二千十四年四月十九日、私は前回の旅で果たせなかった大湾城行きを目指して、再び嘉峪関空港に降り立った。暑い六月を避け、日中温度が十七~十八度くらいという過ごしやすい四月に再挑戦である。空港から市街まではタクシーでおよそ二十五分程度、柳並木が続く直線道路の突き当りに、酒泉製鉄会社と火力発電所の高々とした煙突からもうもうと噴煙を上げているのが見えてくると、市街地はもう近い。タクシー運転手が新しくできたいいホテルだと薦めるので、酒鋼賓館(チュウガンホテル)へ入った。名前からして酒泉製鉄所の経営なのであろう。既に夜八時を回がホテルまでやってきた。今日と明日の二日間、嘉峪関周辺の案内を頼んだのだ。こうして私と王氏の嘉峪関再訪の旅はスタートしたのである。