「死に方」=「生き方」 | 主夫ライター 突破口の生活

「死に方」=「生き方」

IT関連書籍を出版したい人向けライティング講座

11月2日(日) 曇りのち 晴れ

10時ごろ起きて、コジローの散歩へ行く。かなりお待ちかねだった。

午後、「大口兄弟の伝説」を書こうと思っていたのだが、ヨメがDISCASで借りた「最高の人生の見つけ方」を一緒に見ないかというので、見てしまう。

ぼくは、モーガン・フリーマンが大好きで、「ハリウッドのいかりや長介」と呼んでいる。本来逆だろうが(笑)。それが、ジャック・ニコルソンと二人でもうすぐガンで死んでいく老人同士の役をやるのだというから見ない手はないだろう。小説のヒントにもなる。

あらすじを書いてしまうと、どうってことのない話なのだが、成立させてしまうだけでなく、やっぱり感動してしまうのだから、ハリウッドというのはすばらしいシステムだなと改めて思った。

夜は夜で、なんとなく見ていた「エチカの鏡」で例の「最後の授業」が取り上げられていた。

続けて、読みかけの司馬遼太郎の『峠』を読み切った。

越後長岡藩の最後の家老河井継之助の半生を描いた作品である。継之助は、早くから幕末の情勢を読み、武士のなくなる社会になるだろうと予言していた。極めて開明的な人物なのだが、長岡藩士という立場にこだわり、長岡藩が生き残るにはどうしたらいいかを一生考え続けた人物である。

江戸遊学中にスイスの商人と知り合いになり、永世中立国であるスイスが長岡藩の生き残りのモデルであると気づく。そのために、外から侵されぬだけの軍備の増強と外交力の強化に努める。

最後の最後に官軍との調停が成り立ちそうになるのだが、長岡藩をなんとか奥羽列藩同盟に引き入れたい会津藩の画策があったのと、官軍側の調停者が愚昧な人間だったので失敗し、戊辰戦争の中でももっとも苛烈と言われる北越戦争を引き起こす。

継之助は、最後は負傷した傷口が化膿して死ぬ。いよいよというときに従者に自分の棺桶を作らせるの見ながら死ぬという場面で小説は終わる。

継之助の思想や行動は、現代人から見れば矛盾だらけであるのだが、司馬遼太郎は3冊もの長編(元は新聞小説)に仕上げ、前半は継之助の人物や思想を丹念に描いているので、読者は継之助の生き方に美を見るという仕掛けになっている。司馬遼太郎は「侍」を描きたかったし、成功したとあとがきに書いているが、その通りであろう。

「峠」の説明を長々と書いたが、ようは1日の間に3つも、「死に方」=「生き方」という話を見たり読んだりした濃い一日になったということが書きたかった。

水口先生が亡くなったばかりであり、何か運命的なものを感じるのである。

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