公園通りクラシックス(2025/12/20)。たぶん閉店前に来るのはこれで最後。

 

 

ARASHI:
Akira Sakata 坂田明 (as, cl, vo)
Johan Berthling (b)
Paal Nilssen-Love (ds)

with Tatsuhisa Yamamoto 山本達久 (ds)

 

全力でカオスを作り上げた中での坂田明さんの一筆書きだと思っていたけれど、簡単に主客逆転する。というよりもエネルギー水準が高くて誰が主で誰が客なのやら。オーバルが自在に斜めに飛び出ては戻ってくるがごとき山本達久さんのドラミング、やはり誰にも似ていない。

 

 

Fuji X-Pro3, XF60mmF2.4, 7Artisans 12mmF2.8

千駄木のbar isshee(2025/12/15)。

 

 

Hiromu Seifert (ds)
Risa Takeda 武田理沙 (key)

 

この5日前にBaroomで観たヒロム・ザイフェルトのグループ(*1)でも感じたことは、音の地図を描き出すようにサウンドを展開することだ。ひとつひとつの音のエネルギーや情感というよりも世界の見取り図。マカヤ・マクレイヴンのプレイにもそのような印象を抱いた。かたや絢爛豪華な大伽藍を組み上げる武田理沙。はじめての手合わせとは思えなかった。

 

(*1)馬場智章 (ts), 海堀弘太 (p, syn), Marty Holoubek (b), Hiromu Seifert (ds) (2025/12/20)

 

 

Fuji X-Pro3, XF60mmF2.4, 7Artisans 12mmF2.8

江之浦測候所(2025/11/2)。

大友良英(percussion, objects)、リュウ・ハンキル(electronics)、イェン・ジュン(objects, voice)、ユエン・チーワイ(electronics)、コック・シューワイ(voice)、シェリル・オン(percussion)、吉増剛造(poetry reading)、山崎阿弥(voice)、Sachiko M(sinewaves, objects)、松本一哉(percussion, objects)、石原雄治(percussion)、高岡大祐(tuba)

Fuji X-Pro3, XF60mmF2.4

インドネシア作家のスタン・タクディル・アリシャバナによる1936年の小説。ザイ・クーニンさんとの接点があったと知り、邦訳を読んでみた。熱心に女性の権利運動を主導する姉と、天真爛漫な妹。姉はどのように男性の愛を受け入れるか。・・・といったあらすじで、そんなにおもしろくもない。

けれど、ついに女性の首相が生まれたのだといってゆがんだ視線のあれこれを見せつけられ、うんざりしたばかり。90年前の世界といまとでは別のゆがみがあるだけだ。

そういえば前にインドのアラヴィンド・アディガの小説『Last Man in Tower』(2011年)を読んだら、同じインドの思想家アルンダティ・ロイに憧れる登場人物が「活動するインテリ女性」のようにコミカルに描かれていた。クスリとしつつやっぱりうんざりした。

テキストの画像のようです

名古屋のJazz in Lovely(2025/10/25)。

 

Kana Izumisawa 泉沢果那 (p, vo)
Ryusuke Oishi 大石竜輔 (ガチタンバリン)
Kazuhiro Odagiri 小田桐和寛 (ds)

Fuji X-Pro3, 7Artisans 12mmF2.8

 

名古屋のopenhouse(2025/10/26)。

pd

Nana Omori 大森菜々 (p)
Mieko Sakai 酒井美絵子 (ds)

guest: 

Gevanni Ono ジェバンニ=オノ (voice)
Ryoko Ono 小埜涼子 (as)

 

土曜に用事があって名古屋に足を運んだわけだけれど、日帰りももったいないので友人の南谷さんと土日あちこちのんびり。最後は今池のopenhouseで「月刊大森菜々」の第1回。スーパーオーガナイザーの客席王こと千葉さんとも久しぶりに話ができた。

それにしても終始一貫の高揚。この空中楼閣はなんだろう。ときどき日本フリージャズのあれやこれが聴こえてきたのも愉快だった。

 

Fuji X-Pro3, 7Artisans 12mmF2.8, XF60mmF2.4

友人の南谷さんと、豊田市民芸館で『鈴木繁男 手と眼の創作』展。去年駒場の日本民藝館でやっていたとは気づかなかった。

和紙に漆で描く装丁がすばらしくて目を奪われる。柳宗悦『今も続く朝鮮の工藝』の表紙なんて採用作にいたるまでの過程を何枚も見ることができた。

2021-22年に国立近代美術館で開かれた『民藝の100年』展の図録を紐解いてみると、柳の出版活動という観点でクレジットがいくつか入っているにとどまっている。ただ、興味深い指摘があった。「書物を『建築』になぞらえる柳は、表紙、用紙、字体とその大きさ、活字の組方、製本までを総合的に統一する必要があると唱えた」と。

一昨年の2023年に大阪コリアタウン歴史資料館ができて気になっていた。先日久しぶりに鶴橋に足を運び、資料館も訪ねることができた。ちょうど「猪飼野から世界へ 金石範・金泰生・康浩郎」展が開かれていた。

金石範さん、もう百歳!2017年に済州島四・三事件関連の集いでお見かけしたけれどそれからもう8年も経っている。最近も『すばる』に新作を発表したのだとか、すごいことである。会場には金石範さんの原稿も展示されていた。そしてまだ読んだことのない金泰生という在日コリアンの作家、『大都会の海女』という映画を撮った康浩郎監督のこと。興味津々だ。

資料館の入口には金時鐘さんの「共生の碑」がある(原稿のレプリカを買った)。井上光晴編『辺境レポート - 1970~1974 -』に掲載された金時鐘さんの「船が埋もれてある街―猪飼野雑感」には、次のようにある。猪飼野の文章に鶴嘴とあり、地名が鶴橋になったことがおもしろい。

「「猪飼野へは市バスを『猪飼野東二丁目』で捨て、焼き場の太い煙突のたもとを西へ一丁、猪飼野橋を渡ったら、もうそこだ。鶴嘴としょべるで祖父らが掘りあげた平野運河をはさんで、生野区は東西にまたがっている。電車も地下鉄もないところだ。昔も今も、河は人間の集落をつくり、文明を芽ばえさせたのだそうだ。」

甲府の桜座(2025/10/19)。

 

Shun Sakai 酒井俊 (vo)
Tsuneo Imahori 今堀恒雄 (g)

 

桜座のオーナー・怪物さんとのお話もあり早めに到着、やがて酒井俊さんも姿を見せる。前日に渋谷毅さんからふたりによろしくねとの伝言も預かっていた。

デュオは暗い中で静かに歌うバラードの数々、すこしまどろんでもしまう気持ちよさがある。山之口獏・高田渡の<生活の柄>やジョニ・ミッチェルの<River>を俊さんが歌うとこうなるのかという驚きもある。

そして最後にエンケンの<ミルク・ティー>、ふたたびデュオでちあきなおみの<紅い花>、<真夜中のギター>。ちょっとこれはステキすぎて反則だ。今堀さんもギターを抱えて語るように弾く。

来てよかった。

 

Fuji X-Pro3, XF35mmF1.4, 7Artisans 12mmF2.8