故人名義の不動産を相続人の名前に変える手続きを相続登記といいます。

 

この相続登記、手続きを開始して完成するまでどれくらい日数がかかると思いますか?

こんにちは、司法書士の国本美津子です。

 

相続登記にかかる日数は準備をする段階でははっきりと分からないので、お仕事のご依頼を頂いた際にお答えすることができないのです。

 

 

相続登記を行うには故人(被相続人)の出生から亡くなるまでの戸籍謄本や除籍謄本などを取り揃える必要があります。

 

この戸籍謄本等の取寄せにかかる日数が案件によって異なるため、相続登記完成までの日程を準備段階でははっきりとお伝えできません。

 

1〜2週間ですべての戸籍謄本などが揃う場合もあります。

 

ある案件では、

子供がいない方が亡くなり9人の兄弟姉妹が相続人になりました。

うち数人が既に他界していたため甥や姪が相続人となり、結局、相続人は20名以上、集めた戸籍は90通、集めるのに2か月以上かかりました。

 

結婚していた場合、婚姻から死亡までの戸籍謄本等だけでなく、婚姻前の実家の除籍謄本等も必要です。

 

相続人である子が両親の婚姻前の実家の本籍地を正確に知らないことはよくあります。分からなければ本籍地を調べながら戸籍を集めていきますので、さらに時間がかかります。

 

戸籍謄本は本籍地の市町村役場に保管されており、本籍地が転々と移転していれば移転先の本籍地に一つ一つ請求していきます。

この場合も予想以上に時間がかかります。

 

思った以上に時間がかかる戸籍集めの作業。

 

昨日ご依頼をお受けした新しい相続の案件。

相続登記完了後すぐに売却するため超特急で相続登記を行って欲しい、とのご依頼でした。

 

今日、さっそく戸籍を集めに神戸市東灘区役所へ行ってみると、

 

な、なんと!出生から婚姻前の実家の本籍地も、結婚後の本籍地も東灘区。

必要な戸籍が全て東灘区役所で保管されており、全ての戸籍が揃いました!!

 

戸籍集めにかかった日数は半日。

なんだか嬉しい一日です!

 

相続した不動産を売却する場合、必ず事前に相続登記を終わらせておかないと手続きを進めることができません。

 

思った以上に時間がかかることがある相続登記。

売却を検討されている場合は、慌てる前になるだけ早めに相続登記を済ませておきたいものですね。

 

このブログが皆さんのお役に立てますように。