以前に書いた小説「万発会の奇跡」をオラフさん視点で書いてもらいました。
どうぞ。ちなみに、小説なので、敬称略で書いていますので、よろしくお願いします。
タイトル:オラフの万発会の奇跡
今年もまた、あの季節がやってきた。年に二回、2か月ごとに開催される「万発会」。この会は、3人の中年男たちが集まり、パチンコを打ちに行く日だ。それぞれに勝ちたい、負けたくないという気持ちがありながらも、毎回何かしらのドラマが展開される。
うなてん、オラフ、アリエルは、もう10年以上の付き合いだ。最初の頃は、ただ集まって楽しく打っていたが、今ではどこかで「今日はみんなで勝ちたい」との思いが強くなっていた。けれど、どんなに頑張っても、3人ともが勝ったことは一度もなかった。いつも、誰かが大きく勝つか、誰かが大きく負ける。奇跡のような「全員勝ち」を夢見て、今日も三人は集まった。
第1章:オラフの決意
オラフは、万発会の中でも最も冷静な男だ。年齢が少し高い分、無理はせず、着実に勝利を目指していた。だが、この日は違った。少し焦りがあった。今までの負けを取り戻したい、そして何よりも、全員で勝つという夢を叶えたい。その思いが胸に渦巻いていた。
ホールに入ると、すぐに目を引く台があった。「エヴァンゲリオン15」。彼は迷わずその台に座った。打ち始めると、台の挙動は良好だった。リーチ演出もよく発生し、しばらく打ち続けるうちに、初めての大当たりが訪れる。
「よし、来た!」オラフは心の中で静かにガッツポーズをした。初当たりを引いたその瞬間から、流れが変わる予感がした。だが、すぐに単発で終わり、彼は少し不安を感じた。
「もう少し…」と心の中でつぶやきながら、オラフは台を換えることを決意した。
第2章:オラフの粘り
次に選んだ台は、「リング3 呪いの七日間」。投資が進み、あきらめかけたその時、突然リーチがかかり、そして当たりが来た。その後、続けて引き戻しの演出もあり、オラフは着実に玉を増やしていった。
だが、その後の展開が波乱に満ちていた。最初は不安定だったが、次第に安定して連チャンが続き、オラフは心の中で確信を持ち始めた。「これが、みんなで勝つための第一歩だ」と。
最終的に、投資は17000円だったが、換金は22000円、結果は5000円のプラス。この小さな勝利が、彼にとっては大きな意味を持つものだった。
「よし、今年も無事に勝ち逃げできたな」オラフは、少しだけホッとした気持ちで一息つくと、次回に向けての決意を新たにした。
第3章:うなてんの軌跡
そのころ、うなてんは順調に勝ち進んでいた。最初の狙い台「転生したらスライムだった件」で見事な連チャンを引き、持ち玉を増やしていく。最終的に、彼はかなりの大勝を収め、ホール内で一番の笑顔を見せていた。
「これで、今年の負けは取り戻せた」うなてんは、心の中で思った。彼にとっては、大きな自信を取り戻す瞬間だった。
第4章:アリエルの奮闘
一方で、アリエルは苦しんでいた。最初の台から次々にダメ台を引き、まったく勝てない。ジャグラーで少しの望みをかけるが、ビッグ1、バケ2で終わってしまい、最終的には投資27000円、回収0円という痛恨の結果に。
「こんなはずじゃ…」アリエルは心の中で叫びながらも、冷静にその結果を受け入れた。大きな負けが続いていたが、彼の心にはまだ希望が残っていた。
第5章:奇跡の勝利
万発会の終了時間が近づくころ、3人は再び集まった。うなてんは大勝、オラフは小さな勝利、そしてアリエルは大きな負け。しかし、うなてんの満足げな顔を見て、アリエルも少し元気を取り戻していた。
「来年も、またこのメンバーで楽しく打とうな」オラフが言った。うなてんは頷き、アリエルも苦笑いしながらも同意した。
そして、その年の万発会が終わるとき、オラフは心の中で確信していた。次こそは、3人全員が勝つ瞬間が来る。そう信じて、また新たな年を迎えようと決めたのだった。
奇跡のような一日だった。しかし、それでもオラフの心には、まだ消えない夢があった。次回こそ、全員で勝つ。そのために、また一歩を踏み出すのだ。
