。
「なんでお前の携帯に2回も電話がかかってんだよ!」
片岡班は完全に東海林を疑っていますが、東海林から
「信用できないなら監視でも逮捕でもしろ」と言われてあっけなく諦めた・・・模様。
なぜ模様かって?実際に逮捕されてないから。
この場面も無駄に長い。かなり端折ってます。
ある服飾用品店。
「ここに置いておいたデニムのノーカラーシャツ知らない?朝絶対あったんだけど」
店員らしき女性が在庫室で探し物です。
「知らないけど」
かなり困っている様子
「取り置きお願いされてたのにヤバいって、お客さん待ってんのにさ」
「もう一回よく探したら?」
そう答えたもう一人の店員は、ハサミがないことに気付きます
「ハサミ使った?」
実はそこに脱ぎ捨てられた衣服とサンダルが・・・
うーん、これは間違いなく都夜の痕跡。
しかいどうやってお店のバックヤードに忍び込むことができたんだろう?かなりの謎(不自然な)展開。
予告でバンバン都夜と比奈子の対峙場面が流れたから、都夜が脱走したことは視聴者は分かってはいるんですけど・・・
またこういうスッキリしないストーリー。驚かせたいなら予告はやめるべきだし、最初から分かって上での展開を魅せたいならもっと緻密に都夜が自由を手に入れる場面を描くべきだと私は感じます。
(このドラマ、倒叙法なのかなんなのか棲み分けされてないから観ていても楽しさが見いだせないんだろうなぁ)
出勤する比奈子。
「おはようございます、遅くなりました」と言ってるということは今回の冒頭で遅れて登庁すると言っていたことを考えると一日経過していなかったんですね。
時間かけるなぁ。
取り調べを終えた東海林たちが片岡はじめ同僚たちとゾロゾロと部屋に入ってきて、比奈子は何やらただならぬ雰囲気に気付きます。
比奈子は厚田に退職願を渡そうとしますが、そこへ電話。
「はい捜一。病院で殺し?」
顔つきが変わる厚田。比奈子の顔も固まります。
「脱走?」
はい、東海林も腰を上げます
「はい分かりました、すぐ向かいます。」
倉島(要潤)も立ち上がりました。
「小菅にある東京拘置所近くの病院で刑務官が殺された。犯人は拘留されていた未決囚で、現在逃走中らしい」
「未決囚?何者ですか?」
いやいや、佐藤都夜に決まっとるわ。
「刑務官殺して脱走て、相当ヤバい奴なんじゃ・・・」
来た、清水(百瀬朔)の似非関西弁。
「いやヤバいなんてもんじゃなねぇな、一か月前に起きた連続女性殺人死体遺棄事件の犯人、佐藤都夜だ。」
と、ここでなくなったデニムシャツを着てキャップを被った都夜が街を歩く姿。
で、お約束のこのドラマならではの殺害現場。
あのニヤケタ刑務官、やらしいことを考えてるからこうなる・・・しかい世の中の刑務官という職業を冒涜する設定だな。
「このベッドの骨の部分に頭を強打されて、その後に、首を絞められたようですな」
案の定、下半身、ズボン脱いでます・・・あぁ、何もかも案の定過ぎる・・・
「ズボンを降ろそうとしたときにバランスを崩されて一気にって感じだな。油断したんだろうな」
ここで鑑識の月岡(佐藤玲)が、
「でも、どうしてこんな所でズボンなんて脱いだんでしょう。」
って!ええ?まさかあなた分からない??そっちが驚きだわ。
「それ、マジで聞いてんの?」
またもや清水の似非関西弁。
「世間知らずですなぁ」(それな!)
「藤堂先輩分かります?」
「誘惑されて、その気になったってこと。」
「だって、裁判待ちの被告と、刑務官ですよ?」
「まぁ、逮捕された時は事件の内容と同じくらい、この容姿も騒がれてたからな。」
あー、それ言っちゃう?それ言っちゃう?男はみんな(みんなとは言ってませんけど)美人には弱いみたいな。
ここって、原作もそうなのかな?
そこへ倉島が、
「監視カメラの映像確認しましたが、1時間ほど前には逃走していたようです。緊急配備もかけましたが、もう網の外かもしれません。」
「じゃ、網を広げて、ヤツが立ち寄りそうな関係先を徹底的に洗うんだ。
「でも佐藤都夜には身寄りもありませんし、関係先と呼べるような先はないはずです。最後に狙われた吉田佐和さんと娘の遥香ちゃんももう引っ越してますし。計画性のない、衝動的な逃亡なら、もう都内にはいないんじゃないでしょうか。」
「目的はないとは言い切れんよ。」
ソバ屋でかけそばを注文していた都夜。
同じ店の客がスマホの「佐藤都夜被告、逃亡」のネットニュースを見ながら「まじかよ」などと言ってますが、その客の隣にはその当人、都夜が同じ七味に手をのばしていました。
都夜の顔をじっと見る客、都夜もじっと見つめ返し、ニヤリと笑います。
この客、絶対殺されるよね。(と思ったら後でやっぱり・・・)
そうだなぁ、ここは演技派女優さんで観たかったのが正直なところ。佐々木希さんの美しさはさすがですし、それだけでこの事件の犯人・都夜役に相応しいんでしょうが・・・
厚田が比奈子を呼んで、
「佐藤都夜が狙ってるのは藤堂、お前かもしれない。」
「私ですか?」
「お前は、佐藤都夜の逮捕に直接関わってるし、一度は標的として拉致監禁された立場だからな。俺が取り調べした時もそれらしいことを話してた。」
ここは回想ですが、逮捕時の事情聴取で都夜は、
「私が殺し損ねた、あの藤堂ってオンナ、あれ、何?あのオンナ、私のことを・・・」
「伝えといてくれる?いつか必ず、あんたのそのきれいな顔の皮をもらいにいくって。」
そこまで宣言してたなら、どうしてもっと要注意人物として監視しないのよー。脇が甘いよー。
「奴がお前に強い執着を抱いてるのは間違いない。それにあのクリーニング店だってお前の自宅の近所だしな。」
いや、だからだったら尚更そこまで分かってたんなら監視強化でしょう。
「しばらくは身辺は十分警戒したほうがいい。単独行動も極力控えろ。」
その頃、先ほどソバ屋で七味に同時に手をのばした都夜の隣の客が早速殺害された模様。
財布を奪った都夜。
うーん、だからさ、かなりの凶悪犯で、しかも頭のおかい奴だよ?なんであんなに簡単に逃亡できちゃうような監視体制だったのさ。
いくら殺された刑務官がスケベでどうしようもない奴だったとしても甘すぎる。このエピソードにあまりに現実味がないため、ドラマにのっかれない。
ソバ屋の客も簡単に人気のない場所で殺されてるし。これも都夜の美貌に参ったってことなの?
わからないー。
厚田が捜査員に告げます。
「そういうわけで佐藤都夜が確保されるまで、藤堂にはホテル住まいをさせる。交代で警備をつけるがメインの担当はお前だからな、東海林。」
「なんでメインがオレなんすか?」
「藤川殺害の事件の方がつくまで、いちおうお前は、内勤させるって約束になってるしな。お前を単独行動させるわけにもいかねぇし、ちょうどいだろう。」
(私がいくら横山裕さんに落ちたとはいえ、事務所の圧力感じるキャスティングと出番の多さよ)
「こいつと組んでて今までろくなことになってないんすよ。」
(いや、今まであなたの大活躍でファン増えてますって。)
「自覚があるならそうならにないようにしろ。とにかく任したぞ。」
比奈子は官舎に戻って荷物をまとめる間、玄関の外で待つ東海林。
一旦は部屋に比奈子は一人で入りますが、
「お茶、飲みますか?」と東海林を中へ招き入れます。
麦茶?と思われるものグラスで差し出す比奈子。
「どうぞ」
「七味は、要りませんよね?」
「あ、毒は入ってませんよ、持ってないので。」
「持ってたら入れますみたいな言い方すんじゃねぇよ」
(ここはコントみたいで面白かった)
「私のことに気付いているのは、警察の中では東海林先輩だけなので。現時点で動機はあります。退職願、ばたばたしててまだ主任に渡せてませんけど、すぐ出しますから。」
スーツケースを出して荷造りする比奈子。
「先輩も私の警護なんて、罰ゲームみたいなものでしょうし」
「警察辞めたからって、佐藤ってヤツと殺し合いなんてさせねぇからな。」
「信じてもらないかもしれませんが、結果論です。私は別に犯罪者と殺し合いたいと思っているわけじゃありません。」
「思ってなくても結果的に殺すか殺されるかって状況になっても構わなかったってことだろが。」
「正当防衛が成り立たなければ、殺して逮捕されるかまたは殺されて解剖されるしかありません。」
「お前っていつからそういう感じなわけ?」
「生まれつきです。子供の頃から周りに合わせる演技をしてきましたけど。」
「親は知ってたのかよ?」
「ええ、だから離婚してますし、母の心労も絶えなかったと思います。」
「そんな風に思ってんのナイフなんて持つか普通?お前がそういうヤツだってこと、他に知ってるヤツいるんじゃないのか?」
比奈子の目つきが変わります
「それで、誰かから恨み買ってるとか」
回想です。(このドラマ、回想得意ですね)
「それでいつか、自分らしく人を殺せばいい。」
謎の人物。
暗い、倉庫のような場所でパーカーのフードを被った怪しい女性?
ここで比奈子の携帯に厚田から着信。
「はい、藤堂です。」
「藤堂、今どこだ?」
「自宅です。荷物を取りに東海林先輩も一緒です。」
「じゃ、今から小菅5丁目に向かってくれ。」
「小菅?佐藤都夜の手掛かりが見つかったんですか?」
「いや、どうもこっちは別の事件らしいな。俺もさっき死神女史から連絡もらって、県警に連絡とるとこだ。」
「別の事件て、何があったんですか?」
「小菅で発見されたのは、腹を切り裂かれた犬の死体らしいんだが、状態が普通じゃなくてな。」
現場に比奈子と東海林到着。
ハンカチで口元をおさえた倉島に、
「遅くなった」というと
「むしろタイミングが良かったよ、あの死体見なくて済んで。」
「こいつ用意すんの遅いんすよ。」
「東海林、お前藤堂さんちに行ったのか?」
この、倉島が比奈子に恋心抱いてる設定要るのかなぁ・・・
「そりゃ、行くでしょ、こいつの警護なんだから」
「交代、ここからは僕が藤堂さんにつくから。」
東海林に対抗心むき出しの倉島。要潤さんはこういう二枚目半みたいな役がすごくはまります。でも、この設定は不要に感じます。
「ちょっと、デカい図体で突っ立てちゃ邪魔よ」
石上監察医(原田美枝子)登場。
「珍しいですね、石上先生が現場にいらっしゃるなんて」
「普通の、動物殺傷かと思ったら、ずいぶんとショッキングな状況でしたので、ラボに運ぶ前に確認したいと。」
「主任から聞きましたよ。犬の死体の腹ん中から切り取られた人間の手首が出て来たって。」
「成人男性の右手首よ。全く二重の意味でむごいわよね、何よりこれが、同一犯なら、犯行がエスカレートしてく。」
「まだ詳しくは聞いてないんですが、他県でも同様の事件が発生してるとか?」
「そういえば、藤堂ちゃんて、出身は長野だったわよね。宝元町って分かる?」
「元々の実家がそこです。」
うわ、何その偶然!
「両親が離婚してからは別の場所に住んでましたけど。」
「奇遇ね(いやマジで)、そこが最初に犯行はあった場所なのよ。ね、ラボに来て、本庁もまだ詳細は知らないから。」
場面変わって石上監察医の部屋。
「獣医学部と連携して行ってます。」と厚田に報告する倉島
「まったく次から次へとな、こっちもついさっき中央区で男性の他殺体が発見されてな、状況から見て佐藤都夜の犯行で間違いない(え?もう分かるの?)。で、それが例の資料か。」
「はい、長野県で行政解剖を担当している石上先生のお知り合いから送ってもらったそうです。」
「しかい主任これかなり大変な事件ですよ。」
「あ、老眼鏡忘れた、藤堂悪いけど読んでくれ。」
老眼鏡忘れたとか、なんだか不自然な感じだわぁ。
この読み上げで視聴者に事件概要を伝えるってことね。
最初の事件は約一か月前の7月29日、長野県の宝元町にて、路上で、5匹のカエルの死体。
ホワイトボードに貼られた地図に印をつけていく比奈子。
「カエル、5匹」
誰かが故意にやったのは明らかで、5匹とも刃物でお腹を裂かれて、中に大量の人間の髪が詰め込まれており、変質者の仕業として、遺体も処理。
5日後の8月3日、同じく長野県の砂上町で同様の殺され方をしたスズメの3羽の死体が発見、内臓を抜かれていて、中には成人男性のものと思われる歯が、ぎっしり。
「男性3人分の歯全て揃っていたと。」と、倉島。
更に5日後の8日、やはり長野家、岩見堂町の小学校でハムスター4匹の死体が見つかり、体内からは成人男性4人分の右耳。
「今度は耳かよ。もしかしてさっきスズメの腹ん中の歯の持ち主と?」
「DNA鑑定の結果、先に見つかった3人分の歯と耳の持ち主は、同一人物が含まれていました。」
次は、県を跨いで発生。
13日、群馬県の鵜佐間町でハトが1羽殺され、裂かれた腹の中に、切り取られた人間の鼻。
18日には、埼玉県西沢平町のある高校の非情階段で、5話のカラスの死体を職員が発見。これが冒頭の映像ですね。体内には成人男性5人分の右手の指が。
「5人分ってどういうことだ?」
「5羽のカラスにはそれぞれ、親指から小指までがバラバラに入っていたんですが、全て別の人間のものだったそうです。」
「ということは、指を切り落とされた被害者が、最低でも5人いるってわけか。」
この、比奈子が地図に貼っていく付箋に、比奈子のイラストが描いてあるのですが、あのいつもの、手帳に描いてるイラストなんですよね、幼稚園児が描いたみたいな。これはあえて狙ってこのような幼稚な絵にしてるんですかね。
「狸か?」(え?このくだり要ります?)
「猫です。今から1週間前の8月23日、埼玉県の中井川町で発見された猫の死体には、5人分の眼球が、入っていました。」
「とんでもねーな」あー、渡部篤郎さんの演技が気になる・・・かなり重要な場面のはずが、コントみたいで集中できない。(超個人的な見解。)
「で、今日が、犬の腹ん中に手首か。」
石上女史登場。
「小菅で殺されてたワンちゃんの体内の手首、小指が切り取られてた、そしてそれはカラスの中に入っていたもので恐らく間違いない。」と。
そして、知人から東京でも起きると忠告されていたと話します。
事件の発生した場所が、長野から東京まで、真っすぐに南下してると比奈子は気づきました。
「長野で3件、群馬で1件、埼玉で2件、今日、東京の小菅で7件目か」
「もしかしたらまだまだ続くかもしれないわよ。」
「ハトとカラスって、カラスのほうが捕まえにくそうですよね?なんでハトが1羽で、カラスが5羽なんでしょうか?」
「言われてみれば、確かに」
「なんにせよ、手口といい猟奇性といい、今までで一番、やっかいな事件かもしれないわよ、厚田警部補」
事件の概要を、比奈子に資料を読ませることで視聴者に伝えたこの場面、会話だけで進行するのですが、実際の動物たちの遺体や人間の体の一部を映像化するのが厳しいからこういう設定になるのは仕方がないとして、何の面白味もない場面でした。(正直か。)
一方、逃亡中の都夜、何やら廃墟のような場所で謎の人物と会っています。
凶器のハサミを向けて
「あんたが私に手紙くれた人?」
滞在するホテルの一室から七味を持って出かける比奈子。
隣の部屋のドアをノック。
「おはようございます、そろそろ登庁しないと。」
歯を磨きながら「枕変わると寝つけねぇな、すっげぇだりいよ。」
「気つけに、これ、要ります?」と七味を取り出す比奈子に、東海林は七味は無視して、
「今顔洗ってくっから待っとけ。」
ここもねぇ、横山裕信者様へのサービスシーンかと・・・
だって、警護されるほど危険なら、部屋から一人で出ないでしょう?まず内線とかで東海林の部屋にかけるとかスマホあるわけだし。
こういうのが気分を削がれるんですよ。
※無駄に横山さんの画像を貼ってみるsilly。
(だってドラマ内容があまりに退屈だから・・・。)
署では都夜の逃亡と2人殺害を、警察の失態と非難する新聞記事が話題に。
「当然ですけどね、凶悪犯に脱走されてまんまと逃げられた挙句、新たな犠牲者まで出しちゃったんですから。」
「失態は、潔く認めるよ。言い訳になっちまうが、発覚したのが逃走されてから1時間も後だ。」
「調べてみたら、例の殺された刑務官、佐藤都夜に骨抜きにされとったみたいで。病院に移すよう指示したのは本人・・・」
「それは今現在逃走を許してる理由にはならんだろう。」
「もしまた誰か殺されでもしたら警察の面子丸つぶれっすよ。」
(いや、もう十分潰れてますから、残念。)
そこへ倉島が、都夜宛の手紙を調べていると。
「ファンレターだと、佐藤都夜宛に100通近く届いてたいわゆる、プリズン・グルーピーって奴だ」
「プリズン・グルーピー?」
「凶悪犯罪を犯した犯人が捕まった後に、その犯人に対してファン的行動をとる人たちのことです。手紙を送ったり、中にはその獄中の犯人と結婚するようなケースも。」
「もしかすると、手紙の送り主の中に、佐藤都夜の潜伏に協力してる者がいるかもしれませんから」
「あたってみる価値はあるな。念入りに頼むぞ。それから藤堂、ちょっといいか?」
比奈子を喫煙所に呼び出した厚田は、比奈子に中島のところへ県警から届いた動物殺傷と人体埋め込み事件の資料を持って行き、佐藤都夜の足取りとともにプロファイリングを頼みたいと言いますが比奈子は退職願を取り出して、
「本当は昨日お渡しするつもりだったので。」と中島のところに行くことを辞退します。
二人の会話を東海林が立ち聞き。
中島の部屋に、比奈子の代わりにやってきたのはやはり東海林でした。
「お久しぶりです、東海林さん、よく来てくれました。」
「別に来たくて来たわけじゃねーよ、」
毎回思うんですが、この中島が収監されてる精神神経研究センターの中島の居る部屋って、スタイリッシュ過ぎません?
なんだかなー。
「内勤に回されて暇してたからな。藤堂の代理で、その資料届けに来ただけだよ。」
うーん、ここも残念、だって、今どき、資料なんて紙ベースのものをわざわざ運ばなくても、ネットで全部やり取りできるでしょう?
一体いつの時代の設定なんだ?所々でこういう残念はご都合主義入れるはやめて欲しい。それともネットの使用を禁止されれるとかそういう致し方ない設定なのかな。
「ざっと目を通しましたが、ひどい事件ですね。まるで、シリアルキラーの成長過程を早回ししているような行為です。快楽殺人者の多くは、少年期から動物虐待や窃盗、放火などといった犯罪を好む傾向があります。その際、今回のようにカエル、スズメ、ハムスター、ハト、カラス、猫、犬と、徐々に標的が大型化していくものですから。」
「さすがに詳しいな。」
いや、私でも分かるわ。あれ?これって特殊な情報なのかな?(すごく昔にベストセラーになった「FBI心理分析官」って本があって、ご存知の方もいらっしゃるかと思うのですが、あれを読んでいれば分かります。)
「心療内科医だからか、人殺しだからかは知んねーけどな。」
「人殺しが、嫌いなんでしたね。」(いや、好きな人って逆に、いるんですか?)
「当たり前だろ。あんたは猟奇自殺と早坂を久保に殺させた殺人教唆を含めて7名殺してる。」
「おしゃる通りです。僕は殺人者だ。それについては何の反論もありません。でも、藤堂さんは違います。彼女は東海林さんと同じです。動機は違えど殺人犯とギリギリまで肉迫して、結果的にまだ、殺人には至ってはいません。」
「俺とあいつを一緒にすんな。」
「犯罪者への怒り、その激情が、ほんの少し、力の込め方を変えていたら、あなたの拳は、犯人を殺していたかもしれない。抱えている心の闇は、藤堂さんのほうが確かに大きいかもしれません、でも、それは、藤堂さんの運命を決定づけるものではないはずです。」
中島の台詞に被って、比奈子が都夜へのファンレターを読む場面の挿入。
「都夜さん、あなとを一目見た時からあなたの虜」などという文章もありました。
追加の手紙も届けられ、倉島と二人で手紙を読む比奈子。
「うんざりするね、犯罪者宛にこんなにたくさんのファンレターが来るなんて。」
「どういう気持ちなんですかね?いくら美人だからって、相手は殺人犯なのに。」
「真剣に犯罪者の改心、救済の役に立とうとする人もいれば、犯罪者を受け入れる自分自身に酔ってるケースもあるみたいだし。」
「純粋な興味もあると思います。ほとんどの人は、殺人の一線を越えることはありません。だからその一線を越えた人のことを知りたくなる。」
都夜への恋心を綴った手紙を見ながら固まる比奈子。
「藤堂先輩?」
「いや、なんとなく、ですけど。」
再び中島の部屋。
「感情がない?」
「正確に言えば、感情の発露の仕方が僕らとは異なるということです。それゆえ殺人や殺人者に純粋に興味を抱いている。」
「そういうのを犯罪者予備軍っていうんだろ。」
「彼女の父親もそう思ったんでしょうね、だから、彼女を怪物と呼んだそうです。東海林さん、人は何故、人を殺すんでしょうか。」
「それは」
「僕は子供の頃、自分が将来、殺人者になるだなんて夢にも思わなかった。例えば、憎しみを抱いていたり、貧困に苦しんでいたり、幼少期の虐待の記憶を抱えていたり、そうした理由で、殺人を犯す人間はもちろんいるわけですが、同じような問題を抱えていても、殺人を犯さない人間もいます。いや、むしろそのほうが多数派なんです。だから僕には、警察や、裁判所が認定する動機や、育成環境が殺人に至る決定的な要因だとはどうても思えないんです。」
人殺しとそうじゃないヤツの差はないと言う中島。
「動機があろうとなかろうと、どんな生い立ちや、生活環境を持っていようと、その状況にさえなれば、人は誰しも殺人を犯す可能性があるんです。」
「ふざけんなよ」と東海林。
「だからこそ、東海林さんが、藤堂さんを助けてあげて欲しい。」
「はぁ?」
はぁですよ、全く。理解不能・・・。このドラマ、本当に感情移入できる人物が少なすぎる・・・。
「たぶん、僕にはそれが無理です。万が一、彼女が人を殺してしまっても、僕は彼女に、寄り添うことができてしまうと思うから。一緒に地獄に落ちても構わない。僕が彼女に抱いているその気持ちは、そういう種類のものなんでしょう。」
まさかの中島の比奈子への愛の告白?
私のようにこの作品の横山裕さんが好きな人にとってはこの上ない幸せなシーンですが、そうでない方には恐らく一層理解に苦しむ場面でもあるかと・・・。
横山さんは熱演されてますが、やはりシリアスが似合わないと言いますか・・・
中島の告白に、言葉を失う東海林。
そりゃ、そうなるわ。
比奈子からの退職願を複雑な気持ちで見つめる厚田。
そこへ東海林は帰庁。
「どうだった?」
「資料渡してきただけですよ。なんかあったらこの携帯に連絡来るでしょうし。」
「東海林、お前、藤堂からなんか聞いてるか?」
「辞める理由すか?別に、自分で刑事に向いてないって思っただけでしょ?」
そこへ倉島と比奈子。
「主任、佐藤都夜宛の手紙の住所録まとめました。」
「都道府県にかなりばらけているので、各県警に照会お願いします。それから都内については10か所程度だったので今から確認に行こうと思うんですが。」
「今からか。いや、」と一瞬躊躇する厚田、そこへ清水も帰庁。
「そしたら、倉島と清水で担当しろ。藤堂は今日はもうホテル待機でいい。東海林お前もな。」
「分かりました。」
ホテルに帰り、部屋で一人になった比奈子。
東海林は煙草を吸いながら中島の、
「藤堂さんを助けてあげて下さい」という言葉を思い出していました。
回想(だから回想シーン多すぎ)
「助けろって具体的にどうしろっていうんだよ。」
「まず、ナイフを取り上げることです。あれは人からもらったもので、彼女にとっては呪いのようなものです。」
「呪い?」
「自分にも、人が殺せるという呪い。それが自分らしさではないかという呪いです。僕が持っていた、あの腕時計のように、そうした行動へ導く凶器だ。彼女は、本当は人を殺したいとは思っていません。むしろ、それでも殺さない自分かどうかを、確かめたいと思ってるんです。」
波瑠さんのせいではないです。これは私の個人的な背景に問題があるのか、ちっとも、1ミリも比奈子に感情移入が出来ません、出来る人っているのでしょうか?あれほどの美しい人に、魅力を感じない。そういう役柄だと言われればそれまでですが、この作品のヒロインに、共感ゼロというのは、どうしたものでしょうか?観てて、楽しめない。
東海林がそんな私の気持ちを代弁してくれました。
「訳わかんねぇこと言いやがって。」
煙草の火を消しながらそう言った東海林に今回一番共感。
(あ、私は喫煙はしません)
ここでまた恒例の比奈子の夢。
恐らくは故郷の長野と思われる場所?の廃墟で、血のついたナイフを持ったパーカー姿の謎の人物。
そこへ現れる高校生時代の比奈子。
それを見つめる今の比奈子。
「やっと会えた。裏の穴に捨ててある犬や猫の死体、あなたの仕業でしょ?」
「だったら?」
「別に。ああいうことをする人がどんな人か、知りたかっただけ。」
「会えて嬉しい?」
「ええ。」
「残念、少しでも恐がったら、殺すところだったのに。でも友達になれそうだから、これあげる。」
と、比奈子に向かってナイフを投げました。
「それでいつか、自分らしく人を殺せばいい。」
「自分らしく・・・」
足元に転がった地のついたナイフを拾おうとする高校生の比奈子に駆け寄って止めようとする現在の比奈子に、
「邪魔すんなよ。」
と、その女性はナイフ?を振り下ろしたところで比奈子は目を覚ましました。
東海林が持ってきた動物殺害事件の資料を読みながら考え込む中島。
動物や入っていた人間の体に一部の数を見ながら
「数か・・・」
数になにか鍵がありそうですね。
何かに気付いた中島は資料のページをめくって何かを確認します。
東海林の携帯が鳴りました。
死んだ情報屋の藤川からです。
出てみると、相手はなんと都夜。
「殺しにきたの。藤堂比奈子のこと。」
慌てて部屋から出た東海林は警棒で何者かに殴られて気絶。
片岡らが、藤川の携帯の電波が入り、自分たちのいる警視庁のすぐ近くだと捜査員と飛び出して行きます。
中島は資料の中から事件の起きた町名に着目し、そのすべてを平仮名で紙に書いていきます。
藤川の携帯の電波付近に到着した片岡班の面々。
「この周辺だ。怪しい奴は片っ端からしょっぴけ。」
片岡らが着いたそこには、比奈子が滞在するホテルが。
「主任、ここ、藤堂さんが泊まってるホテルですよ。」ここでもまたまさかの偶然、そこへ現れる都夜。
そしてそれを見付けるとか奇跡!!
ここ、クライマックスなんですかね?今回の?にしてはやっぱり強引だなぁ。絶対比奈子は死なないって分かるし。
片岡がホテルに入る都夜を追うが、読める展開、エレベーターには間に合わず。
あのね、閉じかけてても、手が入ればエレベーターのドアはまた開きますって。
もっとギリギリ感が欲しい。
中島は平仮名で書いた町名をじっと見て考えています。町名と、殺された動物たち数の暗号を解くと、浮かび上がったのは「とうどうひなこ」。
その、たどり着いた答えに中島は震えます。
ここが今回1番見応えあった気がします。長野から始まっているから絶対比奈子と何か関係しているんだろうとは思ってたけど、この暗号の解き方は分からなかったから。でも、中島先生って、プロファインリングのプロであって、名探偵コナン的な謎解きのプロではないよね?
警察の中で一人もこの暗号に気付かなかったって、間抜けだなぁ。
比奈子と東海林の部屋にたどり着いた片岡でしたが、謎の女性(芦名星)に頸動脈を切り付けられました。
この女性が、長野で比奈子にナイフを渡した人物・・・なのでしょうね。
芦名さん、先日「営業部長吉良奈津子」での不倫キャスター役が記憶に新しいだけに、ここのキャスティングもざんねーん!
ブルーの瞳は、カラコン?CG処理?
何しろ不気味。
どこかで聞いたことがある声だなぁと思っていましたが芦名星さんでしたか。
さて来週は比奈子と謎の女性の対決ですね。
片岡警部補は・・・さすがに助かりませんよね・・・。
最初に記しましたが、このドラマは情報量過多で、まとまりが悪く、観ていて疲れる割には爽快感はゼロ。
この点、「営業部長吉良奈津子」にそっくり。
何がテーマなのかもよく分からないし、私は観続けている理由はただ一つ、要潤さんと横山裕さんだけです。
それと、波瑠さんの演技の幅を確かめたくて。
相当な難役なのは間違いないし、主演をこなす存在感は認めます。が、温かみがない波瑠さんという女優だからこそ与えられた役柄なのだとしたら、私はもっと別の波瑠さんを見てみたい。
この方は、新垣結衣さんが秋に主演なさる「逃げるは恥だが役に立つ」のようなドラマの役は、できないだろうなぁとやっぱり感じてしまいます。
透明感はずば抜けていて、上品さはあるんだけれど・・・。最後はドラマの感想から離れて波瑠さん論になってしまいました(笑)。それだけ注目している女優さんだと言うことです。
次週・・・そこまで観たいという気にさせられないのは、何故だろう?
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