
- イラスト・大倉千登勢
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今回は、夏休み中に友人と取り組める「模擬面接」の方法を紹介します。
本来は、大学のキャリアセンターの職員などと一緒に行うものですが、学生が3人ほど集まれば実践できます。
模擬面接は、就活生役、面接官役、観察者に役割分担して行います。面接官役は「自己PR」「学生時代に力を入れたこと」「志望動機」「10年後の自分」などを質問し、就活生役がそれに答えます。観察者は、その様子をスマートフォンなどで動画撮影します。
終わったら、撮影した動画を皆で見て、就活生役の話の内容、言葉遣い、身振り手振りについて、意見を交わします。コミュニケーション力のほか、自己分析がきちんとできているか、自分に何が足りないのか、などが確認できます。役割を交代して同じことを繰り返してもいいでしょう。採用担当者の視点で、どんな言動が印象のよしあしにつながるかもわかります。
仲間が大勢いれば、より規模を大きくした「模擬採用会議」を行うのもおすすめです。模擬面接を順番に行い、終わった後で誰を採用すべきか話し合います。ある企業の求人広告を皆で読み、この企業は自分たちの中の誰を採用すべきか、議論するというやり方もあります。
採用の基準は、「この人を採って会社が得をするかどうか」です。模擬採用会議では、「仕事ができそうか」「将来、伸びそうか」「会社に合いそうか」といった企業側の視点を、より深く理解することができます。(人材コンサルタント)
(2014年8月12日の読売新聞朝刊に掲載)