遅れにくい電車、遅れやすい電車。違いは○○にあった! | 国際そのほか速

国際そのほか速

国際そのほか速


 遅れにくい電車、遅れやすい電車。違いは○○にあった!


 

 通勤や通学など日々の生活に欠かせない鉄道。大事な予定にも関わらず、電車が遅延して間に合わなかったり、台風で運転が見合わせになって帰宅できなかったりした経験がある人は多いはずだ。住まいを購入したり、借りたりする上で、どの沿線を選ぶかは極めて重要。今回は、首都圏のJRや私鉄の主要路線で遅延が多い路線や遅延が生じる原因、運転再開が早い路線などを紹介する。住まいの沿線選びの参考にしてほしい。


自然災害による遅延件数は、最多路線でも年間20件未満

 運行情報を調べるにあたり、株式会社レスキューナウにお話を伺った。同社は独自に各鉄道会社に取材を行い、NAVITIMEやジョルダンといった乗り換え案内サービスに鉄道の運行情報を提供している。同社が配信した鉄道運行情報のデータとともに、特徴的な傾向を見てみよう。


 図1のグラフは、首都圏の主要なJR路線において、2014年の1年間で大雨、強風、台風、大雪などの自然災害によって列車の運転を見合わせた日数を示したものだ(※正確にはレスキューナウが情報配信した件数であり、完全に一致しない。以下、件数と表記)。図2のグラフは前述の自然災害に地震と濃霧を加えて、徐行運転や一時停止などで運行ダイヤが乱れた件数を示したもの。ちなみにレスキューナウでは運行停止が15分以上の場合を「見合わせ」、15分未満の場合を「ダイヤ乱れ」として区別している。


遅れにくい電車、遅れやすい電車。違いは○○にあった!

 【図1】災害系による見合わせ(2014年:関東JR路線(一部))(レスキューナウまとめ)


遅れにくい電車、遅れやすい電車。違いは○○にあった!

 【図2】災害系によるダイヤ乱れ(2014年:関東JR路線(一部):初報)(レスキューナウまとめ)


 2つのグラフから分かることは、日本の鉄道運行の正確さと安定性だろう。2014年は記録的な大雪や台風に見舞われたにも関わらず、運転見合わせが最も多い東海道本線ですら年間15件程度。しかも、お話を伺ったレスキューナウの寳來さんによると、「東海道本線の強風による見合わせ10件のうち8件は小田原駅~熱海駅間で起きたもの。巨大地震クラスの災害は別として、一般的な自然災害が首都圏の鉄道運行に与える影響は軽微だと言えます」とのことだ。


 図2のダイヤ乱れの件数は運転見合わせよりは増えるものの、それでも最多路線が埼京川越線と宇都宮線で17件、次いで京葉線が13件だ。「埼京川越線と京葉線の半数以上は強風が占めますが、これは瞬間風速が25m以上になると停止する措置がなされることがあるため」(レスキューナウ高橋さん)。…