ゴルフ場探訪記 in 福島

ゴルフ場探訪記 in 福島

震災と原発事故で大きな打撃を受けた福島県のゴルフ場、様々な歩みを体験リポートする。

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クレストヒルズゴルフ倶楽部

 2016年3月28日


クレストヒルズゴルフ倶楽部は福島県内で最も入場者が多いゴルフ場である。

常磐自動車道いわき湯本インターチェンジから車で5分、アクセスが良い。冬でも温暖な気候で雪によるクローズの心配はない。

ゴルフ場にとって好条件がそろっている。


クレストヒルズゴルフ倶楽部の開場はは1977年(昭和52年)。

冨澤誠造設計の東、西、中3コース27ホールの丘陵コースだ。

冨澤は福島県内で5つのゴルフ場で設計を担当し、福島県内でもっとも多くのゴルフ場を手掛けている。


開場時は「いわき湯本カントリークラブ」の名で、経営は大末建設だった。

1989年(平成元年)に常磐興産に経営が移管され、1991年(平成3年)に「クレストヒルズゴルフ倶楽部」に名称を変えた。

2003年からはスパリゾートハワイアンズのオフィシャルコースとして親しまれ、現在に至っている。


そして2016年(平成28年)に「スパリゾートハワイアンズ・ゴルフコース」に名称変更する。

これはクレストヒルズとして25年の節目の年にあたり、スパリゾートハワイアンズとの親和性をさらに高めるためだという。

文字通り、スパリゾートハワイアンズと一体となる。


コースは阿武隈山系と太平洋に囲まれた丘陵に位置し、自然の地形が生かした豪快なホールが印象に残る。

ただフェアウエーは決して広くはない。

正確なショットを求めてくる。

コースは変化に富んでいる。打ち上げ、打ち下ろしのホールが次々現れ、飽きさせない。

スリリングなのは谷越えのホールだ。


中コースの3番、谷に架かる吊り橋を超えていくミドルホール。

セカンド地点からは左にドッグレッグしていく。

谷のプレッシャーに負けないことが最低条件だ。谷越えの距離はないが、手前が大きく見えてしまう。

クレストヒルズの中でも名物ホールの一つだ。


巨匠は安全策で、谷越え最短距離を選択、しかし、セカンドからの距離が残り、ボギー。

粋人は谷越えの距離感を見誤って、フェアウエー奥の斜面まで行ってしまった。

ティショットがカギを握るホールだ。




中コースの1番は距離感が要求されるロングホールだ。

ティグラウンドの立つとやや打ち下ろし。

所が第2打、第3打は打ち上げになる。

距離はないが、何故か、全員がショートした。

高低差が距離感を惑わせる。

ちょっとした迷いがスコアの良しあしに直結するようなコースだ




西コースは森の中を散策するイメージで作られているという。


西コース1番は打ち下ろしのロングホール。ティーグラウンドか

らはフェアウエーが狭く見える。

両側の林がせり出しているような錯覚に陥るからであろう。

しかし、第2打地点に行くと狭くはない。比較的、伸び伸びとショットできる。

この日、全員がパー。


ゴルフは、好スコアの維持がいかに難しいかを思い知らされるゲームでもある。

続く、西コースの2番ホール。

やや、打ち上げのミドルホールである。

見た目よりは距離がある。

第2打でショートするショットが相次いだ。

巨匠と粋人は何とかしのいだが、

名人は、距離が長いというイメージが

何時もの安定したタイミングに狂いを生じさせる。

この狂いが尾を引いてしまった。

ゴルフはイメージに左右されることを思い知らされた。


西コース7番は谷越えのショートである。距離がある。

しかも、バンカー手前にはバンカーが口をあけて待っているように見える。

底意地の悪さを感じてしまう。

こんな気持ちでティグラウンドに立てばその時点で、アウトなのかもしれない。

どうしても力が入ってしまう。

こんな時こそ、おおらかな気持ちでゆったりと振る。

ゴルフの教科書によく見かける教えだが、なかなか実践できないのが挑戦者たちだった。


このゴルフ場で最初から、スコアカードの配布はしていなかった。

キャディマスター室の前にあった掲示板に書いてあったのは

「スコアカード不要、カーナビのスコアをご入力下さい」と言うものであった。

ゴルフ場にもペーパーレスが普及していたのだ。

もちろんホールアウト後にスコアカードの印刷を申し入れれば、印字した美しいスコアカードが手許に残る。

しかし、パット数はこのデータには入っていない。


手書きのスコアカードがないというわけではない。

要望すればもらえるので支障があるわけではないが、

ゴルフ場にも電子化の波が浸透しつつあることを実感した。




コース案内もカートについているディスプレーが表示してくれる。

残りの距離も1ヤード単位に計測してくれる。

グリーンのアンジュレーションもアバウトながら表示してくれる。

しかし、ラインは自分で読むしかない。

デイィプレイとにらめっこしながら、思ったことは

どなに正確なデータが表示されたとしても

それを生かす技術、腕が伴わなければ意味がないということ。

この日もいろいろ反省の多いプレーであった。



最後に一言、スパリゾートハワイアンズのゴルフ場と言うことだが、浴場は温泉ではない。

一体感をアピールするならここも温泉であってほしい。