・・前回までのお話

 

娘に 触れてみな… あんたの お粗末な「コレを」

削ぎ落として 刺身にして 口に押し込んで

あんたに 食わしてやる 

 

食いたいかえ…

 

男は声も出ない...  大きく首を左右にふった

 

あら? 萎んじゃったねえ…  

 

娘はは平然と絵本を見ている。   

 

娘、直子はそんな「男ら」の間に出来た子供だった。

 

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☆直子の日常

 

時々、夕暮れ近くになると母が見知らぬ男と帰ってくる

 

アパートには風呂がないので、母はまるで夫婦のように近くの

銭湯へ行き 帰ってくると、絡みつくように抱き合い全裸になると

(((まぐあい)))始める。

 

 

 

 

部屋の中に幼い娘がいようがいまいが、男らにはどうでもいい

そもそも眼中にないようだ

 

 ((((オスと化した男は 母の体に

                 夢中で むしゃぶりついている))))

 

母に気をつかって話しかけてくる男がいるが、直子は返事もしない

 

普通の親なら自分たちのセックスを 物心ついた娘に見られたら

狼狽し赤面して、最悪 娘に負い目を感じてしまうだろう

 

 

蜜子にはセックスが恥ずかしいものだと言う概念が欠落していて

平然と男と女のグロテクスな部分を娘に隠そうともしないし

 

物心ついた頃からの母の日常なので、娘の直子も自分の境遇が

異常だと気づくはずもない

 

直子は独自の主観で男と女の本質を捉えていたのかも知れない

 

褐色の男の肌と白い母の肌がコントラストとなって

妖艶な輝きを放っていているので

 

一定のリズムを刻んでいるグロテスクな部分を影に落として

美しいとさえ思っていた。

 

 

 

 

 

☆居場所

 

娘の存在など気にもかけない男がほとんどなのだが

中には気にする面倒な(生真面目)男もいる。

 

そんな男が部屋に入ってくると… 

 

雰囲気を感じ取り、男に話しかけられる前に部屋を出てゆく

 

直子の居場所はアパートの外の軒先に置いてある長椅子である。

 

そこに座ってボロボロになった絵本を見て時間つぶしをするのだが

印刷の文字は擦り切れて、文字は読み取る事は出来ない

 

この本は母が気まぐれで買ってきた最初で最後の贈り物で

直子は一度だけ母に読んでもらった文章をすべて覚えていた。

 

因みに3歳児の直子の読んでいる本は5歳児用の大人が

読み聞かせする絵本である。

 

 

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☆呆れ顔の夜空

 

蜜子は「まぐあいの手練」で「稀に見る名器の持ち主」である上に

蛇のような柔軟さで男が経験したことがないような体位で絡み付く

 

そのような「悦楽の極み」に耐えられる男は これまで一人もいない。

 

あっけなく1時間もかからないほどで

果て・て・・>しまう・・それが常である。

 

 女版 武蔵坊弁慶は 刀狩をしながら

      牛若丸が現れるのを待っている

 

母は名刀を求めているので、竹光や模造刀には興味を示さない

そんな男はすぐに部屋から叩き出される。

 

       それまでの辛抱だった…

 

🌕 満月が空に浮かんでいた。

 

☆変化

 

1週間に一人かニ人のペースで母が男を連れ込んでは

(((まぐわう)))

 

そんな日々が これからもずっと続くものだと、直子は思っていた

 

 

その日はいつもとは違って、蜜子は朝早くからオシャレをして

いそいそと出かけて行った。

 

 

夕暮れ時になっても…  母は帰ってこなかった

 

日が暮れても蜜子が帰らず、直子一人だけという事はこれまでは

なかったことである。

 

部屋で絵本を見ているうちに、いつの間にか直子は眠ってしまっていた

 

 

人の気配で目を覚ますと、部屋の中に

 

 

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全裸の男が腕を組んで 背中を向けて立っていた。

 

その男の背中には左の腰のあたりから右の肩口にかけて躍動する

昇り龍の刺青があり、その龍の左右の前足には龍の玉(如意宝珠)が

1つずつ握られている。

 

そんな絵柄に直子は圧倒さていた… 

 

我に帰って よく見ると

 

背を向けている男の前には、赤いワンピースを着たままでひざまづき

一心不乱に男の下半身に顔を埋めている蜜子がいる

 

男を見上げる母の視線はいつもの「雌」ではなく 恋する乙女のようで

直子がこれまで見たことない姿であった。

 

直子は部屋を出て… 

 

いつもの場所で待つことにした

 

部屋はエアコンの暖房が効いていて暖かかったが、外は厚着をして

マフラーを首に巻いて帽子と手袋をして出ないと、とても寒い

 

部屋を出ようとすると、出入り口の前に男の着て来た革ジャンがかけてあり

背中の大きな三日月の刺繍にしばらく見とれていた。

 

 

 昇り龍が 大きな三日月を羽織って

    自由奔放な淫乱女を 淑女に変えて従えている

 

 

 

 

☆冬のいつもの軒下の長椅子

 

外は雨だった...  

 

いつもの場所(アパートの軒下の長椅子)に直子は座っていた

 

この場所は多少の雨風は凌げるが、今日はクリスマスイブの

夜である。

 

 

とても寒い・・・

 

直子は震えていた

 

こんな日に限って・・1時間、2時間と時が経っても

男はアパートから出てこない

 

 

今日から明日へと変わるころ

 

手足がかじかんで 直子が手を息で温めていると…

 

震える直子の体を優しく温かいものが包み込んだ

見上げると男が立っていて

 

「すまなかったな これは お前にやるよ」

 

そう言い残すと 男は雨の中に 消えてしまった。

 

男が直子にかけてくれたものはあの三日月の皮ジャンだった。

 

 

 

 

 

直子がアパートの部屋に戻ると男女の熱気の残り香の中で

母、蜜子は全裸のままうつぶせになって眠っていた

 

すべてが満たされた… そんな寝顔だった

 

彼女の背中には赤いワンピースがかけてある

 

首筋にまとわりついた乱れ髪に ワンピースでは隠しきれない

うっすらと汗ばんだ白くしなやかな手足が伸びて

 

赤と白い肌の対比である

 

あの男の美学なのだろうか絵画作品のように母は美しかった

 

見惚れていた・・

 

 

暖房で部屋は暖かいが、このままでは母が風邪をひいてしまう。

 

直子は押し入れから毛布と掛け布団を引っ張り出して

母にかけると、その上に昇り龍の三日月の皮ジャンをのせて

 

母の傍らに直子は潜り込んだ

 

(((( 母の体はとても暖かかった。))))