仏東部アルザス地方の街サールユニオンにあるユダヤ人墓地で、数百の墓が荒らされていることが分かった。仏内務省などが15日、発表した。当局は、「反ユダヤ」の行為にあたるとみて捜査を急いでいる。オランド大統領は「最大限の力を込めて非難する」との談話を出した。
AFP通信は、荒らされた墓は400にのぼるとの情報を伝えた。フランスでは欧州最大の50万~60万人のユダヤ人が暮らすとされるが、嫌がらせなどが増えてイスラエルへの移住が加速している。1月の連続テロでは、ユダヤ系食品スーパーでの立てこもりで4人が殺害された。15日未明には、デンマークでもシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)での発砲事件があった。(パリ=青田秀樹)