ホッケー前女子日本監督の柳承辰(ゆ・そんじん)氏(46)が13日、昨年10月に代表監督を解任されたことを不服として、日本スポーツ仲裁機構に解任の取り消しを求めて訴えた。
日本ホッケー協会からは4位に終わった仁川アジア大会などの成績不振を理由に挙げられているが、通知は10月6日に届いたメールだけで、決定された会議が行われた形跡もないという。さらに、柳氏は昨年9月3日に山口修一郎強化本部長から受け取った1通のメールが伏線にあったことを強調。衝撃的な内容を明かした。
「柳そんじんから返事ありましたか? 海外に出れば男子は毎日、報告をしてきますが、女子は何もありません。あいつは、我々をなめているんですかね。アジア大会終わったら、勝ったとしても、やめさせましょうか?くそなまいきな、ぼうず、のさばりくさっているなら、うっとしいだけですよ(原文まま)」
このメールは強化委員に加え、柳氏本人にも送られていた。この時期はアジア大会に向けた仁川での合宿期間中。日本協会が会場使用申請を怠っていたため、柳氏が韓国協会側に直接交渉に奔走中。また、遠征中の報告義務はなかったという。
目的はあくまで「解任処分の取り消し」。訴えが認められた際の監督復帰に関して「(結論が出るまでは)考えていない」という。異例の訴えに、韓国人の柳氏は1991年から日本で生活しており「日本で社会人生活を送ってきて、あいさつや感謝など、多くのことを教わってきた。それができない協会が残念。私のようなことが二度と起きないようにしたい」と語った。