グランディ那須白河ゴルフクラブ
2015年8月3日(月)
グランディ那須白河ゴルフクラブは男子プロゴルフツアーの「ダンロップ・スリクソン福島オープントーナメント」の開催コースである。
ダンロップスリクソン福島オープンは東日本大震災、原発事故で大きな痛手を受けている福島の復興の願いもこめて、2014年から始まった。
東北での男子プロのツアーは宮城県で開催されていたJCBクラシックだったが、2007年に幕を閉じた。
だから、ダンロップスリクソンオープンは東北では7年ぶりの男子プロツアーの復活と言うことになる。
今年も7月23日から26日まで開催された。
賞金総額は5千万円、優勝賞金は一千万円。決して高額ではないが、福島へに熱い思いが込められたトーナメントである。
大会には全英オープンを戦ったばかりの松山秀樹選手も出場した。
今や世界の松山である。2014年にはPGAツアー・ザ・メモリアル・トーナメントで優勝、2015年もマスターズ5位、トップテンフィニッシュ8回と安定した力を発揮している。
そんな松山選手のプレーを体感しようと、トーナメントの名残が感じられるグランディ那須白河ゴルフクラブに挑戦した。
受付のカウンターには松山選手のキャディが着ていた衣服が飾られてあった。
松山選手は今季、国内では初戦である。
25位で迎えた最終日、10バーディ2ボギーの大爆発、トータル18アンダーで9位まで追い上げ4日間を締めくくった。
バーディラッシュを見せた松山の姿を思い浮かべながらティグラウンドに立つ。
グランディ那須白河ゴルフクラブは那須連峰を望み、自然の陰影を味わうことができるコースである。
EAST,SOUTH,WESTの3コース27ホールだ。自然の起伏を生かしたレイアウトになっているという。
海外の名門コースを設計したR・T・ジョーンズ・シニアが手掛けた丘陵コースである。
R・T・ジョーンズシニアはマスターズの開催で知られるオーガスタ・ナショナルゴルフクラブのNO11とNO16ホールを名物ホールに改造したことで有名だ。
そしてジョーンズ最後の作品がこのグランディ那須白河だという。
ティグラウンドに立つと、フェアウエーは緩やかに大きくうねっている。ぞして要所要所にはバンカーが待ち構えている。
さて、ミドルホールからのスタート。距離はない、しかも打ち下ろしだ。2打目はショートアイアンで狙える。
今回のダンロップスリクソン福島オープンの優勝スコアは 24アンダーであった。優勝者はタイのプラヤ・ドマークセン。トーナメントの中継では2打目えお100ヤード以内につける選手が多かったイメージである。男子プロにとって、距離が短いといウ事だろうか。
しかし、我々の前に立ちはだかったのは距離ではなく、深いラフであった。
プロのトーナメントと変わらないコースとあって、深いラフはそのまま。しかも夏の芝である。
ボールが見つかってもクラブは芝に絡め取られて、飛距離も方向もバラバラとなってしまう。
フェアウエーに置くことがいかに重要かを思い知らされた。
挑戦者たちはラフとフェアウエーに天国と地獄を見た。
そんなわけで出入りの激しいスコアとなってしまった。
ラフがきついというのは言い訳に過ぎないのかもしれないが、どうしても出てしまう。
そういえば、「ゴルフとは言い訳に始まり、言い訳に終わる」ということを聞いたことがあった。
グリーンは微妙がアンジュレーションがある。
このアンジュレーションが迷いを誘う。
迷いは迷いを誘い迷路に入ってしまう。
そんな悪循環を断ち切れないままに終わってしまった。
一番見栄えのする食事で後半戦の巻き返しを図るが
またしてもラフに泣かされた。
厳しいラフの中で楽しませてくれたのはコースの景観だった。
これはWESTの2番 ロングホールである。豪快な打ち下ろしのロングホール。
丁度目線の奥に見えるクラブハウスの奥に那須連山が広がる。
真夏の太陽が照りつけている。真っ青な青空に芝の緑のコントラストが目に鮮やかであった。
ホールに点在する池が景観を引き立てているのもいい。
グランディ那須白河は1995年(平成7年)に開場した。開場当時は「グリーンブライヤー」と言う名前であった。
(株)ウエストヴィレッジが、総合リゾート施設として開発し、施設の運営と管理をしていた。
しかし、平成14年、ウエストヴィレッジは 会員権の販売の低迷や、リゾー施設の利用客の伸び悩みからり、東京地裁に民事再生法を申請。
平成15年に現在のリゾートトラスト(㈱)が新経営会社として引き継ぐことになった。
これに伴い、コース名は「グランディ那須白河ゴルフクラブ」と変更、会員制のリゾートホテルも併設された。
平成25年にはゴルフクラブの隣接地にメガソーラ―の建設も計画されている。
25万平方キロの敷地の一部に発電出力2Mワットの太陽光パネルを設置する予定だという。
初年度はおよそ200万期ワットアワー、一般世帯では500世帯分の年間使用量を賄う予定だ。
なお、このコースはJLPGAツアーの「リゾートトラストレディス」の舞台にもなった。
リゾートトラストレディスは2005年から2007年まで開催されている。