ラケットに狂い、でも錦織圭あわてず逆転 | 国際そのほか速

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 男子テニスのメンフィス・オープンは11日、米テネシー州メンフィスで行われ、第1シードの錦織圭(日清食品)は2回戦で世界ランキング165位のライアン・ハリソン(米)に3―6、6―3、6―4で逆転勝ちした。

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  誤算があっても、錦織は第1シードの貫禄を見せた。第1セットを失いながら、慌てず逆転勝ち。「余裕があったような、なかったような。落としたことは仕方がないと思って、振り切ってできた」

  センターコートは室温が高かったため、ストリングス(ラケットに張った糸)の張りに狂いが生じた。その影響で、特にフォアハンドのミスを多発。試合中に固めに張ったラケットに替えたが、「最後まで(感覚が)合わなかった」と言う。その中でもサーブ、ストロークを調整しながら、ネットへ出る回数を増やして自分から攻める展開に持ち込んだ。

  第2、第3セットはともに相手の最初のサービスゲームを破って主導権を握り、「大事なところで集中できたのが勝ちにつながった」と振り返った。第3セット第6ゲームでは、200キロ超のサーブを連発。強烈なフォアハンドの決定打も放ち、地元のハリソンを応援する観客をうならせた。

  体調の良さに加え、昨季の躍進で積み重ねた自信が余裕を生み出している。第1サーブの確率は52%と低く満足できる内容ではないが、「次は大丈夫」。3連覇へ向け、調子を上げていく。(時事)