「無償の愛」 | カラオケBAR壱 むげの徒然日記

カラオケBAR壱 むげの徒然日記

廣島の歓楽街で小さなカラオケBARをやってます

おじいちゃんは
老いから手足が不自由で
トイレも1人では厳しい。

だから、いつもは
おばあちゃんが下の世話をしてた。
おばあちゃん以外が
下の世話をするの嫌がったからだ。

ある日、家に
私とおじいちゃん2人になった。

おばあちゃんが倒れてしまい
母と兄は病院、
父は会社から直行したからだ。

おじいちゃんと留守番してると
申し訳なさそうに
「○○ちゃん、
悪いんだがトイレに…」
って言った。
私は本当に馬鹿だなって思った。

一人じゃ行けないの
知ってたくせに
気が付いてあげられないなんて
孫、それも女には
言いづらかっただろうなって。

トイレに行くと
パンパースが小と大で汚れてた。
たくさん我慢させてしまった。

私はおじいちゃんの
気を反らそうと
学校であった笑い話を
精一杯明るく話した。

お風呂場で体を洗って
パンパースつけてホッとした。

同時におばあちゃんは
毎日これをしてるんだと思うと
何とも言えない気持ちになった。

そして

「悪かったね、ありがとう」
って五千円をくれようとした。

おじいちゃんは
本当に馬鹿だなって思った。

私が赤ちゃんの時、
両親は共働きでした。

おしめを変えて育ててくれたのは
貴方じゃないですか。

幼稚園だって塾の送り迎えだって
してくれたのは貴方じゃないですか。
あれは無償の愛でしょ?

私はおじいちゃんが大好きだよ?
だからお金なんかいらないんだよ
って言った。

2人してちょっと泣いた。

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(T_T)