あるケーキ屋さんのお話し | カラオケBAR壱 むげの徒然日記

カラオケBAR壱 むげの徒然日記

廣島の歓楽街で小さなカラオケBARをやってます

そのケーキ屋さんは本店と支店の2店舗で年商14億円の企業。
ケーキだけで年商14億円はかなり凄い!

そのケーキ屋さん、どこが他のケーキ屋さんと違うのか?

それは、「仕事とはお客様に喜んで頂く事」を徹底しているところ。

ある日、お店の閉店時間を過ぎて、中年の男性のお客様が駆け込みで入ってこられた。

お客様「遅くにすみません、バースデーケーキ残ってませんか?」

その日はバースデーケーキは全て売れてしまい、一つも残っていなかった。

店長「申し訳ありません。今日は全て売れてしまってもう残っておりません。」

お客様「困ったな~。今日は娘の誕生日で、バースデーケーキを買って帰るって娘と約束してたんだ。だから、きちんとプレゼントも用意して、家に帰り着いて玄関のチャイムを押そうとした瞬間に、ケーキ買うのを忘れてた事を思い出しちゃって、慌ててこのお店に駆け込んできたんだけど・・・」

店長「そーですか。ちょっとお待ちいただけますか?本店に在庫があるか調べてみます。」

その店長は、本店に電話をかけたが、在庫がないとの事。次に、製造工場に電話をかけたが、もう、工場はとっくに閉まっていた。そこで、この店長はどうしたかというと、電話帳を取り出して、付近の同業者のケーキ屋さんに片っ端から電話をかけて、バースデーケーキがあるかを調べた。そしたら、やっと一件バースデーケーキが残っているケーキ屋さんがあった。

店長「ありましたよ。よかったですね。ココのお店のケーキは美味しいですから安心です。私もよく食べてますから。」

それから、お客様に娘さんの名前と歳を聞き、それをケーキに書いてくれるよう頼んで、今から、お客様がそちらに向かうから宜しくと、電話を切った。

お客様「あ~、良かった~。本当に助かったよ。ありがとう。」

そう言って、お客様が帰ろうとした。

店長「お客様、良かったら、2~3分待って頂けませんか?もうすぐ片づけが終わりますので、よろしかったら、私が車でそのお店までお送りいたしますよ。」

そして、その店長はお客様を乗せてそのお店までお送りした。

そのおかげで、お客様は娘さんにバースデーケーキを買って帰ることができた。

そしたら、次の日、お客様の奥さんからお店にお礼の電話があった。
「とても感動した。ありがとうございます。」とのこと。そして、このお客様はそのお店のファンになって下さった。


感動が先、利益は後から付いてくるもの。



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