知床観光船事故と軽井沢バス事故。ウクライナが | 鑑定士のブログ

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知床観光船事故と、軽井沢バス事故を同列に扱って非難する人達がいます。が、同列に扱えるのは、管理が杜撰だという部分の一部だけです。

観光船の船長は、知床の海の経験が足りない事と、その前職が水陸両用バスの運転手との事で、比較されやすいと思いますが、水陸両用バスの運用地は、殆んどが見通しが良くて危険な時には即応可能だという事で、観光船での業務では、見習い中だと考えられるのです。車なら若葉マークという事でしょうか。
解雇された元船長の方が、教える事は沢山残っていた。と語っていましたが、では土屋はどうでしょう。
土屋は、大型ダンプの運転手としては約20年。土屋の言葉では月に4000キロ以上は走行していました。少なく見ても80万キロの走行距離です。
普通の通勤運転者なら、たまのドライブを入れて年間で2万キロにはなりません。免許を取得して40年間乗ったとしても、大型ダンプだけで、土屋は楽に1人分以上を走行しているのです。これに観光バスと通勤の自家用車の運転走行が加わるのですから、大ベテラン中の大ベテランで、観光船の船長とは違います。

観光船の船長は、社長に言われて運航していたと思われますが、同乗の甲板員は船長以上に知床に不慣れだったとの事ですが、土屋に同乗していた勝原の場合は、同じルートを前年だけでも15回以上は走行していますし、海と陸上の差を考えれば、これは立派な大ベテランだと言えます。
私は、実は船長にかなり同情的なのです。
最初は甲板員として入り、経験を積んだ後に船長になる予定が、利益優先の経営者の判断によって変わり、給料もそんなに高く無かったようですし、冬は仕事は出来ないわけですから、社長の指示に逆らい辞職する自由も無かったのではないか?と考えているのです。
それは土屋も同じだと言われるかもしれませんが、土屋は大型観光バスがダメなら、中型観光バスの運転手の道が出来ていました。その判断の為に、私が先ず20時間近く土屋に運転させましたし、森嶋も4時間近くは運転させていたわけで、勝原の同乗は、最終的な判断の為だったのです。
逃げ道の有った土屋と、逃げ道が無かった船長。ハッキリ違うと申し上げて置きます。

ついでに、土屋の技量について申し上げますと、あの場所で事故を起こすような下手な運転手ではありません。
私は大丈夫だと判断し報告しましたが、森嶋は裁判では危ないと報告した。と主張しています。が、この報告に関しては、高橋社長や新井所長に伝わって居なかったか、新井所長の判断に影響を新しくなかった。という事です。
理由は簡単で、大丈夫だと報告した私は、添乗員やお客様からの評価が高く、森嶋は、自身の自負とは別に評価が低かったからです。
管理が杜撰だった事に繋がる話ですが、軽井沢バス事故の車両は、管理簿に帰庫時間が記入され、新井所長の判子が押されていた事が、様々なメディアの様々な記事を呼ぶ源になりました。が、それこそが、高橋社長新井所長の無罪の証明でもあります。
森嶋の報告を少しでも気に止めていたなら、いくら杜撰な性格だとしても、安心して帰庫時間を先に記入は出来ません。事故の事など全然考えていないからこそ、平気で記入できたわけなのです。
観光船事故の後で、連絡簿に記入無しが沢山有った。と報道されていましたが、杜撰な管理をしていても、危険だという認識がある限りは、平気で先に記入は出来ないという事なのです。

観光船の事故当日の映像に対して、普通はあんなに近くは航行しない。というコメントがありましたが、軽井沢バス事故の1位前の安定した走行に映像と、10秒少し前の左にカーブしながら、オーバーランをしブレーキランプを点灯させて走行する映像の違い。それがどうして同列に扱えるのか?安定した状態から僅か1分で起きた事故と、危ないと認識されていて起きた事故の違い。それも理解出来ないのかと悲しくなります。

ウクライナ戦争に関しては、ウクライナのスナイパーの女性の死亡報道が、私達に問題の根本へのヒントを与えてくれます。
女性スナイパーは 200人を射殺した。と語っていました。その期間は8年間。
ウクライナの東部は、ロシア系住民が7割とも8割とも言われる地域で、現在ではアゾフ連隊と呼称する義勇軍が活動していた場所です。
元来はこのアゾフ連隊をネオナチのテロ組織だと規定していたはずですが、いつの間にかアゾフ連隊はウクライナの最強の英雄連隊に変わりました。
現在は製鉄所内の民間人が解放される状況のようですが、本当に国民的英雄連隊だとしたら、抵抗する前に、民間人の安全確保に動くと私には思われます。
私がロシアにも3分の利があると主張するのは、間違いなのでしょうか?
そのアゾフ連隊に武器を供与し、訓練までしているアメリカは、かってはイラクのフセイン元大統領にクウェート侵攻を唆して潰し、大量破壊兵器の存在をでっち上げて、イラクを破壊した過去があります。
ロシア以前に、アメリカは国連憲章を無視していました。
私のような一民間人には、国家機密は無縁な存在ですが、私達には知性があります。
このウクライナ戦争で、ウクライナが絶対善だ。アメリカのやる事や報道は絶対的に正しい。とは考えないで欲しいのです。
戦争に巻き込まれた民間人への同情と、これらの問題は別なのだと認識して頂きたい!
私達は、冷静な知性で判断を続ける事で、いつか戦争の無い世界を作らなくてはなりません。
本当に表面の上っ面だけを見て判断するのではなく、物事を深く見て判断しましょう。
知床観光船事故と軽井沢バス事故。ウクライナ戦争は、それを私達に問いかけているのです。