こんにちは、司法書士の国本美津子です。

 

今ちょうど「相続放棄の手続き」を担当をしています。

 

神戸家庭裁判所へ「相続放棄」の申立てを1件行ったところ、

なかなか審判が下りず思っていた以上に時間がかかっています。

 

担当の書記官の方に問い合わせてみると、

「今、相続放棄の申立てが多数ありいつもよりかなり時間がかかります」

とのこと。

 

「多数ってそんなに案件あるとは思わないけどな〜。ほんとかな〜??」

と少々疑いの目で見る私。。。。

 

ところが、その日自宅に帰って新聞を読むと日経新聞で次のような記事を見つけました。(一部文章を簡略化して記載します⬇︎⬇︎⬇︎)

 

「離婚、相続といった親族間の問題が調停や審判として家庭裁判所に

 持ち込まれる家事事件が、2016年の件数では、100万件を超えた。」

 

「増加が目立つ案件は相続放棄の手続き。

 2015年の申立て件数は約18万9千件で30年前の4倍!!」

 

新聞を読んで納得です。

書記官の言う通り、本当に相続放棄の案件が多数あったんですね。。。

担当の書記官さん、かなり疑っていました。疑ってごめんなさい。。。

 

以前は、あまり知られていなかった「相続放棄」。

今では、「遺産をもらう」だけでなく「相続放棄」も相続手続きの1つの選択肢になった、ということだと思います。

 

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そこで皆さんにぜひ、知っておいていただきたいことがあります。

 

「相続放棄の手続き」はいつでも出来る、というわけではありません。

期限が決まっています。

 

原則、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内に、被相続人の最後の住所地の家庭裁判所に相続放棄の申述を行う必要があります。

 

しかし、相続が始まると3ヶ月はあっという間に過ぎてしまいます。

相続放棄を検討する場合、期限があることに注意をしてくださいね。

 

この「3ヶ月以内」は、

家庭裁判所へ必要書類とともに「相続放棄申述書」を提出する日が3ヶ月以内であれば問題はありません。

 

私が担当している事件のように「相続放棄申述書」を相続開始から3ヶ月以内に提出さえしておけば、その後の手続きに時間がかかり全ての手続きが3ヶ月を超えて終了しても、「3ヶ月の超えたので相続放棄が認められない」とはなりませんので安心してください。

 

次回は、「3ヶ月を超えても出来る相続放棄がある!?」をご紹介いたします。

 

このブログがみなさんの相続のお役にたてますように。