




かつては母・ダンシングキィの3頭目のGⅠ馬として、3冠も期待された程の馬。
しかし桜花賞で4着、直行で挑戦した秋華賞でまたもや4着。結果は出ませんでしたが
中1週で出走した天皇賞秋でゼンノロブロイの2着、そこから中2週のマイルCSでデュランダルの2着と
強い馬の2着になる事で実力を証明し、翌年へ大きな期待を残しました。
04年は京王杯スプリングCからスタートし9着、ここから数ヶ月スランプが始まりました。
安田18着最下位、クイーンS8着、札幌記念12着、府中牝馬S8着・・・
体調は万全であるし、能力は現役馬の中でも五本指にも入るかも知れないのに
彼女は走るのを拒むかのように、凡走を繰り返し続けました。
そして昨年は2着となった天皇賞秋。
評価は18頭中13番人気にまで落ち、誰もこの馬が好走するとさえ思って居ない状況でした。
しかし彼女はここで復活の兆しを見せました。
先行策から終始3~4番手を進んだ彼女は、これまでのスランプを忘れたかのように心地よく走り
勝てはしなかったものの、1着からアタマ・クビの僅差での3着になったのでした。
これで走る喜びを取り戻した彼女は、こちらも昨年と同じくマイルCSに進み4着となり
さすがに体力的には衰えてきたのかな、と思わせるような着順でしたが確実に良化していったのです。
そして06年の復帰戦に選んだのは前走のマイラーズカップ。
ここで久々鞍上に武豊を迎えて挑み、同じくスランプから復活したダイワメジャーの2着となり
新設されたこのレースへと挑んで来たのです。
レース前の評価は1番人気のラインクラフトに続く2番人気。
勝ちきれてはいないと言えども、確実にスランプを脱出し安定した結果を出している事
そして前走はダイワメジャーに3/4差、一年下の有力牝馬・ディアデラノビアに11/4差を付けた事から
この大きな評価を受けたのでしょう。
レースは5・6番手の中団を進み、残り400から抜け出して
最後は2着のエアメサイアに11/4差の完勝となりました。
完勝とは言え、最後の追い出しからはシッポをぶんぶん振り回すなど
懸案だった気性の悪さを露呈するなど、やはり多少なりとも今後に不安要素を残す中身となってしまいました。
大番頭的調教助手との離別、名厩務員の調教師転業、有力馬主との対立などから
管理している藤沢和雄調教師は昨年、ついに長く続けていたリーディングトレーナーの座から転落し
今年も今週終わって全国ランク15位と、元気の無い状況が続いています。
そんな彼も04年の有馬記念以来のG1制覇、きっと嬉しかったはずです。
かつては毎年重賞10勝近く、GⅠを最低でも1つは勝っていた彼は
その頃はきっとひとつのGⅠを勝つ喜びに慣れてしまっていたでしょう。
しかし昨年は重賞3勝、GⅠ無し、リーディング陥落と様々な挫折を経験し
この勝利は苦難を乗り越えて獲得した、本当の喜びだった事でしょう。
彼はこのままではきっと終わらないでしょう。
ムードのように復活し、また大きな活躍を期待したいものです。
また鞍上の北村騎手は現役8年目にして初のGⅠ制覇。
1999年デビューで、いきなり37勝し新人賞を獲得
03年には過去最高の78勝を記録し、リーディングを続けた藤沢和雄厩舎に所属しながらも
これまで重賞勝ちも少なく、GⅠ勝ちも無かったのは
重賞になると岡部・ペリエ等に乗り換えられてしまう悲劇が存在していたからです。
そろそろフリーに転身してもおかしくない時期と勝ち数
更なる活躍が期待されます。
それでは写真解説です。
①パドックにて
体重は前走+2だったものから、今回は-4となってたいした増減は無し。
体も順調のようで、勝ち負けは十分するだろうとは見て取れました。
しかしどうにも集中しきれて居ないような所も残していて
ちょっと気にはなっていたんですが・・・
②北村騎手が乗ると
騎乗命令が掛かって北村騎手が騎乗すると、一気に闘争心に火が付いたようです。
目には怖い位の力が籠もっていて、これならもしかすると・・・と思いました。
③一足お先にゴール
返し馬の際に、たまたま一頭だけ離れていたのでこんな写真になりました笑
しかしこれから10分程で、再びこの場所をトップで駆け抜ける事になります。
④ゴールシーン
内からズバっと抜け出した後は、しっかりとした足取りでそのままゴール。
外からメサイアが伸びてきたものの、距離が短いせいかいつもの足は無く
着差以上の強さでした。
⑤ウイニングラン
北村騎手は特にガッチポーズをするでもなく、ゴーグルも付けっぱなしにしたまま
地味に地下に消えて行きました。
勝利騎手インタビューでは「泣いていませんでした」なんて言っていましたが
真相はどうだったんでしょうね。