(解雇予告)
・使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。
・予告の日数は、1日について平均賃金を支払った場合においては、その日数を短縮することができる。(法20条①)
【解雇予告手当の請求】
一般に、労働者側から使用者に対して解雇予告手当を請求することはできない。解雇予告手当は、単にその支払の限度で使用者の解雇予告の義務を免除する性格のものである。
【解雇予告と休業手当】
解雇予告と同時に休業が開始した場合で、解雇予告期間中は平均賃金6割の休業手当しか支払わなかったときであっても、30日前に予告がなされていれば、労働契約は予告期間満了によって終了する。
【解雇予告の取消】
一般的に取り消すことはできない。
但し、労働者が具体的事情の下に自由な判断によって同意を与えた場合には取り消し可能。
同意がない場合は、自己退職とはならず解雇となる。
【解雇予告と解雇制限】
法19条の解雇制限期間中は解雇できない。
但し、解雇予告の効力発生が中止されたにすぎないので、改めて解雇予告をする必要はない(その休業期間が長期にわたるものである場合を除く)。
(解雇予告手当)
・解雇予告手当は賃金ではない。
・解雇の申渡しと同時に、通貨で直接支払わなければならない。
【即時解雇の通告】
即時解雇としては無効だが、使用者に解雇の意思があり、かつ、その解雇が必ずしも即時解雇であることを要件としていないと認められる場合には、その即時解雇の通知は30日経過後において解雇する旨の予告として効力を有する。
(解雇予告の例外)
・天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合又は労働者の責に帰すべき事由に基づいて解雇する場合は、法20条の解雇予告の規定は適用しない。(法20条①但書)
いずれの理由ともに、所轄労働監督署長の認定が必要(除外認定)。
認定を受けなかった場合は、客観的に認定事由がある場合には即時解雇有効。但し、法20条違反であることは免れない。
解雇制限の場合と異なり、「労働者の責に帰すべき事由+認定」による解雇も可能。
【即時解雇通告と除外認定】
即時解雇の通告をした後に除外認定を受けた場合、その解雇の効力は、除外認定を受けた日ではなく即時解雇の意思表示をした日に遡及して発生する。
(解雇予告の適用除外対象者)
① 日々雇入れられる者
1か月を超えて引き続き使用されるに至った場合を除く。
② 2か月以内の期間を定めて使用される者
③ 季節的業務に4か月以内の期間を定めて使用される者
所定の期間を超えて引き続き使用されるに至った場合を除く。
④ 試の使用期間中の者
14日を超えて引き続き使用されるに至った場合を除く。
就業規則で定めた試用期間の長さの影響はない。
【季節的業務と試用期間】
季節的業務に4か月の期間を定めて使用される者で、雇入れの日から14日の試用期間を求めているものを、雇入れから14日を経過した後に解雇する場合
→所定の4か月を超えて使用していない場合、解雇予告等の取扱いはない。