著者のわたしが買い取った分は 1000部 そしてもう一人

1000部買い取ってくれた方がありました

『サラベポポと魔法のコイン』を

恐らくわたし以上に深く理解し 愛していたであろう

北海道の起業家 人材派遣会社社長の

今は亡き長山小夜子さんです
 

この方が ペリカン便(船便)で 

救われた本たちを 北海道へ送ってくれました

津軽海峡を渡って 物語本たちは 本州から北海道へビックリマーク
 

 

選曲:言海 調

 

そしてそれを受けいれてくださったのが

帯広にある 床面積五百床以上のメガブックセンター

〝ザ・ほんや〟さん社長の高橋千尋氏です 

この方と 本好きな長山さんが地元同士で昵懇(じっこん)

という御縁で 書店に平積みにされることになりました音譜
 

本はよく売れて 売れた冊数とともに 売上金の一部が

約束どおりの割合で何回かに分けてきちんと入金されました

 

 

出版当時のわたしは それまでライターとして

仕事をしてきて ギャラはもらいながらも 

まだ作家としての意識はあまりなく

印税という感覚がなかったので 

仕事をすれば 原稿料もらい

それでお終い という仕事のスタンスだったのです 

 

 

だから 自分の著作がはじめて出るという時になり

出版契約時に 印税は要らない 

などと言ってしまったのでした

とすれば 買い取り方式で 

発行部数から 実売部数から 

それらの一部をいただくという

報酬の受け取り方が考えられます

 

しかし実際には どれくらい売れたのかの逐一の報告は

なされず 何年かの後には版元自体が

業界から消えていました 笑い泣き

 

 

そのあいだに 童話作家の方が主宰する

編集プロダクションから

優れた作品なので 電子書籍化したいのだがと 

直接オファーがありました 

しかしこれを版元に話しても 

版権を譲渡できないことを理由に断られました 

 

 

ほかにも これはまったく出版社とは関係ありませんが

読んでくれた人が 一読滂沱の涙笑い泣きだったと報告くださり

英訳したいと申し出てくださったことがありました

実際に途中まで ご本人のボランティアで翻訳は進みながら

しかしこれも 英訳出版は残念ながら実現しませんでした

すべて 運命でさだまっていることのようにもおもいます

 

 

いったいこの本は 数奇な運命なのか それとも強運なのか

しかし 塞翁が馬 最後までわからない 

というようなことが 最近ようやく信じられるようになり 

曙光がさしてきた感があります星

 

(次回につづく)