プロンプト:鏡に映る自分

 

 

読書が趣味って言う人はたくさんいると思います。

ただ、読んでる本が同じで、その評価が同じ人って、ゴクゴク希だと思います。

 

それでも、読んで欲しいと思う本はあります。

これは価値観の押し付けでもありますし、自分の内面を空かすことだとも思います。

 

それでも、お勧めいたします。

つまらないなら、それはそれで私の価値観と違うだけで全く問題ないと思います。

 

 

私が本を読むきっかけになったのは教科書に載っていた『イチゴ同盟』という本でした。中学3年生のときでした。

 

 

 

この『きみの話をきかせてくれよ』も誰かのそういうきっかけになるくらいの素晴らしい本だと思いました。

大人向けの本では決してありません。

劇的な展開がある本でもありません。

 

それでも強く読むことを勧めます。

2024年度、物語文で最も採用された入試問題というのは本当に納得しました。

 

テーマは、

アイデンティティです。

要するに、自己同一性です。

自己同一性とは、自分の思う自分と、今現在の自分との一致です。

 

『自己疎外』とは自分が思う自分と、今現在の自分との不一致からくる乖離のことです。

大学受験の現代文の黄金テーマです。

 

この本は私の趣味嗜好と最も一致する、

  • 短編
  • 連作
  • 伏線
  • 人死なない

がもっとも大きな理由だとは思います。

 

『きみの話をきかせてくれよ』は、短編連作ですが、それぞれの表題が次のようになっています。

 

  1. シロクマを描いて
  2. タルトタタンの作り方
  3. ぼくらのポポリズム
  4. いたずら男子の計画は
  5. ヘラクレイトスの川
  6. ウサギは羽ばたく
  7. くろノラの物語
 
中学受験で使われるのは
  1. シロクマを描いて
  2. タルトタタンの作り方
 

 

の二つが圧倒的に多いと思います。

 

2024年度の駒場東邦でも出題された

タルトタタンの作り方

kokugo-mondai.pdf (yotsuyaotsuka.com)
では、絶対に設問になるだろうといところが設問になっていました。
 
『ぼくは、ふり返って、さわいでいる女子たちをにらみつける。
 
それから、大きく息を吸いこみ、精いっぱいの声でさけんだ。
 
今までずっと押さえこんできた思いが、明確な言葉となって夕日の下に響く。
 
女子たちの表情が固まるのを見ながら、ぼくは思った。
 
強くなりたい。ゆれないように。
 
自分が自分であるために、闘えるように。』
 
このさけんだ内容、明確な言葉が書かれていないんです。
 
だったら問うでしょう。
問い:この時さけんだ内容を本文全体を踏まえて説明しなさい。
 
 
この小説は先ほど書いたように7つの短編で構成されています。
それぞれの短編に主人公が1人出てきます。
ということは、主人公は7名なのですが、
小説の冒頭に主要人物として15名が挿絵付きで紹介されています。
 
全体として本を読めば、どんどん謎が解けていきます。
入試問題では、短編のどこかを切り抜いて、設問をつくるのですが、最後まで読み切ったとき、この挿絵

15名の主要人物を見てピンとくる人がいると思います。

冒頭5ページくらいかな?

 

7編の短編の主人公には決してなっていないのですが、7編全体を通した本当の主人公がわかります。

 

当然、全体の本を読めば分かるのですが、

最初の5ページで、本当の主人公が分かるっていうのもスゴイ小説だと思いました。

 

そして、この挿絵、最後の最後に本当の意味が分かります。

人の強い信念や思い、自分が自分でいたいという人間の本質、自分の本当の価値。

 

中学受験に関わらず、読書の価値ってこういうところにあるのだな・・・とまで思わせてくれる本でした。

 

4年生以降の中学受験に読書は不要です。

ただ、読んで欲しい。

 

 

※段階的に今期3月からの生徒を募集していきます。

 

月曜日:16:00~18:00(16:30~18:30)

場所:東京23区(川崎市・横浜市ならば23区以外でも可)

 

土曜日:12:30~14:30(13:00~15:00)

場所:東京23区

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