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東浦の乗林院は、なんと言っても300年前の建物。
正直なところ、簡単に改修工事が進むわけではありません。
その上、漆喰や三和土や無垢の木など、
自然素材を多く取り入れています。
コンクリートやビニールクロスと違って、すんなりとこちらの思い通りにならないことも多々。
だからこそ、出来上がった時の感動はひとしおです。
玄関の三和土も思うように行かない場面がありましたが、なんとか完成しました。
趣きがあって、なかなか格好いい仕上がりになっています。
今回は三和土工事の一部をご紹介いたしますね。
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この土台と玄関の土間スペースに施していきます。
土台のステップは、本堂の屋根から取れた瓦をリサイクルしています。
三和土の材料を作ります。
土をふるいにかけ、不純物を取り除いていきます。
土の他に使用する材料は、砂、消石灰、セメント、砂利、にがり水。
これらの配合を考え、混ぜ合わせていきます。
これらの材料をミキサーで混ぜます。
この際、大事なのは水分量。
多すぎても、少なくても、丈夫な三和土にはなりません。
丁度いい固さになるまで、調節します。
材料が完成したら、
まず下塗りをしてから敷き詰め、
その上からこん棒でたたいていきます。
途中、ひび割れ防止のネットを被せ、さらに材料を乗せ、たたいていきます。
平になるように、へこんでいる部分は土を足して調節します。
さてさて、こんな感じになりました。
これは乾く前なのでまだ土感があります。
完全に乾くと・・・
乾くと固くなり、まるでコンクリートのよう。
しかしコンクリートのような冷たい感じではなく、
温かみがあり、優しげな雰囲気。
300年の重厚な風情にもばっちり馴染んでくれることでしょう。
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