【ジャンル】 ヒューマンドラマ 105分
【制作国】 アメリカ 2005年
【キャスト】 イライジャ・ウッド、ユージン・ハッツ、ボリス・レスキン
【監督】 リーブ・シュライバー
【ストーリー】
ユダヤ系アメリカ人のジョナサンは、病床の祖母から一枚の写真を渡された。
それは今は亡き祖父の若かりし頃の姿、隣りには見知らぬ女性が立っている。
写真の裏には「アウグスチーネとトラキムブロドにて 1940」と書いてある。
そういえば、祖父は大戦前までウクライナに住んでいて、ナチスのユダヤ人迫害から逃れるためにアメリカへ渡って来たと聞いたことがある。
そのときに手助けしてくれたのが、アウグスチーネという女性なのだと。
ウクライナへ行って祖父の故郷を見てみよう、ジョナサンはそう思い立った。
そして写真を手がかりに、祖父の恩人アウグスチーネの消息を捜そうと・・・。
【ダラダラ】☆☆
ジョナサン・サフラン・フォアのベストセラー小説を映画化した作品。
監督と脚本は俳優のリーブ・シュライバーで、本作が監督デビュー作。
(この作品では裏方に徹し、俳優としては出演していません。)
主人公の名前は「ジョナサン・サフラン・フォア」と、原作者と同じ名前。
でもDVDの特典映像で、原作者自身がこの物語は実話ではなく、100%頭の中で生まれた創作であることを明かしています。
内容的には非常に個性的というか、アクが強くて好みが分かれるかと。
私は最初の10分で、観るのをやめたいぐらいの嫌悪感がありました。
七三分けで色白、大きな黒ブチメガネをかけた主人公は、全くの無表情。
祖母の入れ歯や祖父の虫入りペンダントがアップで映しだされ、主人公はそういった家族に関する物をビニール袋に入れて、壁一面に貼っていくのが趣味。
そしてセリフはほとんどなく、もの悲しい音楽が流れているだけ。
正直言えば、気持ち悪い以外のなにものでもなく、生理的にダメ。(><;)
そういった負の感情が薄らいでいくのは、20分過ぎ。
ウクライナに到着した主人公が、現地のガイド・アレックスと出会ってから。
このときからようやく主人公が表情を見せて、人間らしさを感じさせます。
まあ、アレックスの祖父が連れている犬がやたら吠えるのは耳障りだし、アレックスの父が田代まさしさんにそっくりなのは気になりましたが(笑)
とにかく、主人公とアレックスが出会ってからは面白くなってきます。
二人の会話のやり取りはコメディタッチで、とくに食事のシーンでは大爆笑。
でも、それも3章まで。(この作品は章仕立てになっていて、全部で5章あり。
面白いのは2、3章。1章は何度観ても気持ち悪くて、個人的には大嫌い)。
4章以降はシリアスで重い展開になり、5章で作品の核心が語られる構成。
原題は小説のタイトルと同じで、『Everything Is Illuminated』。
「全ては解明された」という意味で、主人公とアレックスが自分を知る物語。
現在は過去の積み重ねであり、過去を知ることが自分自身(現在)を知ることに繋がるということをこの作品は示しています。
また、ストーリーはアレックスの独白によって進められ、アレックスのセリフに
「コインの裏表のように自分の人生はジョナサンの人生に常に寄り添っている」とあるように、ジョナサンだけでなくアレックスも主人公と言えるでしょう。
ちなみにアレックス役のユージン・ハッツは、ウクライナで生まれ育った人物。
18歳のときにアメリカに渡ってきて、パンクバンドのボーカルをやっている方。
監督がアレックス役はどうしてもウクライナ人であることにこだわり、しかも英語が話せる人ということでユージン・ハッツを起用したそうです。
したがって俳優ではないので、歯があまりキレイではありません(笑)
だって、米国の俳優さんはみんな歯がキレイなんだもん。。うらやましいσ(^_^;)


