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東京もいよいよ梅雨に近づき、雨も多くなって来たこの頃
今日は樫の女王決定戦・オークスが開催されます。
まずはいつも通り、昨年までの66回の歴史を振り返ってみましょう。


レースが創設されたのは1938年、当初は阪神競馬場において11月・芝2700mとしてスタートし
第3回からはコースの都合上から2400が取れず2450mに、第6回から現行の芝2400mとなりました。
戦争で1944・45年の2回中止を挟み、1946年から復活し開催場も東京へと移りましたが
まだ当時は11月開催だったりと「春の桜花賞・秋のオークス」と牝馬は春秋2冠しか存在していませんでした。
1953年の第14回から現在の5月開催に移り、ダービーの前週に移りました。
以降、昨年までの52回は全て「東京芝2400m」において開催されているのです。
(ちなみに三冠が揃ったのは1976年にエリザベス女王杯が創設されてから。70年から「ビクトリアカップ」が存在していたが
こちらは少々格が下がる「秋の3歳限定重賞」位の認識しかなく関西馬しか出走していなかったので3冠とはカウントされない)

さて、今回ピックアップするのは「2冠以上を制した馬」と「特筆すべき馬」
元々1976年までは牝馬の大レースは桜花賞とオークスの2冠しかなく
牝馬が2冠以上を制するには上記を2勝する以外に、牡牝混合だった朝日杯と阪神3歳S
または天皇賞2つと有馬、これらに出走した上牡馬を打ち破らなければいけなかったので
1975年以前の2冠馬というのは数が少なくなっているという寸法です。
1976年以前の馬は手薄になろうかと思いますが、ご了承ください。
(追記:桜花賞は1939年から。従ってオークス第一回の際にはこのレースしか牝馬クラシックはありませんでした。)
(いつもと同じく、勝ち鞍からは文字数の関係上オークスだけは表記が除かれています)


阪神開催時代(第1~6回、1・2=2700m、3~5=2450m、6=2400m)

1回(38)アステリモア・9頭立のレースを55キロの定量・保田隆芳騎乗で走り2分57秒2でゴール。調教師は当時「尾形景造」と名乗っていた
        名伯楽・尾形藤吉。
2回(39)ホシホマレ・8頭立てを55キロ・佐々木猛騎乗。調教師は大久保房松(郷原洋行・的場均の師匠、元調教師・大久保勝之の父)
       オークス史上唯一「競争タイム不詳」のレースの勝ち馬となる。(当日濃霧でいつスタートしたか不明だから)
6回(43)クリフジ(43ダービー・菊花賞)デビュー3戦目にダービー、秋にオークスと菊花賞を勝ち、後に「変則三冠馬」とも呼ばれる。
       母としても54桜花・オークスのヤマイチ、53クモハタ記念イチジョウ、57金杯(東)ホマレモンと3頭の重賞ウイナーを輩出した。

東京秋開催時代(第7~13回=46~52)

8回(47)トキツカゼ(47皐月・カブトヤマ記念)3歳春は桜花賞ではなく牡馬路線を歩み、皐月を勝ちダービーをマツミドリの2着と
       牡馬にも勝る活躍を見せ、秋はオークス・カブトヤマと連勝し菊花へと挑むがラプソデーの5着と健闘。
       古馬になって重賞は勝てなかったが、4勝を挙げて引退。
       母として55ダービー・オートキツ、58天皇賞春オンワードゼアの兄弟を輩出した。
       オートキツは70年に障害10戦全勝で70年最優秀障害馬となったキングスピードを
       オンワードゼアは70年朝日杯他重賞4勝のオンワードガイを出している。
13回(52)スウヰイスー(52桜花・安田賞、53安田賞、54ワード賞2回・川崎記念・黄金賞・金の鞍2回)当時の大女優・高峰三枝子が馬主
        本来は「スイートスー」(可愛いスーちゃん)という名前になる筈だったが、受付の担当官が乱筆だった為こんな
        奇怪な名前となる。
        3歳は桜花を勝ちダービー8着、安田記念の前身の安田賞を勝ち、秋はオークスを勝ち、菊花2着。
        4歳になっても牡馬相手に健闘し安田賞連覇や天皇賞秋5着などしたが、この後地方に移籍し
        とにかく勝ちまくり54年を代表する馬に。55年に2戦走って引退した後
        60中山記念、61函館記念・毎日王冠、62船橋・NTV盃のハローモアを輩出した。


現在と同条件(第14回~)

15回(54)ヤマイチ(54桜花賞)牝馬2冠。母は6回優勝のクリフジ。
18回(57)ミスオンワード(57桜花・神戸杯、58目黒記念(秋)デビューからオークスまで8連勝で2冠馬。秋は神戸杯(神戸新聞杯の前身)優勝から
    菊花に挑むが10着。古馬になってからは天皇賞秋で2着になるがGⅠ級では歯が立たなかった。
    母として64毎日杯・神戸杯のオンワードセカンド、66毎日杯、67鳴尾記念・札幌記念、68阪急杯のアポオンワード
    69阪神障害S(秋)・京都大障害(秋)のハードオンワードを輩出した。
21回(60)スターロッチ(60有馬、61京王杯オータムハンデ)春は桜花3着からオークス制覇、秋は菊花には進まず牝馬限定の東京牝馬特別に進み
       年末に有馬に出走、9番人気ながら優勝し60年最優秀4歳牝馬に選出される。
       翌年はマイル~中距離レースを選択し出走するもあまり好走できず、秋に京王杯AHを勝つが
       毎日王冠で競争中止し引退。産駒に活躍馬は居なかったが孫・ひ孫の代に優秀な馬を多数輩出し
       名牝の系譜として「スターロッチ系」の始祖となっている。
25回(64)カネケヤキ(64桜花・オークストライアル)2歳時は朝日杯でシンザンのライバル・ウメノチカラの2着。3歳となって桜花・オークストライアル・オークスと
       3連勝し牝馬トップに。秋は菊花賞でシンザンに勝ちに行って大逃げを打ち牝馬ながら5着に粘り評価を受ける。
       1年の休養後1戦して引退。
32回(71)カネヒムロ・名騎手岡部幸雄、最初の八大競争勝利馬。
33回(72)タケフブキ・弟にアイドルホース・ハイセイコーの宿敵であり73ダービー・菊花、74天皇賞春のタケホープがいる。騎手は嶋田功
34回(73)ナスノチグサ(74新潟記念、75京王杯オータムハンデ)姉に71桜花のナスノカオリが居る。騎手は嶋田功
35回(74)トウコウエルザ(74クイーンS・ビクトリアC)唯一のビクトリアCとの2冠馬。騎手の嶋田功はこの年でオークス3連覇達成。
36回(75)テスコガビー(74京成杯3歳S、75京成杯・桜花賞トライアル・桜花賞)日本の名牝の一頭。騎手の菅原泰夫はこの馬で一流騎手に。
37回(76)テイタニヤ(76クイーンC・桜花)クイーンC・桜花・オークスと3連勝で2冠を達成、騎手の嶋田功はオークス4勝目。秋はこの年創設の
       エリザベス女王杯に出走し三冠を狙うが4着。次走の有馬でも5着と好走し翌年に期待を残したが
       古馬になっては好走止まり、翌77年限りで引退した。
40回(79)アグネスレディー(80京都記念(春)・朝日チャレンジC)桜花賞6着までは一線級から少し足りない成績だったが
          オークストライアル2着から本格化、オークス制覇し秋は女王杯2着。80年には牡馬を蹴散らし重賞2勝し
          その力を示した。
          母として90桜花のアグネスフローラを輩出、彼女は00ダービーのアグネスフライト、01皐月のアグネスタキオンを産み
          これから先は父系で血を残していきそうだ。


文字数の都合上②に続きます。
写真はアグネスレディー