「悪口というのは、私の嫌いなものなんだよね」
「例えばさ、友達が別の友達の悪口を言ってたとするじゃない?」
「それは至極尤もなことで、そういう風に悪口を言われていてもおかしくない、って思うとする」
「でも、私はそれが嫌なの」
「悪口を言われている友達にもね、いいところ、長所があるの」
「私はそれを知っていて、悪口を言っている友達は知らないみたい」
「そういう時に私は思うのよ。『何も知らないくせにベラベラと喋るな』ってね」
「例え、悪口を言われている人と私に交友関係が無いと思われていても、その言っている人が許せなくなるの」
「そうなるとね、私の心はこう判断するのよ」
「『こいつ、嫌い。嫌だ。駄目』って」
「こんな単純な単語の羅列なのに、それは私にとって酷く重いものなの」
「友達を一人、心の中で失くすの」
「だけど、外面だけは友達のまま」
「だってもし、その子を無視して、クラスの女子に目をつけられて、いろいろ陰で言われるのが嫌だから」
「そこでまた私は思うのよ。『自分って卑怯者』って」
「そして、結局その悪口を言った人は私の心の中では永久追放みたいな感じになって、その人を信じなくなるの」
「何を信じないかって、そりゃその人の言う噂話の類とかよ」
「今、こいつは何を言ってるんだ? って思ってるでしょ?」
「深く考えないで」
「これがただ、私の本音なだけだから」
「何となく喋りたくなったから喋っただけ」
「ただ、それだけ」
(嗚呼、またこうやって友達が私を怖がって一人減る)
(この人が本当に友達だったのかなんて、わからないけどね)
