今夜は、Kotoumi Books(言海書店)のWEBサイトに新しいコーナーを設置しましたので、よろしければ御覧くださいというご案内です。
「小説書きーこのフシギな行為の舞台裏 実作者の深淵を覗く」と題して連載を開始することになり、第1回をUPしました。
「小説作法」だとか、「小説入門」のような技術的な本には、昔からどうも関心が向きにくいほうでした。あるいは見てみてもしっくりと来ることはなく、結局は指南書として役立つ本には出会えなかったといいましょうか。
「小説」というカテゴリーに押しこめられた定義から、「小説とはこれこれこういうもので、小説を作るのに踏まなくちゃならない基本は押さえておきましょう」みたいな考え方には、なじめませんでした。
そもそもなぜ小説なんて書くのか。そういう素朴な疑問からはいりつつ、実際にどんなふうに小説を発想してきたのか。作中人物の設定のしかたから人物造形まで。そして物語のプロット(筋立て)の展開については、どう考えてきたのか。
何年もかけて制作するうち、実人生で現実に起きてくる事柄が、どうしても作品に映りこんでくるということがあります。それだけでなく、書いている内容が、世の中の出来事や人の言動となって反映されてくるなんていうフシギなシンクロニズム体験もめずらしくありません。
そうしたことなども含め、来し方を振り返り、綴ってまいりたいと思います。
思い出すというのは、記憶の保持のみならず、表象作用を備えている人間にしかできないことで、ここに無尽蔵ともいえる創造性の宝庫があると思います。
究極はアカーシャ年代記(アカシックレコード)にアクセスし、宇宙ライブラリーからさまざまな情報や知恵を引き出してくることでしょうけれど、そうした超感覚的認識に行く前にまずは天与の思考と思い出す力を頼りに、物語を育むという行為をとおして霊界と物質界をつなぐ秘密(火水)に迫ることにします。