それでは早速、
漆喰を壁に塗るメリットを見てみましょう。
メリット
その1・カビ防止
その2・調湿性に優れている
その3・燃えにくい
その4・硬化していく
(見えている白い部分は全て漆喰です)
カビ防止
お家の問題で一番気を付けたいのはカビです。
腐敗菌が増殖してしまうと
シロアリやダニも繁殖し
お家をどんどん蝕んでいきます。
石油建材からの
ホルムアルデヒドと同様に
カビはシックハウス症候群の
原因の一つになります。
だからこそ、
カビには特に気を付けるべきなのです。
漆喰の方はというと、
内部が強アルカリ性なので
カビを防止してくれます。
石油建材にはこのような防腐効果は
見られません。
そのため、
殺菌剤や防腐剤を使わざるを得ないのです。
これがシックハウス症候群の原因に
なってしまっています。
漆喰がカビに強いという
例を見て取れるのが、酒蔵の醸造所です。
昔から醸造所は漆喰つくりになっている
ところが多い。
これは、大切な酒蔵を雑菌から守るという
昔ながらの知恵なのです。
調湿性に優れている
漆喰の表面を望遠鏡で見てみると
無数の小さい孔があります。
この孔が、湿度を吸ったり吐いたりしてくれることで
部屋の調湿をしてくれます。
日本には4つの季節があり、
湿度の変化も激しいですよね。
だからこそ、日本に住んでいるからこそ
調湿機能を持たない壁より
調湿機能を持つ漆喰壁のほうがいいのです。
燃えにくい
テレビを見ていると
火事のニュースを見かけることがあります。
その中で、お亡くなりになられる方も
残念ながらいらっしゃいます。
火に焼かれてしまった事が直接の原因・・・
と思ってしまいますが、
少し事情は異なるようです。
はじめから炎に焼かれて、
ということではなく
化学建材が燃えることで発生した
有毒ガスを吸いこむことで意識を失ってしまい、
逃げられなくなるという
ケースが多いというのです。
一方、石灰岩である漆喰は燃えません。
耐火性にとても優れています。
漆喰が有毒ガスを発生させることもありません。
これは漆喰壁の大きなメリットの一つです。
硬化していく
漆喰壁は年々その強度が増すと言われています。
それはなぜなのでしょう。
漆喰は消石灰を主原料としています。
消石灰は水酸化カルシウムです。
すごく簡単に説明しますと・・・
水を加えて練った漆喰を壁に塗ると
空気中のCO2を吸収していきます。
そうすると、
またもとの『石灰岩』に戻っていくのです。
世界的に有名な「最後の晩餐」の下地には
漆喰が使われていますが、
数百年前に書かれた絵があれだけきれいに
残っているのは
漆喰にすごい耐久性があるからなのですね。
石灰岩は、大昔の海の貝や珊瑚などの殻が
蓄積されてできたものです。
数千年、数万年まえから蓄積されてきた
強固な石灰岩を原料として漆喰を作り、
漆喰を壁に塗ってそれがまた石灰岩に戻っていく。
こう考えると、
漆喰が硬化し強固になっていく
理由がわかります。
今回は、漆喰の代表的な4つのメリットを
述べていきました。
次回以降に、メリットだけでなく、
漆喰のデメリットも述べていきたいと思います。
それではまたお会いしましょう!