令和の小学生に、俺牙ファイヤのような憧れのバトラーはいるのだろうか?

最近、『オレカバトル2』の漫画を見ていて、ふと思ったことがある。

今の小学生オレカバトラーたちには、俺牙ファイヤのような「憧れのバトラー像」があるのだろうか……?



や、別に今の子どもたちに好きなキャラがいないとか、そういう話ではない。

ただ、初代オレカバトルをリアルタイムで遊んでいた自分にとって、ファイヤくんという男の子は、単に好きなキャラクターというだけではなかったのだ。


今回は、そんな "俺牙ファイヤ" への憧れについて、ちょっと語ってみたい。

画像出典:XEBEC「オレカバトル キャラクターデザイン」© Konami Digital Entertainment・山浦 聡・小学館/テレビ東京・オレカバトル製作委員会

出典:XEBEC「オレカバトル」設定資料



ファイヤに憧れていたあの頃

当時、小学2年生だった自分は、漫画とアニメでファイヤくんがモンスターを召喚する姿を見て、よく妄想していたものだ。


「僕も現実世界でモンスターを召喚できたらなぁ……」とか

今思えば、なかなか純粋なガチんちょである。



(今も変わってなさそうと思ったそこのあなた。大正解です。)



でも、当時の自分にとっては、それくらいファイヤの姿が魅力的だったのだ……

オレカの筐体でカードをスキャンしてモンスターを召喚する。ゲームの中で起きていることを、現実世界でも自分ができたらいいのにと思う。

ゲームセンターで遊ぶ自分と、漫画/アニメの中で戦うファイヤ。その二つが、自分の中ではつながっていたのだと思う。


そして、彼に憧れていた理由は、何もモンスターを召喚できるからという単調なものではない…………


強いモンスターを集めるだけじゃない

ファイヤくんといえば、漫画だと12ドラゴンを仲間にしていく姿も印象的だった。


強力なモンスターを仲間にして戦う。これはオレカバトルの醍醐味だし、当時の自分も当然憧れていた。

でも、個人的に好きだったのは、そういう強いモンスターたちの活躍だけではない。


原作第6巻(P39あたり)で登場した、炎の戦士バーンを旅の最中で鼓舞し続け、炎の勇者バーンへと成長させていく姿も、すごく魅力的だった。


強いモンスターをGETすることも楽しい。けれど、最初は頼りなかったモンスターが成長して、強敵と戦えるようになるのも同じくらい熱い。

そして、ファイヤ自身も、強いモンスターばかりを頼りにするバトラーではなかった。

弱いモンスターだからといって見捨てず、一緒に戦おうとする。

この姿勢が、子ども心に刺さっていたのだと思う。

オレカバトルは、強いモンスターを集めて最強を目指すゲームでもある。でも、ファイヤを見ていると、それだけがバトラーの楽しみ方ではないのだと感じられた。


ファイヤは、何もかも完璧な主人公ではなかった

もう一つ、ファイヤくんの好きなところがある。


それは、彼が何もかも完璧な人間ではなかったことだ。

勉強の成績はお世辞にも優秀とは言えない。

それでも、人情に厚く、仲間を大切にし、どんなときも前向きに頑張る。

自分は、そんなファイヤの人間性にも憧れていた。


勉強ができるとか、何でも器用にこなせるとか、そういう部分だけが人間の魅力ではない。

弱い仲間を見捨てない。仲間の成長を信じる。困難にぶつかっても諦めない。

俺牙ファイヤは、そういう部分でかっこいい主人公だった。

だからこそ、単に「このキャラが好き!」という気持ちにとどまらず、「自分もこんなバトラーになりたい!」と思えたのではないだろうか……🔥


では、今の『オレカバトル2』はどうだろう?

ここで、現在の『オレカバトル2』について考えてみたい。

現在の漫画の主人公は「風のナギ」。初代の俺牙ファイヤが"人間の少年"だったのに対し、ナギはメイン層のコロコロ読者と同じくらいの年齢。


子どもの「モンスター」だ。


もちろん、主人公がモンスターであること自体が悪いわけではない。

ナギにはナギの魅力があるし、ナギに憧れている子どもたちだっているかもしれない。

ただ、初代をリアルタイムで遊んでいた自分からすると、ファイヤとナギでは、主人公としての立ち位置がかなり違うように感じる。

ファイヤくんは、オレカが大好きな人間の少年だった。

カードからモンスターを召喚し、仲間とともに戦う。その姿は、ゲームセンターでオレカを遊んでいる自分自身と重ね合わせやすかった。


一方、ナギはオレカの世界に生きるモンスターである。

もちろん、それだけで読者が感情移入できなくなるわけではない。

ただ、「自分もファイヤのようにモンスターを召喚したい!」という憧れと、「ナギのようになりたい!」という憧れでは、少し性質が違うのではないかと思う。


そして、もう一つ大きいのが、作品の中で何に対して重きを置いているか違いだ。

初代にはオレカ少年団と相棒モンスターたちの関係性を深ぼっていく人間ドラマ&バトルのような内容だった。

(ジャンル分け雑でほんまごめん)


対して、現在は在りし日のドラ〇ンボールのような、純粋な英雄譚&バトルを中心とした展開になっている。

ただ、現在の版権ものの漫画はかなり制約が多いと聞いた事があるので、そういった大人の事情が、🦛2の展開に大きく関係しているのかもしれない……


初代と現在では、作品の展開も、子どもたちが作品に触れる環境も違うことは明白。

だからこそ、今の小学生たちにとって、ナギがファイヤと同じような憧れの存在になっているのか、気になってしまうのだ。


もちろん、これは自分が現在の小学生たちの実情を十分に知っているわけではないので、あくまで個人的な疑問である。


ただ、ファイヤくんが自分に与えてくれたものを振り返ると、今の子どもたちにも、あんなふうに憧れられる存在がいるのだろうかとパンドラを前にした時いつも思う。


俺牙ファイヤは、ただの主人公ではなかった

結局、自分にとってファイヤくんとは何だったのか。


モンスターを召喚するという夢を見せてくれた存在……

強いモンスターを仲間にする喜びだけでなく、弱いモンスターと一緒に成長する楽しさを教えてくれた存在……

そして、全部がカンペキでなくても、人情に厚く、前向きに頑張る姿がかっこいい憧れの存在……。


そう考えると、俺牙ファイヤは自分にとって、単に好きなキャラクターというだけではなかったのだと思う。


「オレカバトルを遊ぶ自分も、こんなバトラーになりたい」


そう思わせてくれる存在だった。

だからこそ、今の小学生オレカバトラーたちにも、ファイヤくんのような憧れの存在がいるのか気になっている。


初代をリアルタイムで遊んでいた皆さんは、どうだろうか……

当時、俺牙ファイヤに憧れていた人はいるだろうか……


強いモンスターを仲間にする姿に憧れたのか。それとも、弱いモンスターを見捨てずに戦う姿に憧れたのか……

あるいは、自分と同じように、現実世界でモンスターを召喚する妄想をしていた人もいたのだろうか……


皆さんにとって、俺牙ファイヤはどんな存在でしたか?