お金ではなく、「愛」や「知恵」、「時間」などでショッピングができる、新しい形のオンラインセレクトショップ「WITHOUT MONEY SALE」が2月27日(金)オープンした。
欲しいもの、買いたいものがあれば、お金で購入するのが当たり前の世の中で、グローバリゼーションの名のもとに、地域の産業も、価格競争に巻き込まれている。「本当にいいものやモノの、モノの正しい価値が、実はよく分からなくなっているのではないか」そんな風に考えてみたことはないだろうか?
そんな市場に一石を投じたのが、お金以外の価値として「愛」「知恵」「時間」を挙げて、お買い物ができるオンラインショッピングサイト「WITHOUT MONEY SALE」だ。「ほんとうは、多くのモノには、お金では測りきれない、お金を超える価値があるはずだ。」誰もが心の奥底でうっすらと感じているこんな感覚を形にしようということから、この企画はスタートしている。企画を立ち上げたのは、社会をよくする数々のプロジェクトの発起人としても知られている電通の並河進氏だ。
気になる商品の販売のやり方は、こんな感じだ。商品を買いたい人から、お金のかわりに、「愛」(たとえば、その商品への愛をこめた原稿用紙数枚)や「知恵」(たとえば、その商品をよりよくするためのアイデア)、「時間」(たとえば、商品をつくった人に弟子入りする)などをもらう形。商品を、お金では売らないことで、その商品に、購入者からお金以上の価値を感じてもらえることを目指しているという。
なるほど、確かにモノを買うとき、モノの価値を値札の金額を基準にして考えてしまうところがあるのではないだろうか。でも、作り手側からすれば、心を込めて作っている商品に、値段以上の価値を感じてもらいたいというのが本音かもしれない。
「WITHOUT MONEY SALE」のルールはこうだ。出品商品は毎回1つで販売個数も事前に決まっている。商品はお金ではなく、愛や 知恵、時間など、お金以外のものとの交換によってのみ手に入る。出品者は公募される。
第一弾となる商品は、国産のオーガニックコスメ「アムリターラ」がプロデュースによる徳重紅梅園「鶯宿梅の幻の梅干し」。鶯宿梅は、平安時代に詠まれた「鶯宿梅」という有名な歌の題材になっていて、1200年の伝統を誇る古来品種の梅だという。その鶯宿梅を、有機の滋養に満ちた大地で無農薬栽培し、同じく無農薬の紫シソ、天日塩だけを原料に、先祖伝来の製法に従い、9年間樽の中でじっくり熟成させたのが、今回の梅干しだ。…