ふと 雷の音を 聞きたくなった 

大風の晩に 風のうなり声を 聞いていると 気分が落ち着いてくるように

昔から 雷鳴や豪雨の音に 耳を澄ますと やはり妙に 心が落ち着き やすらぎをおぼえるたちである

 

さっそく自然音による 癒し系の動画を 探してみた 

すると あるある そのほとんどが 激しい雨と 雷の音の 組合せになっている

 

つまり 雷雨の音 そのなかでも やはり 合う合わないはあるようで 

いちばんピッタリとくるのを 選んでみた 

 

 

 

 

霧の森のなかのリトリート施設の一室 暗く静かな部屋は 開口部が広くて 外の木立が 見える 雨音が耳に心地よい ときおり やや遠くの方から 鳴り響く 雷の音がまたいい 

 

そこで 思い出したのが 若いとき よく訪れては 滞在させてもらった 友人の家 林業の小屋を自分で修築して住めるようにした平屋は 山奥の一軒家で 水道もガスも通っていない 沢水を引いて 生活用水にしていて 冬の薪ストーブが とくに思い出深い 彼が定時制高校の教師をしていた関係で 深夜に 四輪駆動のジープの音がして 帰ってくるまで 一人で過ごすことも多かった ある日 もの凄い 雨が降った そのおりに 詠んだ和歌が よみがえることになった 

 

 

()(ざく)にて

 

大滝の壷にゐるごとすさまじき雷雨となりて茅屋(ぼうおく)にひとり

 

 

30代の作だけれど 数ある作品のうちでも 作意なく自然に生まれました 

作者本人は 和歌ともおもっていない これだけ独立している感があります

 

ちなみに 霧も 霞も 曇も 煙も みな(かえ)し といって 

ki - ri  なら はじめのkと終りのiを つなげる

ka-su-mi なら  はじめのkと 終りのiをつなげる 

いずれも ki 約(つづ)めることができるから この四語は どれも キ となります 

(ことば)としては別でも 反した一言の「霊(たま)」「言霊」が 同一の場合は 同義をなします 

言霊学で (たま)(あわ) (灵は霊に同じ) と呼ばれる 神秘なる法則 です 

 

キの言霊には 九つ法則(語義)があり その第一が 「氣也(イキなり)」というもの

つまり氣ですが 通常考えられているのとは異なり 氣(イキ)は水火(イキ)に同じで

すなわち也とは、水火すでに凝て、浮ひ出るのいき也

水と火が クんで 凝り 和して 形として 浮かび上がってくるという意味ですが

これにも 目に見えない氣が イ(息とか命)で 天ノ常立ノ神 (古事記で身を隠し玉へりと書かれてある) 

目に見える氣が キ で 国常立 と 二系統あります

最初に挙げた 霧や霞などの天象は 「影の火といわれるカ行のうちの キで 目に見えるほうの氣です

(ちなみに 目に見えない正火の灵は ホの言霊にはじまるハ行)

 

 

ところで 雷も ka-mi-na-ri  で 最初の父音k と 最後の母音i のみに 約めると(つまり反すと) やはり  ki になる 

カミナリの カミは 火と水で 水(イ)と火(キ)が クム 與(与)み 凝ることで 万物が生みなされるのと同じく

火と水が 合わさることで すごい パワーが出るのです 雷が轟いているとき 作業の手を休めて あるいは なにかしていても しばし 音のほうに 氣を向けることで 氣線がつながって そのパワーを いただけるのだということに やっと気づかされました もちろん 神鳴り というくらいですからね 龍神様のパワーでもあることでしょう

 

 

もちろん 大風の咆哮でも 豪雨の音でも 森羅万象で イキでないものは ありませんから そこに注意を向け チューニングすることで 天地の氣と 人の氣の 交合が起こるものと おもわれます     

 

ちなみに 「雨」の言霊についての 杉庵志道『水穂伝』中の解説は 以下のとおりです

 

アメのアは、空中の水なり。メは(メクル)(コト)なり。空水の氣、澄昇ては天の火氣と和して(クタ)り、(ノホリ)ては(クタリ)、昇々降々て()()回て、(つひ)に水の形をなして降を()()といふ。

 

 

皆さん これをぜひ憶えておいてください これこそ日本のこと玉(言霊)の神髄です 

 

雨は 一方的に 天から地へ 降下するんではありませんよ  そうではなくて 

 

Iターン的に流出するんではなくて Uターン的に循環し 巡るのです

 

水は軽く 澄み 昇る 天に昇った 水は 天の火と組合さり ()()と 輝きまして

重い火は 地へ降って土となりますが 空を回る水が 地に降るのが雨です 

天回とは すなわち すでに水と火 火と水の調和せる形で地に降りてくる イキ(氣)の一形態なのです 同様に 風や雷の音 川のせせらぎや海の波音に 癒されないはずはありません

人間は本来 天の氣と地の氣を享けた 調和した存在なのだということを忘れてはなりません 

 

 

 

*爽快感と清涼感を体験したい方に。神々しさに触れ、日頃の傲慢さを反省? 畏敬の念に打たれたい方にも… また、氣枯れ(ケガレ)の人のエネルギーチャージにも最適

 

*浄まりたい方、適度な刺戟によりストレス解消したい方、アウトドア派の方 一度お試しください

 

*守られ感あります。インドア派、穴蔵派の方におすすめです