cats&docksapplause【生徒会】 | 猫さまと犬どのの読書日和

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【生徒会】

 

黒猫犬猫犬「どうもこんにちは! にゃんことわんこで拍手喝采! cats&docksapplauseです!」

黒猫猫「実は犬どの私、前々からやりたいことがあったんですよ」

犬犬「ほう、それはなんですか?」

黒猫猫「実は私、学生時代は引っ込み思案だったんで、学校の中では目立たない存在だったんです」

犬犬「……えっ? 前回、ヤンキーだったって……?」

黒猫猫「は? ヤンキーなわけないじゃないですか、言いがかりは辞めてもらえますか?」

犬犬「いや、制服に刺繍を入れて、スカートを長くしてって……」

黒猫猫「いや、いつのヤンキーだよ! 私の世代なら、目立つような子はスカートは逆に短かったですよ!」

犬犬「あのけん玉を武器にして、ちぎっては投げ……」

黒猫猫「なんでおもちゃを武器にしているんですか?」

犬犬「それはこちらが聞きたいくらいだったんですけど」

黒猫猫「もう、おかしなこと言わないでください。それでね、私、生徒会、入ってみたかったんですよね」

犬犬「生徒会ですか。確かに生徒会は部活とは違うし、人数も限られているし、選ばれた人がいる特別な感じがしますよね」

黒猫猫「そうです、その中の頂点! 生徒会長ですよ! 憧れますよね! 全校生徒の頂点ですよ!」

犬犬「いや、全校生徒の頂点が生徒会長ではないような?」

黒猫猫「ちょっと、やってみたいんでいいですか?」

犬犬「あ、聞いてないですね。別にいいですけど」

黒猫猫「皆さん、私はこの度生徒会長に立候補した黒乃猫さまです」

犬犬「あ、そこから始めるの? 立候補したところから?」

黒猫猫「私が生徒会長になったならば、生徒みんなが学生生活を充実させられるように努力していきたいと思っています」

犬犬「ああ、そんなこと言ったりしますよね。まあ、この辺は決まり文句って言うんですかね? そこで何をしていくのか、っていうのが問題だとは思うんですけど」

黒猫猫「私が生徒会長に選ばれた暁には、学生生活を充実させるために、以下のことをお約束したと思います!」

犬犬「いわゆる公約ってやつですね。ここが大事ですよね。何を言うのか? まあ、学生レベルですからね、大した約束とかできないわけなんですけど」

黒猫猫「まず、今まであった制服に対する校則の見直し」

犬犬「スカート短くしてもいいとか、ブレザーを羽織らなくてもいいとか、そういうヤツですかね? これって大概通らないけど、言ったりしますよね」

黒猫猫「制服に現在禁止されている刺繍を施すことを認めてもらうように交渉いたします。女子はスカート丈の変更、男子は短ラン、長ランの許可を訴えます!」

犬犬「いや、絶対ないでしょ」

黒猫猫「もし認められたならば、私は外側にはバラの花を刺繍し、内側はヒョウ柄にしたいと思っています!」

犬犬「えっ、ダサッ!? あの、あなた、やっぱりヤンキーでしたよね?」

黒猫猫「最近では、学園周辺の治安も悪くなっています。生徒は皆さんの不安な気持ちで登下校されているのではないでしょうか。これを解決するために現在校則で禁止されている護身用の武器の携帯を許可を学校側に交渉したいと思います」

犬犬「武器!? いやいやないない! もしかして反対されたからけん玉とか持っていたんですか? だとしたらもっとまともなものを選んだ方がいいですよ、あれは武器に使うのはヤッターマンくらいですから」

黒猫猫「さらに! 私は学食や購買部の改革も行いたいと考えています!」

犬犬「学食や購買部の改革? 改革できますか?」

黒猫猫「それはズバリ、消費税の撤廃です!」

犬犬「消費税の撤廃!? 学校で購買部と学食で!? 普通、学食とかって普通より安いですよね? 消費税取ってました?」

黒猫猫「お金を持つと登下校の時の危険性も高まり、会計時の混雑にも繋がります。消費税撤廃と同時に専用の電子マネーの導入を考えております!」

犬犬「制服を短ラン長ランとかにして、内側をヒョウ柄に改造しようとしている時代ですよね? 電子マネーありました?」

黒猫猫「チャージ方法は、その場でできるのはもちろんのこと、コンビニ各種、駅などでもOK」

犬犬「どんだけ費用のかかる改革しようとしているの? そもそも食券買うくらいなのにそこまでいらんでしょ?」

黒猫猫「並ぶのがイヤな人のために、校内デリバリーサービスを展開」

犬犬「校内デリバリー? Ub○rみたいな!? その頃、そんな発想ありました? 先見の明ありすぎじゃない?」

黒猫猫「教室にいながら、昼食が運ばれてくる仕組みです!」

犬犬「それ、給食って言うんだよ。そんなに新しくもなかったわ」

黒猫猫「どうですか、こんな感じなんですけど?」

犬犬「いや、ちょっと生徒会って感じじゃないですよね? っていうか、どれも実現できなさそうなものばかりだし」

黒猫猫「やっぱりそう思う? 実は私は引っ込み思案で立候補できなかったけど、親友の三之色って子が立候補したの」

犬犬「三之色(さんのいろ)? それ、三毛でしょ? 三毛猫ですよね?」

黒猫猫「それで今私が言ったようなことを言って生徒会長になったんだけど、全部は実現できなかったんだ」

犬犬「今と同じようなこと言って生徒会長になれたの? マジで? っていうか、実現不可能なものばかりだったじゃん」

黒猫猫「さすがに校内デリバリーは業者が入るから無理だし」

犬犬「どうやって注文出すのか謎だしね」

黒猫猫「学校専用の電子マネー導入も無理だった。少し時代を先取りしすぎたのかな?」

犬犬「それたぶん現代でも無理だよ」

黒猫猫「あと消費税の撤廃、これも無理だった」

犬犬「もう学生レベルの話じゃないしね」

黒猫猫「護身用の武器携帯も駄目って言われちゃったんだ」

犬犬「当たり前すぎるよ、PTAが黙ってないよ」

黒猫猫「結局認められたのは制服改造だけ」

犬犬「えっ? それOKだったの?」

黒猫猫「もちろん、だから自由に改造したわ。もちろんお手製で刺繍したりした。だからヤンキーじゃないでしょ? 校則バッチリ守っているし」

犬犬「そんな高校あるか! もういいよ!」