映画ダラダラ感想


【ジャンル】 コメディ 115分


【制作国】 アメリカ 1997年


【キャスト】 ティム・アレン、カースティ・アレイ、ジェイ・O・サンダース


【監督】 ブライアン・スパイサー


【ストーリー】
不動産業を営むブラッドは、妻キャロラインと共に優雅な生活を送っていた。
2人は結婚して10年経った今でも、周囲の皆が羨むほどに仲むつまじい。
でもそれは外面だけの話、本当は2人っきりになると互いに罵り合う犬猿の仲。
そんなある日、ブラッドの会社が多額の脱税をしていたことが発覚する。
会計士にまかせていたブラッドにとっては寝耳に水、何のことだかわからない。
だが、国税局の捜査官に追われ、思わずキャロラインと共に逃げてしまった。
もはや後戻りもできず、事の次第がわかるまで身を隠すより仕方ない。
行くあてもなくさまよったあげく、たどり着いた先は人里離れた小さな村。
そこは、自給自足で質素な生活を営むアーミッシュの共同体だった・・・。


【ダラダラ】☆☆☆
アーミッシュはキリスト教の一派で、農耕や牧畜による自給自足の共同体。
電気や電話といった現代技術を拒み、色つきの服は着ない、移動手段は馬車のみ等、戒律に非常に厳格で、昔ながらの質素な生活を重んじるのが特徴。
アメリカの映画やドラマではたまに出てくるので、ご存知の方もいるかと。


ストーリーは、贅沢な暮らしを送っていた主人公夫婦が、自ら額に汗して働き、質素な生活を送ることで、人生で本当に大切なことは何なのかに気付く物語。
さらに、反発し合っていた男女が一緒に行動せざるを得ない状況になることで、互いに相手の良さが見えてきて惹かれていく、でも素直になれずに相変わらず憎まれ口を叩きながらも最後は自分の気持ちに正直になってラブラブモード。


このアメリカ映画の王道パターンを組合わせて、コメディタッチに描いた作品。
それゆえ、ストーリーの展開や結末は容易に予測でき、意外性や新鮮味なし。
逆にいえば、この手の作品はこなれているだけに楽しめる水準は楽々クリア。
先がわかっていても、ブラッドとキャロラインのやり取りは観ていて面白い。
シチュエーション的には、アーミッシュの生活様式が垣間見える点が興味深い。


原題『For Richer or Poorer』は、「富めるときも貧しきときも」といった意味。
結婚式の誓いの言葉の定番。誓いを交わして結婚した主人公夫婦が、現実にそれを試されていることからつけられたタイトルだと思われます。


映画ダラダラ感想


【ジャンル】 ヒューマンドラマ 109分


【制作国】 アメリカ、フランス 2008年


【キャスト】 ミッキー・ローク、マリサ・トメイ、エヴァン・レイチェル・ウッド


【監督】 ダーレン・アロノフスキー


【ストーリー】
1980年代、ランディは数万人の観客が熱狂した人気プロレスラーだった。
あれから20年、今では平日はスーパーでアルバイトをして生活費を稼ぎ、
週末になれば小さな会場でプロレスラーとして試合をする日々を過していた。
もう一度、メジャー団体に返り咲き、大観衆の前でプロレスをやりたい!
そのチャンスが掴めそうになった矢先、ランディは試合後に倒れてしまう。
心臓手術を受けて命は助かったものの、医師はもうプロレスは無理だと宣告。
プロレスが人生の全てだったランディ、だが引退を受け入れるしかなかった。
しかし、生きがいを失ったことで心は空虚になり、孤独にさいなまれていく。
そして、幼い頃に別れたきりの娘ステファニーに会いたくなって・・・。


【ダラダラ】☆☆☆☆
ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞、ゴールデングローブ賞主演男優賞など、数々の賞を受賞した作品。主演のミッキー・ロークは撮影時50代半ばでありながら、見事なまでにビルドアップした肉体でプロレスラー役に挑んでいます。
でもこの作品に取組むまでは、プロレスをバカにし、軽蔑していたとか。
役作りをしていくうえで、プロレスラーがいかに凄くて大変な仕事であるか実感したとインタビューで語っています。


ストーリーは、リングにしか生きる場所がなかった男の悲しくも切ない物語。
一度は頂点にまで登りつめた主人公が、バイト先の上司の侮辱に耐え、家賃すら払えない貧しい生活を送り、支えとなるべき家族もなく一人ぼっち、そして唯一の取り柄といえる肉体ですら衰えてボロボロになっていく。。
好き勝手に生きてきたツケが回ってきただけと言われればそれまでだし、娘に関しては完全に自業自得なのですが、それでも観ていてやりきれないものがあり、滅びの美学を感じさせる作品です。


ランディの入場曲は、クワイエット・ライオットの名曲「メタル・ヘルス」(ちなみに、このバンドのギターリストの名前もランディ)。ラストの試合では、ガンズ・アンド・ローゼズの「スウィート・チャイルド・オブ・マイン」。80年代のロックを知る人なら、このノスタルジックな選曲がさらに感傷的な気分にさせてくれること間違いなし。エンドクレジットのときに流れる曲は、ブルース・スプリングスティーン。
ミッキー・ロークに直接頼まれて、この作品のために作られたそうです。
また、主人公の娘ステファニーを演じているエヴァン・レイチェル・ウッドはロックスターとして有名なマリリン・マンソンの婚約者です。


ラストは、白木葉子が愛の告白までして試合を止めようとしたにも関わらず、

それを振り切って、パンチドランカーでボロボロになっている身体でリングに向かった『あしたのジョー』の主人公・矢吹丈を思い出しました。
リングにしか居場所がなかった不器用な男という点では共通しているかと。


興味深かったのは、プロレスの裏側を描いたシーン。
控え室で試合の段取りを決めたり、試合中にカミソリで自分の額を切ったり。
今では誰でも知っていることかもしれませんが、映像で観ると衝撃的。
本物のプロレスラーも撮影に協力しているのに、バラして大丈夫なのかな(笑)
こういう風にやっているんだ!と、プロレス対する考えが改めて変わるかも。


映画ダラダラ感想


【ジャンル】 コメディ 101分


【制作国】 アメリカ 2008年


【キャスト】 ポール・ラッド、ショーン・ウィリアム・スコット、エリザベス・バンクス


【監督】 デヴィッド・ウエイン


【ストーリー】
ダニーとホイーラーは同じ会社に勤めている親友同士、でも性格は正反対。
陽気で前向きなホイーラーに対し、ダニーはいつも不機嫌でグチばかり。
そんなダニーに、同棲していた恋人もついに愛想をつかして出ていった。
恋人にフラれてますます機嫌は悪くなり、人生投げやりになっていくダニー。
そして駐車違反でレッカー移動されたことで怒りが爆発、逮捕されてしまう。
さいわい刑務所行きは免れたものの、判決は150時間のボランティア活動。
車に同乗していただけのホイーラーも同罪に問われて、とんだとばっちり。
そんな2人のボランティア先は、子供たちとの交流をはかる施設に決まった。
だが、担当になった子供は誰もが一日で投げ出した問題児だった・・・。


【ダラダラ】☆☆☆
人生に幻滅している大人ダニー&自分の世界に閉じこもっているオタク少年。
能天気でスケベな無責任男ホイーラー&生意気でませた超ワガママ少年。
ある意味似たもの同士といえるこの2組の大人と子供が、互いに刺激し、理解し合うことで共に成長していく姿をコメディタッチで描いた作品。


原題の『Role Models』は、「お手本」、「理想的な人物」といった意味ですが、
ダニーもホイーラーも子供の手本となるような理想的な大人ではありません。
でも、子供だけではなく大人側にとっても、人間として成長していくうえで
理想的な相手だったということから付けられたタイトルだろうと勝手に解釈。
ことわざで言えば、「人のふり見て我がふり直せ」といったところでしょうか。


内容的には、10歳の黒人少年ロニーのワガママぶりがとにかくムカつく(笑)
コメディなのに、笑えるどころか腹立たしい気分にさせてくれます。
それだけに、ストーリー進行に伴ってワガママが改善されていけばいくほど
影が薄くなってしまうという可哀想なキャラではありますが。
逆に存在感が大きくなっていくのが、オタク少年のオーギー。終盤に行われる
レアーの一大イベントでは、主役といっていいぐらいの大出世。


レアーというのは、ファンタジーの世界を舞台にした一種のサバイバルゲーム。
騎士や妖精等のコスプレをした参加者が何人かでチームを組んで王国を結成、発砲スチロール製の剣と盾でチャンバラをして雌雄を決するというゲーム。
このゲームで、主人公たち4人の登場シーンが、この作品の最大の見所。
ロックバンドKISSのコスプレをした4人が、火を噴く改造車「ミノタウロス」号で会場入り、BGMはKISSの代表曲「デトロイト・ロック・シティ」。
これがメチャクチャカッコイイ!! 
他の登場人物が皆あ然として、「信じられない・・・」とつぶやくのも頷けます! 


他にも「ベス」、「ラブ・ガン」等、KISSの曲がいくつか使われているので、
KISSファンの方なら一度は観ておいて損はない作品だと思います。
個人的なお気に入りは、ボランティア施設「折れない翼」の創始者ゲイル。
気が強くてハイテンション、キャラ的にはこの作品で一番インパクトがあるかと。
なお、オタク少年の叔父ジムを演じているのは、脚本家の一人ケン・マリーノ。
主人公ダニーを演じているポール・ラッドも脚本に参加しています。