鎮静剤事故、東京女子医大の過失認定…第三者委 | 国際そのほか速

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 東京女子医大病院(東京都新宿区)で昨年2月、人工呼吸中の小児患者への投与が禁止されている鎮静剤の大量投与後に男児(当時2歳)が死亡した医療事故で、同病院の第三者事故調査委員会は6日、この鎮静剤特有の副作用症状「プロポフォール症候群」が直接の死因とする報告書を同病院に提出した。

  副作用を誘引した要因については、「鎮静剤の長時間・大量投与」と指摘している。

  関係者によると、報告書は、麻酔科医らが投与量や投与時間を十分検討しないまま鎮静剤「プロポフォール」の使用を決めたと批判。2日間を超える投与の危険性を示す研究文献があったにもかかわらず、医師らはそれを十分認識しないまま、4日間にわたって大量投与を続けたと指摘した。

  同病院では、男児の事故前にも同様の投与が繰り返され、15歳未満の小児患者11人が死亡。病院の外部評価委員会は、うち5人について「投与が死亡に影響を与えた可能性を否定できない」と結論付けている。

  男児は昨年2月18日、首の腫瘍の手術を受けた後、集中治療室でプロポフォールを投与されたが、21日夜に死亡。警視庁が業務上過失致死容疑で捜査している。