安倍首相の招待排除せず=抗日70年記念で中国外相―歴史認識でけん制 | 国際そのほか速

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 安倍首相の招待排除せず=抗日70年記念で中国外相―歴史認識でけん制


 

  【北京時事】中国の王毅外相は8日、北京で開催中の全国人民代表大会(全人代=国会)に合わせて記者会見した。王外相はこの中で抗日戦争勝利70年の記念行事に安倍晋三首相を招待するかについて「あらゆる関係国家の指導者と国際機関を招待できる」とした上で、「誰であろうが、誠意をもって来ればわれわれは歓迎する」と述べ、可能性を排除しなかった。


  記念行事は、共産党・政府が抗日戦勝記念日に定める9月3日に北京で開催。習近平国家主席が就任して初の軍事パレードと閲兵式が開催され、ロシアのプーチン大統領が出席するほか、オバマ米大統領の招待も検討しているとされる。


  さらに王外相は歴史問題に関して「一貫して中日関係を困難に陥らせており、われわれは『原因は結局、どこにあるのか』と問わずにいられない」と不快感を表明。名指ししなかったが、安倍首相の歴史認識に触れ、「70年前に日本は敗戦したが、70年後に日本は再び、良識に敗れてはいけない」と指摘。その上で「歴史の負担を背負い続けるか、過去をきっぱりと断ち切るか、最終的には日本が選択しなければならない」と述べ、安倍首相が終戦70年に合わせて発表する「安倍談話」で、「植民地支配と侵略」を謝罪した村山談話などを継承するよう要求した。


  一方、王外相は、冷却化する中朝関係に関して「しっかりした基礎があり、一時や一つのことで影響を受けない」として「関係の正常な発展に努力している」と強調。いまだ実現していない金正恩第1書記と習主席の首脳会談は「まだ双方の都合を見なければならない」と述べ、見通しが立っていないことを明らかにした。