原付スクータースズキ蘭の次に乗ることになったのが250ccのフルサイズオフロードバイクのスズキDR250SHCです。

 

24歳のころ仕事の関係で千葉へ引越してから1年ほど経ちました。休日に何もやることが無かった私は、中型自動二輪の免許を取りにいくことにしました。当初は、自動車学校へ通うことで、ヒマを解消することが目的だったので、免許を取得しても、すぐにバイクを買うつもりはありませんでした。

でも、いざ免許が手に入ると、やっぱりバイクに乗りたいと思うようになりました。雑誌を何冊か買って、入門用として最適な250ccバイクを検討しました。

その結果、候補として選んだのは、ホンダGB250クラブマン、ヤマハルネッサというお洒落なクラシカルロードバイクでした。どちらにしようか迷った私は、バイク好きな高校のころからの友人に相談してみました。でも、その友人が言うには、初心者にぴったりなのは、オフロードバイクだということでした。

その友人は、当時ホンダXLR250に乗っていました。

それで私は、XLR250以外のオフロードバイクを探してみることにしました。

検討の結果、当時発売されて間もない、ヤマハTT250かカワサキKLX250の4スト2車種がカッコいいので、候補に選びました。

休日、家から一番近いレッドバロン船橋店に行ってみました。

TT250が展示されていたので、またがってみたところ、オフロードバイク初心者の当時の私には、絶望的なシート高でした。店員に訊くと、KLX250もほぼ同じということでした。

250ccのオフロードバイクのシート高に意気消沈する私に、店員が店の奥に展示していた1台のバイクを紹介してくれました。

それがスズキDR250SHCでした。

 

 

(画像はスズキさんのHPがらお借りしました)

 

DRには、標準モデルのDR250と、スペシャルモデルのDR250SHCの2つのグレードがあり、このSHCは〝SUZUKI HEIGHT CONTOROL″すなわち車高調整付きでした。ハンドルに付いている直径5cmほどのダイヤルを回すと、シート高が5cmほど上下できるという仕掛けが付いていました。そして、シートを下げた状態のDRにまたがってみたところ、両足がほぼベッタリ地面に着きました。

DR250SHCは、車高調整の他セルモーターも付いていて、他の250ccバイクより車体価格が高い設定になっていたのですが、不人気だったのか、非常に大きな値引きをしてくれました。その結果、即決でこのDR250SHCを購入することになりました。

 

後日、バイクを引き取りに行って、初めてこのDRで走る家までの数キロは、ドキドキしました。オフロードバイクのスリムな車体と軽快なハンドリングは衝撃的でした。今も覚えているくらいです。

 

その後、休みの日ごとに、DRに乗って、県道を走り、50~100kmツーリングを繰り返し、千葉の今まで行ったことのない場所まで行ってみました。

友人の言ったとおり、軽快なオフロードバイクは、とても扱いやすく、初心者向きでした。

 

それから間もなく、私は故郷の和歌山へ転勤になり、DRで通勤するようになりました。

家から職場までは、ほんの5km程度だったのですが、少し回り道すると海岸や岬のワインディングを走ることができたので、帰宅時はほぼ毎日遠回りしていました。

 

DRにも慣れてきたそんなある日、帰宅時の信号待ちで、急にアイドリングが落ち着かなくなり、いざ発進しようとアクセルを開けた瞬間、エンジンが止まってしまいました。スターターボタンを押して、セルを回しても、エンジンがかかりませんでした。バイクを道路脇に寄せて、あちこちチェックしましたが、原因は分かりませんでした。仕方なく、家まで2kmほどバイクを押して帰りました。

翌日の朝は、何事もなかったかのように、エンジン始動ができました。が、帰宅時は、前日と同じくらいの場所で、またエンジンが止まってしまいました。

プラグをチェックしましたが、カブっているのではなさそうでした。

そんなことが何度か続いたので、私はDRを〇ッドバロン和歌山店に持ち込み、修理を依頼したのですが、この当時のレッド〇ロン和歌山店の店長とスタッフは、他店で買ったバイクに対して、非常に不親切で、「翌日始動できるなら故障ではない、乗り方に問題がある」と言われてしまいました。(注:現在のレッドバロン和歌山店は、サービス満点です!)

このやり取りに大きく不満を感じた私は、メーカーであるスズキに直接連絡を取りました。

スズキは、自宅に近いスズキ契約の販売店であるBIG1(ビッグワン)を紹介してくれました。

BIG1の店長とスタッフは、とてもフレンドリーで、DRを預かっていろいろ調べてくれました。試乗してもらうと、数キロ走行した後、症状が出たことが確認され、数日後キャブレターを交換してくれましたが、症状は改善しませんでした。その後も色々トライしてくれましたが、症状は治まりませんでした。

最終的に、BIG1の店長は、メーカーに対し車両交換を要求してくれました。その結果、メーカーもそれに応じてくれて、私はDRを乗り換えることになったのでした。

 

私がこのDRを保有したのは、1年という短期間でしたが、今思うと、DRは凄く乗りやすいバイクであったと思います。道路状況に応じて車高を切り替えることにより、とくにオンロードでの走行が快適なオフロードバイクでした。

DR250SHC、本当はもっと長い間保有したいバイクでした。

 

おわり