世界ではこれまでにも様々な奇形動物が誕生し、人々を戦慄させてきた。とりわけヒツジ・ヤギ・ウシ・ブタなど家畜動物の奇形が大きく取り上げられる傾向にあるようだ。そしてまた1匹、この世のものとは思えない凄まじい姿の子ブタが誕生したという。
人類の命の“恩人”はブタ!? ブタから人間への「異種移植」は実現するのか
今月9日、英紙「The Daily Mirror」などが報じたところによると、奇形の子ブタは中国南部、広西チワン族自治区・南寧市の農場で生まれた。周囲を睨みつけるかのようなギロッとした目、苦しそうに開いた口、そして額に生えた突起（!?）――。農場主のタオ・ルーさん（40）によると、母ブタは一度に19匹の子ブタを出産したが、そのうちの1匹であるという。誕生直後はよく鳴き、動いていたようだ。タオさんの農場には、噂を聞きつけた近隣住民が次々に押し寄せてきたが、その中の1人ウー・クンさん（32）は、子ブタと対面した時の衝撃を次のように語る。
「本当に人間のような顔をしているんだ。おまけに額に突起までついている！」
今回の件について地元紙が写真付きで報道すると、やがて予期せぬ反応が巻き起こった。なんと、（意図は不明だが）農場に「このブタを買い取りたい」との申し出が殺到したのだ。しかしタオさんはそれらを断り、子ブタを観光客の客引きに使おうと、自らの手で大切に育てることを決めた。
ところが奇形の子ブタは、それから間もなく母ブタから育児放棄され、哺乳瓶入りのミルクも拒むようになり、数日後に息絶えてしまうのだった。
「電話で様々なオファーがあるほど（の人気者）だったので、もっと金を稼げたでしょうに、死んでしまったのは本当に残念なことです」
奇形の子ブタが見せる表情は、怒りに満ちて何かを訴えているようにも感じられる。まるで、このような人間の画策に対して拒絶の意志を表明していたかのようだ。