被災地と心織り上げて…広島・鞆で全国巡回イベント | 国際そのほか速

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被災地と心織り上げて…広島・鞆で全国巡回イベント 
  • さをり織りを体験してもらいながら、全国を巡回する東山さん(福山市鞆町で)
  •   東日本大震災の被災地などでつくられた糸を使い、全国を巡回して住民らに「さをり織り」に挑戦してもらうイベントが2日、広島県福山市鞆町の鞆の津ミュージアムで始まった。

      昨年12月に始まり、約140メートルの織物が出来ており、来年1月17日までに、311メートルを目指す。5日まで、無料。

      企画したのは、被災者が心のケアのために製作した小物などを販売する「ツナミクラフト」(兵庫県西宮市)と、大阪市のNPO法人「さをりひろば」。昨年12月から、東日本大震災や阪神大震災の被災地などを巡り、住民らに織物作りに参加してもらうことで、心のケアなどにつなげてきた。

      縦糸は被災地で用意、横糸は訪れた人たちが好みで選ぶ。糸が互いに交差することで、被災地と各地の人々がつながるようにとの意味を込めている。これまで日本やタイ、ネパールなど、国内外で生後3か月の赤ちゃんから、80歳代まで、約1300人が関わり、計約140メートル分(幅25~30センチ)が完成。会場には、色鮮やかな布が飾られている。

      ツナミクラフトの代表、東山高志さん(47)は「被災者に背筋を伸ばして生きてほしいという意味もある。いろいろな人が参加して被災者とエールを送りあい、元気になってほしい」と話す。また、同ミュージアムでは、「Peace Art SAORI Tomo」と題し、中国・四国地区を中心としたさをり織りの愛好家の作品の展示もある。7日まで。入場料200円、小学生以下、障害者は無料。