10月7日(土)
3連休の初日、福岡市(森林・林生課)主催の「親子で学ぼう森林教室」に参加してきました。
「市制だより9月1日号」に募集があったので応募。
山については、「世の中に山があってそこには木が生えていて、巨大な山ナメクジを含むいくらかの動物がおり、山姥も住んでいる」位しか知識のないむーきんぐといっしょに、参加することになりました。
【集合】午前9時 福岡市役所東側正面玄関
【持ち物及び服装】
・弁当 ・汚れてもよい、歩きやすい靴
・飲み物 ・汚れてもよい服
・タオル類 ・帽子
前の晩、ホークスの今シーズン本拠地最終戦を見に行ったため、自分も寝過ごし、中々目覚めないむーきんぐを起こして、8時過ぎに自宅を出発しました。
今月は特にお金がないのに、お昼ごはんと飲み物は、途中のコンビにで調達して、なんとか集合時間に間に合いました。
【スケジュール】
9:00 集合・受付(福岡市役所)
9:15 出発
10:15 林業の作業現場到着:見学及び倒木体験(早良区飯場)
12:00 現地出発
12:30 工作会場到着・昼食(金武公民館)
13:30 間伐材を使った作品づくり(金武公民館)
15:30 工作会場出発
16:30 到着・解散(福岡市役所)
受付で、名札と森林教室の資料をもらいました。
名札は間伐材製でした!
福岡市のマイクロバスに乗って、ほぼ時間通りに市役所前を出発。
マイクロバス特有のにおいと振動でバス酔いの予感。
バスの中では、福岡市の森林についての説明がありました。
福岡市の3分の1が森林だということです。
図の緑の部分が森林
(市役所配布の資料より)
都市高速を福重ランプで降りて、そこから金武方面へ向かっているようでした。
寝不足のむーきんぐは眠そうだけど、起きていました。
途中から263号線に入りました。
んっ?この道は!
昨年、福岡マラソンの練習で石釜豆腐製造店まで来て、水を飲んで折り返した道です。
バスは懐かしの「石釜豆腐」を通り過ぎて、更に山手へ。
トンネルを抜けて、曲渕ダムのそばにある曲渕公民館でトイレ休憩。
とっとと、トイレを済ませて、公民館周辺をちょいと散策。
杉のとんがった頭や竹が東山魁夷さんの世界へ誘います。
こっちが現実なのに、じっと見ていると、まるで東山魁夷さんの絵を見ているような気になります。
近くを流れている川へ降りてみました。
むーきんぐによると、夏休みに参加したサマーキャンプで、曲渕ダムの近くに来たことがあるそうです。
再びバスに乗り込んで間もなく、伐採作業が行われている現場(早良区飯場)に到着しました。
結構な山奥です。早良区も広い!
見たことのない重機たち!
林業の作業現場へ入るため、ヘルメットを着用します。
ヘルメットの調節に手間取っているむーきんぐ。
被り終えると、ヘルメットをなでながら、「(むーきんぐの通う小学校の)校長先生の頭みたい」と、大変失礼なことを言っていました。
準備中にスズメバチが我々の周りを飛び回っていました。
昨日、体の不自由な人がスズメバチに襲われた150ヶ所も刺されて亡くなったニュースを聞いたばかりだったので、恐怖が募ります。
営林署の方の説明では、スズメバチに遭遇したら、騒いだりせずに、かがんでやり過ごすようにした方がいいとのことです。
下界を見下ろすの図
いざ現場へ出発!
【林業機械】
その1:フォワーダ
「丸太を運ぶための運搬車です。一度に3トンの丸太を積んで山道を走ることができます。このフォワーダにはグラップルローダーがついていて、自力で丸太を積み込んだり降ろしたりすることができます。」(市役所配布の資料より)
その2:グラップル
「工事現場でもおなじみのバックホウに木材用のグラップルとウインチを取り付けた機械です。伐り倒した木を集めたり、丸太を積み込むことができます。また、本体に取り付けたウインチを使って遠くの丸太を引き寄せることもできます。」
曲渕ダム周辺の森林を水源涵養林として、管理を行っているそうです。
森の中は、空気がひんやりしているし、樹木の香りも感じられ心地よい空間です。
樹齢の若い木の根元には下草がいっぱい。
枝が茂っていないので、根元にまで太陽光が注ぎ込みます。
人工林の場合、植林してからある程度の大きさに木が育つまでは、下草刈りなどの作業が必要なのだそうです。
年齢を重ねた林は、と言うと……
丈夫の枝葉が茂って根元にまで日光が届かないため、下草がほとんど生えていません。(林が段状になっているのは、もともと川沿いの田んぼに植林されたからだということです。)
『樹木たちの知られざる生活』を読んだばかりだったので、間伐には少し懐疑的だったのですが、人工林には必要な作業なのだと理解しました。
広葉樹の林
下草払いや枝打ち、間伐の行われた森の中の林道を登って行きます。
いよいよ林業学習の現場へ。
ハーベスタでの伐採作業を見学します。
ハーベスタが我々の近くまで降りてきました!
【林業機械】
その3:ハーベスタ
「工事現場でもおなじみのバックホウにハーベスタとウインチを取り付けた機械です。アームの先の青い部分がハーベスタです。この中にはチェンソー、送材装置、枝払いナイフ、材をつかむためのトングが組み込まれています。立っている木を伐り倒して、枝払いと玉切りを行なうことができます。取り付けられたウインチは3トンの力があります。」
この「ハーベスタ」は驚愕の機械でした!
とにかく凄かったのです!
青い部分がハーベスタです。
立木を挟み込んで、下部に内臓されたチェーンソーで伐採、送材装置で移動させつつ枝をこそぎ落として
、好みの長さにカット
さらに丸太を挟んで持ち上げ、移動させることもできるのです
その仕事ぶりは圧巻でした
ハーベスタとウィンチのオプションで2千万位するとうことです。
むーきんぐとハーベスタ
私が子どもの頃は、近所に林業に従事している人達も多く、斧や鉈、
チェーンソーを使って作業していることはよく目にしていたのですが……
林業現場での技術革新は凄過ぎる!
知らないところでこんなことになっていたなんて!
本当に驚きました。
最近、おばあちゃんのところに帰省する度に、熊本から鹿児島の県境付近の山が茶色の禿山へと変わっているのを目にして嘆いていたのですが、こんな機械で伐採していたら、あっという間に禿山になるのも当たり前ですね。
ハーベスタの作業の様子を動画で記録してしまったため、16GBのSDカードの容量がいっぱい!まずいっ……
過去の写真を消さなければ新たな写真が撮れなくなり、説明の方に100%集中できませんでした。
予備のSDカードも常に携帯するようにしなければ!
ハーベスタの動画は後日編集してアップしようと思います。
↑20センチ径ほどの杉の木全体で1トンくらいの重さがあるそうです。
やっぱり林業は大変だ。
ハーベスタの衝撃が冷めやらない中、間伐体験の場所へ下ります。
湿った林道を沢ガニが歩いていました。
はい、誰かさんがほっとくはずがありません。
捕まえて持って来ました。(軍手をはめているので平気!)
「(逃げるから)写真をとって!早くっ!」
むーきんぐ:「はやくっ!」
私: 「早くつったって、動くんだよっ!」
次は間伐体験です。ここでも驚きの発見が
営林署の職員の方がオレンジ色のエプロンのようなズボンを装着しました。
なんとこの装備を着ければ、誤ってチェーンソーが当たっても怪我をすることがないそうです
繊維が密生しているので、チェーンソーの歯を止めてしまうということです。
説明では「13日の金曜日のジェイソン」を使っておられましたが、チェーンソーと言ったら、やっぱり「悪魔のいけにえ」のレザーフェイスでしょう!
チェーンソーで襲って来られたら、なす術がないというか、やられっぱなしで死ぬしかないから嫌だなと思っていましたが、この装備を付けていれば、チェーンソーを振りかざすレザーフェースに対して、チェーンソーを恐れることなく、こちらから反撃を仕掛けることもできるのです。
この装備の存在を知っただけでも、なぜか勇気が沸いてくるのでした。
伐採を行います。
①切倒す木にロープをかける
②倒れる方向にある木に定滑車を設置しロープを通す
③木を切る。
④合図でロープを引っ張って木を倒します。
むーきんぐ達がロープを引っ張ると…
木が傾いてきました!
さらに引っ張って
木が倒れました!!
杉の木です。切断面で年齢がわかります。
子ども達はなぜか、間伐材を切った物を欲しがるので、
営林署の方がお手ごろサイズに切ってくれました。
ハーベスタはいとも簡単にやってのけましたが、人力でやると時間も体力もかかります。
あたり一面、木の香りが漂っていました。
木屑がいっぱいあったので、持ってかえって布袋に入れてお風呂に入れようかなと思ったのですが、チェーンソーの木屑は、オイルを含んでいるのだそうです。
それでもむーきんぐは、木屑を袋に入れてもらって持って帰っていました。どうするのかなぁ。
まっすぐな丸太は柱や梁に使われるそうです。
曲がったり、形の悪いものは燃料用のチップになったりするそうです。
お昼前に、工作を行う金武公民館に向かって出発しました。
「親子で学ぼう森林教室」(福岡市主催)に参加しました♪| その2 宝木箱作り ⇒ コチラ