(作業環境測定)

・事業者は、有害な業務を行う屋内作業場その他の作業場で政令で定めるものについて、厚生労働大臣の定める作業環境測定基準に従って、必要な作業環境測定を行い、その結果を記録しておかなければならない。

 

【政令で定めるもの】

・作業環境測定の結果の評価を行わなければならない事業場

・酸素欠乏危険場所における作業場

・放射線業務を行う作業場 

…など

 

都道府県労働局長は、作業環境の改善により労働者の健康を保持する必要があると認めるときは、労働衛生指導医の指導に基づき、事業者に対し、作業環境測定の実施その他必要な事項を指示することができる。

 

 

(作業環境測定結果の評価)

・事業者は、厚生労働大臣の定める作業環境評価基準に従って行う作業環境測定の結果の評価に基づいて、労働者の健康を保持するため必要があると認められるときは、

施設・設備の設置又は整備健康診断の実施その他の適切な措置を講じなければならない。

・事業者は、作業環境測定の結果の評価を行ったときは、その結果を記録しておかなければならない。

 

【記録の保存期間】

粉じんを著しく発散する屋内作業場 / 7年間

特定化学物質を製造し、若しくは取り扱う屋内作業場 / 3年間(※)

※ベリリウム等は30年間

石綿等を取り扱い、若しくは試験研究のため製造する屋内作業場 / 40年間

有機溶剤を製造し、または取り扱う屋内作業場 / 3年間

鉛業務を行う屋内作業場 / 3年間

 

【評価の区分】

第1管理区分…改善不要。

第2管理区分…改善努力を要する。

第3管理区分直ちに作業環境を改善するための必要な措置を講じなければならない。

 

 

(作業の管理)

・事業者は、労働者の健康に配慮して、労働者の従事する作業を適切に管理するように努めなければならない。

 

 

(その他の措置)

◇病者の就業禁止

次のいずれかに該当する場合、予め産業医その他専門の医師の意見を聴いて、その就業を禁止しなければならない。

 

・病毒伝播のおそれのある伝染性の疾病に罹患した者(伝染予防の措置をした場合を除く)

・心臓・腎臓・肺等の疾病で、労働のため病勢が著しく増悪するおそれのあるものに罹患した者

 

 

◇受動喫煙の防止

事業者は、受動喫煙を防止するため、当該事業者及び事業場の実情に応じ適切な措置を講ずるよう努めるものとされる。

 

 

◇健康管理手帳の交付

都道府県労働局長は、がんその他の重度の健康障害を生ずるおそれのある業務で、政令で定めるものに従事していた者のうち、所定の要件に該当する者に対し、

離職の際に又は離職の後に、当該業務に係る健康管理手帳を交付するものとする。

政府は、健康管理手帳を所持している者に対する健康診断に関し、必要な措置を行う。

 

 

◇健康診断受診の勧告

都道府県労働局長は、健康管理手帳を交付するときは、当該手帳の交付を受ける者に対し、厚生労働大臣が定める健康診断を受けることを勧告する。

 

・手帳の交付を受けた者は、上記の勧告に係る健康診断を受けるときは、健康管理手帳を当該健康診断を行う医療機関に提出しなければならない。